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⑭ 書類を全部忘れた私を、笑って救ってくれた人たち。|地中海クルーズ最終日

帰りの飛行機は、行きより少しだけ飛行時間が短い。
それだけでも救われる。
ほんま、ヨーロッパって遠くなったなあと思う。

ここで、今回の10日間の旅を少し振り返ってみたい。

ツアー旅はええなあ。
添乗員さんがいるというだけで、不安のほとんどが消えてしまう。

私は初日に “書類をごっそり家に置いてきた” という大失敗をして、
自分でも「何してんねん」と笑ってしまうほどやった。

でも添乗員さんは眉ひとつ動かさず、
「大丈夫ですよ、代わりをご用意できますから」
と笑って対応してくれた。

■ 見えていなかった“裏のドラマ”

MSCを降りた後、実は2つの出来事が起きていた。

① 体調不良の女性を、誰にも気づかれず病院へ

バルセロナの音楽堂で、
ポツンと静かに座っている女性がいた。

後で聞いた話では、彼女は体調が悪く、添乗員さんが病院へ連れて行っていたらしい。

誰にも心配をかけず、
空気を乱さないように配慮しての行動。
参加者のほとんどが気づかなかった。

② 貴重品忘れも、静かに処理されていた

もうひとつは、ある参加者が船に貴重品を忘れた件。

すでにバスに乗り込んでいた状況で、
普通なら完全にパニック案件や。

でも添乗員さんは落ち着きはそのままに、
「大丈夫ですよ、私が確認しますね」
と本人を安心させていた。

これもまた、
ほとんど誰にも知られずに処理されていた出来事。

私はたまたま近くにいたから知っているだけ。
きっと、私が知らない他の事件が色々とあったんやろね。

■ 日本人の“迷惑かけたらあかん文化”を分かってくれている

忘れ物や体調不良って、
本人が一番落ち込む瞬間やと思う。
日本人は特に、“迷惑かけたらあかん” という気持ちが強い。

添乗員さんはそれを全部わかっていて、
本人が罪悪感を感じないように、
目立たないように動いてくれていた。

落ち込ませないようにする。
周りをざわつかせないようにする。
これ、簡単なようでめちゃくちゃ難しい。

まさにプロの仕事やなあと思った。

■ 毎晩ドアの下に届く“日本語プログラム”

今回の旅でずっと助けられていたものがある。
それが、毎晩キャビンのドアに差し込まれる日本語プログラム。

明日のスケジュール、
ランチ・ディナーのメニュー、
イベント情報まで全部日本語。

英語が苦手でも困らんように、
その日の情報がすべて揃った状態で提供される。

これな、
文章にすると簡単そうに見えるけど、
実際はとてつもない重労働やと思う。

プリントして、40人以上の部屋を回って、
一つずつ確認しながら配る。
高齢の方も多いから、紙が一番安心して読める。

ここで、プリントが間違えて違う部屋に届けられたことがあった。
こういうのは、ご愛嬌やなあ。

トラブル対応も並行しながら、
翌日の準備もして、
疲れた日でも誰かの“不安をゼロにする”ために動き続ける。

これはもう、好きじゃないとできへん。

■ MSCはリーズナブルな船

今回、同じツアーのクルーズ好きの方々にたくさんお話を聞くことができた。

カジュアル船でも、
プレミアム船でも、
ラグジュアリー船でも、
納得したうえで、色々なタイプのクルーズを楽しんでいる方の体験談は
とても印象的だった。

MSCはカジュアル船と言われる「庶民的な船」。
時に、バックパッカーや気軽な家族旅行者が、1泊や2泊の移動手段兼ホテルとして利用するようなクルーズ船だった。

だからこそ、
サービスの限界や“妥協点”も確かにある。
価格は正直やから。

でも、その船旅を底上げしてくれたのが
添乗員さんの存在そのものやったと思う。

“添乗員さんと一緒のクルーズツアーもええなあ。”
そう感じさせてくれた旅やった。

ーーAppy

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