結局、いつも同じものを使っている── 50代になって変わった、服と靴の選び方
母が、いつも同じ靴やバッグを使っているのを見て、
少し残念に思っていた。
素敵な靴も、服に合いそうなバッグも、たくさん持っているのに。
「これが一番ラクなのよ」
せっかく持っているんだから、いろいろ使えばいいのに。
若い頃の私は、そんなふうに思っていた。
でも今なら、わかる。
その選択。
自分に合わせること
数年前にオーダーした黒いパンプスがある。
早朝に東京を発ち、名古屋、そして大阪で用を済ませ、
その日のうちにまた東京へ戻る。
ハイヒールなのに、
そんな強行スケジュールでも、
一度も「痛い」と思わずに歩けた靴だ。
デザインが素敵だから。
何にでも合いそうだから──
そんな理由で買っては、痛みに負けて手放した靴がどれほどあっただろう。
靴のほうが、わたしに合わせればよかっただけなのに。
「ラク」の優先順位が上がった
若い頃は、それがおしゃれを諦めたように見えていた。
でも今は、服や靴を選ぶとき、「ラク」はかなり大事な条件になった。
1|身につけてラク
窮屈じゃない。ずり上がらない。胸元を気にしなくていい。
服のことを気にせず動ける。
2|扱いがラク
重くない。シワになりにくい。多少の汚れなら慌てない。
ちょっと何かあっても、機嫌よく過ごせる。
3|手入れがラク
家で洗える。アイロンはいらない。特別なケアもしなくていい。
着る前も、着たあとも面倒がない。
そんなものを、手に取るようになった。
選ぶのに迷わない。
服のことを必要以上に気にせず、一日を過ごせる。
だから結局、いつも同じものになる。
「これが一番ラクなのよ」
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