「誰にでも似合う」が、似合わなかった── ブルベ冬の色で気づいた、自分を決めつけないということ
血色カラーって、誰でもきれいに見えるものだと思っていた。
顔色がよく見えて、失敗しない色。
とりあえず選んでおけば間違いない色。
そんなふうに思っていたのに、ある日、鏡を見て首をかしげた。
人気の血色カラーの口紅のはずなのに、なぜか顔がくすんで見える。
元気そうに見えるどころか、少し疲れているような顔だった。
そのときは単純にコンディションのせいだと思った。
今日は寝不足だったかな、くらいに。
でも、何日か同じことが続いた。
「ひと塗りで美人見え」とか、
「絶対欲しい垢抜けカラー」とかも試してみたけど、結果は同じ。
これはもう、口紅の問題ではない気がしてきた。
「似合うはず」が似合わなかった
そういえば昔、ブルベ冬と言われたことがあった。
似合う色は、鮮やかなマゼンダやラベンダー、モーブ。
でもそんな色は、自分とはあまり縁のないものだと思っていた。
それでも、この際、プチプラなら試してみてもいいかなと思った。
どうせ似合わないだろうし、失敗しても大きな痛手じゃない。
数百円で始める、自分探しである。
意外なほうが、しっくりきた
ところが鏡を見て驚いた。
あれ、こっちのほうが馴染んでいるかもしれない。
寒さに震える唇のようなモーブのリップ。
石の色みたいだと思っていたネイル。
ラベンダーの花そのものみたいな紫のチーク。
見た目の印象より、ずっと自然だった。
黒や茶色が定番だと思っていたアイライナーよりも、ネイビーやバーガンディのほうが顔になじんで見える。
むしろ、少し勇気がいる色のほうが不思議と落ち着いた。
もしかすると私は今まで、自分じゃない誰かに似合う色を一生懸命選んでいたのかもしれない。
「誰でも似合う」も、案外あてにならないものだ。
みんなの正解と、自分の正解
私はずっと、
自分はこういう色を選ぶ人で、
こういうものが似合う人だと思っていた。
でも実際は、似合うものではなく、「似合いそう」と思っていたものを選んでいただけだったらしい。
みんなの正解が、そのまま自分の正解になるわけじゃない。
安心して選べるものと、自分に馴染むものは、同じではないのかもしれない。
自分探しはドラッグストアでもできる
「似合う」は、もう少し個人的で、少し意外なところにあった。
自分らしさの発見というと大げさだけれど、
「自分はこういう人」
と決めつけていた思い込みから、少しだけ自由になった気がした。
案外そういうものは、遠くへ旅に出なくても見つかるみたいだ。例えば、ドラッグストアのコスメ売り場とか。
自分を決めつけない練習は、思ったより身近で、安く始められるらしい。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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「似合う」も「自分らしい」も、案外、思い込みが混ざっているのかもしれません。
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