
「“ええ感じにしといて”でフリーズする僕の頭の中」働くASDの、合理すぎる働き方
ども。ぴーなっつ です。
「ええ感じにしといて」
僕にとって、これほどカオスな指示はない。
ASDの特性を持つ僕は、曖昧な言葉や抽象的な指示にめっぽう弱い。 頭の中で「何がどこまで?」「何枚?」「何分?」「誰のため?」とフル回転。
理解しようとすればするほど、混乱が加速する。 今回は、働くASD当事者の僕が、職場で“曖昧さ”とどう付き合っているかを綴ってみようと思う。
🟨 1. 曖昧指示に即ツッコミ。頭の中は常にフル回転
曖昧な指示をされたとき、僕はその都度ツッコミを入れてしまう。
たとえばこんなやり取りがあった。
「きりのいいとこで休憩入ってな〜」
……「きりのいいとこ」って、どこ?どの単位?
どこをもって「よし」とするか、判断の基準がわからへん。
で、言われてすぐ休憩に行こうとしたら、
「えっ!?もうそんなとこまでできたん?」
って言われた。
どんなとこ?もう、曖昧に曖昧を重ねんなよ。カオスが極まっとるやないか。
🟨 2. 説明しても無駄だと思ってた。だから皮肉って耐えた
このしんどさ、周りに言えなかった。
とくに「抽象的な上司」には、伝える気も起きなかった。
尊敬もしてなかったし、何も得られへんと思ったから。
だから自分の中で皮肉って、心を守ってた。
「はいはい、出た出た。定型様の得意技っすね〜」
そうやって心の中で笑いに変えながら、自尊心を保ってた。
🟨 3. 「空気」ってやつは感覚じゃなく、推論で掴みにいく
「空気を読め」って、簡単に言うけど——
僕は必死で、こう考えてる。
背景がこうで、今の状況がこうで……
この人がこう言ったってことは、おそらくこういう意図で……
でもAのケースならこうなるし、Bやと逆になるな……?
頭の中でロジックをぐるぐる回して、空気を「計算」してる。
感覚的に掴めてるわけやない。
むっちゃしんどいし、時間もかかる。
だから、よく疲れてしまう。
🟨 4. 全打者三振はとれん。だから変化球を覚えた
僕は「程よく」がわからない。
常に全力で、すべてのタスクに全打者三振を狙いにいってまう。
結果、3アウト取れない。ガス欠になる。
だから最近は、変化球を覚えるようにしてる。
たとえば:
完璧を目指さず、まず雑でも形にしてから直す
指示が曖昧なら、自分の中で“問い直し”してから動く
周囲のやり方を観察して「楽にできる手順」を真似してみる
労力と効果のバランスが取れた“ラクに投げられる球”を増やす努力。
これを覚えてから、働き方がだいぶ楽になった。
🟨 5. この特性は、部下との関係で“強み”になった
そんな自分の特性を、社員教育では“全開”にした。
合理的に伝える。
わかるまで説明する。
目線は部下に合わせる。
そしたら、部下の方からもはっきり僕に言ってくれるようになった。
あるとき、僕が「この会社、そろそろ辞めようと思ってる」って話したら、
ある部下が怒りながらこう言ってきた。
「私が今までここでやれてたの、なんでか分かってますか!?
ぴーさんが上司やからですよ!!」
泣きそうになった。
僕の今までを全力で肯定してくれたように感じた。
あのとき、しんどかった自分の特性を否定せんでよかった。
🟦 まとめ:特性は「弱さ」ではなく、向き合い方のスタイル
ASDの僕は、たしかに「職場の当たり前」に合わへんことがある。
空気も読めへんし、曖昧な言葉にはフリーズする。
でも、特性そのものが悪なんじゃない。
向き合い方次第で、武器にもなる。
合理性・矛盾への気づき・冷静さ・説明の丁寧さ。
これらは、周囲との信頼を築く上でもちゃんと“力”になってくれてる。
「うまくやること」より、「自分らしいやり方で続けられること」
それが、僕の働き方やと思ってる。
📘 第1話(自己紹介)、第2話(嘘と選択の子育て編)もよかったらぜひ👇
📢 次回予告:「“考えるより先に動く”息子との、あるすれ違い」
ASD+ADHDの息子は、僕とは逆で「即行動タイプ」や。
考える前にやっちゃう。失敗してから気づく。
そんな息子と、どうやって“同じ地図”を持つようにしてるか。
親子で特性のタイプが違うからこそ、うまく伝えられへんことがある。
そのすれ違いと、ある“気づき”を次回書いてみます。