障害年金の更新で不支給になる理由|知らないと年金が止まる5つの落とし穴
前の記事で、障害年金更新で不支給になる確率を紹介した。
結論から言うと、更新申請をして不支給になる可能性は極めて低いことが判明した。上記の記事は精神障害・知的障害の合算の数字を出したので、精神障害のみを対象にするともう少し不支給の割合が高くなると思われるが、それでも大半の人が差し支えなく受給を継続できるということになる。
しかしそれでも、更新のタイミングで障害年金が不支給になってしまう精神障害者もいるだろう。障害で働くことが難しい人にとって、障害年金は命綱と言っても過言ではない。それが急に断ち切られるのは想像以上の恐怖だろう。
割合が低いと言っても恐怖が消えるわけじゃないし、私自身も怖くはあるので、更新で不支給になってしまう理由を調べてみた。
以下では、よくある理由を5つにまとめて書き記していく。障害年金の更新が不安な人は見ておくことをオススメする。
障害年金の更新制度とは(おさらい)
まずは、障害年金の更新制度について説明する。
今回の記事の肝ではないので、興味がない人や知っている人は、目次から次の見出しまで飛ばしてくれて問題ない。
更新制度とは
障害年金は受給が決まった後も、定期的な更新が行われる。
この更新では、現在の障害状態を確認するために『障害状態確認届』を提出する必要がある。小難しい様式に思えるが、要するに主治医からの診断書だ。
主治医に出してもらった診断書を年金機構に提出し、年金機構は障害年金の継続か、増額か、あるいは減額か不支給かを審査する。これが障害年金の更新の手続きだ。
審査の結果、障害の状態が前回認定より軽いと判断された場合は
等級の引き下げ(減額)
支給停止(不支給)
という結果になることがある。
逆に、前回認定より重いと判断された場合は増額もあるし、障害による症状が変わっていないと判断された場合は継続となる。最初に紹介した記事を読んでいただければわかるが、更新手続きでは大半の人が継続となる。
また、更新書類を期限までに提出しなかった場合、年金の支払いが一時的に差し止めになることもある。
障害年金の認定は
症状
治療経過
日常生活能力
就労状況
生活環境
などを総合的に判断して決定される。
更新で不支給・減額になる主な理由
さて次に、最も気になる不支給や減額になる理由を書いていく。
※本記事の内容は専門家の開設や審査基準から一般的に指摘されている傾向をまとめている。
症状が改善したと判断された
まず第一に、診断書により症状が改善したと判断された場合だ。
日常生活能力
就労能力
この2点が改善されたと診断書から判断された場合、不支給や減額の対象になりうると考えられる。ほぼ自立しているとか、障害による生活上の制限が軽度と判断されたパターンだ。
就労状況
第二に就労状況が考えられる。
フルタイム就労
長期の安定就労
収入の増加
などが挙げられるだろうか。これらの要素によって、生活能力も改善したと判断される場合もあるだろう。
しかし、就労がそのまま即支給停止に繋がるわけじゃないので、就労する場合は変に背伸びしないことが重要かもしれない。
診断書の記載が弱い
次に、主治医の書いた診断書の記載内容が弱いことだ。
怖い話だが、実務では非常に多いと言われている。
障害年金の審査は主治医の書いた診断書を基準に行われる。なので、医師が症状を軽めに書いてしまうと不支給や減額の大きな要因になる。本当に症状が改善しているならまだいいが、本来の症状よりも経度に記載されてしまった場合は目も当てられないだろう。
生活状況の改善
次に、生活状況の改善だ。
一人暮らしができている
家事ができている
外出ができている
など、普通に生活できていると診断書から判断できる場合、障害年金の更新では不利に働くということだ。外出や家事はできなくもないが、やると消耗してしまって長続きしない、といった状況で家事や外出可能と主治医に話してしまうと、前項目の診断書に軽く書かれる要因になるかもしれない。
症状の波が軽く見える
精神障害者の症状は目に見えないうえに、本人にはコントロール不可能な波が存在する。調子がいい時と、悪い時が存在するということだ。
調子がいい時のことばかり主治医に伝えてしまい、その内容だけを診断書に記載された場合、更新で不利になる可能性が高い。
比較的元気な時のことだけじゃなく、調子が悪い時のことを詳細に伝えておくと、不幸な事故を回避できるかもしれない。
重要なポイント
障害年金更新における専門家の共通見解として
障害年金の更新で重要になるのは
日常生活能力、である。
日常生活能力の評価ポイントは下記の通りだ。
食事
金銭管理
対人関係
外出
社会参加
これによって障害の等級が大きく左右されると言われている。
まとめ
今回の内容を整理すると、障害年金更新で重要になる要素は
生活能力
就労能力
主治医への伝え方
になるだろう。
中でも、注意が必要なのは主治医への伝え方だ。
私たち精神障害者は、いわゆる『変なまじめさ』や『空元気する癖』を持っていることが多い。その気質のせいで病んだのだが、病んだ後もその気質で主治医に症状を伝え間違うことが多い。
調子が悪い時が多く、なかなか生活が上手くいかないのに、主治医には元気な時の話をして『なんとか生活ができている』と判断されてしまう。こういう診察時の何気ないすれ違いが、障害年金更新においては非常に不利な要素になるということだ。これは私も気をつけたいポイントなので、肝に銘じておくことにする。
障害年金は初回申請時も更新時も、主治医の診断書の内容に結果が大きく左右される。つまり、障害年金に理解があり、症状に耳を傾けてくれる主治医が何よりも重要ということになる。
だが、メンタルクリニックや精神科の医師の中には、障害年金に否定的な考えを持つ人も少なくない。また、自分の思う治療法を患者に押し付けるばかりで、話を聞いてくれない医師もそれなりにいる。
なので、障害年金を申請しようと思った場合は病院選びが大前提で必要だ。しかし、転院をするというのも大変だし、医師との相性は何度か診察を受けないとわからない。当事者にとっては悩みどころだろう。
なので次は、障害年金に特化した病院選び、主治医選びについて書いていこうと思う。
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当時の主治医に障害年金を否定されてから、受給に至るまでの記録となります。
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