バーチャロイド・コンセプト バイパー篇
バーチャロン30周年を記念して亙重郎氏が読者から寄せられた30の謎に答えていった記事とあわせて、バーチロイドの一号機(テムジン)、二号機(ライデン)について、当時の開発過程を詳細に振り返ってきましたが、今回はバイパーが登場します!
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電暦拾遺第十五回、機体コンセプト編の第三回となる今回は、バイパーを取りあげてみたいと思います。
バイパーの機体コンセプトは「ジャンプ主体でヒット&アウェイ、かつワンショット・ライター」。意訳すると「ジャンプを多用する高い運動性と安定した火力による一撃離脱、ただし紙装甲」です。

私がゲーセンの現役だった頃のビデオゲームの主流はSTGでした。そこで活躍する自機は、パワーアップして超火力になりこそすれ、一発の被弾で即死亡がお約束。この枠組みがもたらすヒリヒリとした緊張感を愛していたので、是非とも3D対戦アクションにも持ちこみたい、ただし3Dアクションならではの挙動(この場合、ジャンプ)を踏まえた形で、と考えていたのです。
テムジンやライデンの場合と違い、バイパーは最初からこのようにコンセプト、ないしはその前段階となるものがはっきりしていました。これ自体は良いことなのですが、その反面、開発中はジャンプの仕様変更に随分と振り回されてしまいました。
今回は、まずジャンプがどのように製品版の仕様に落ち着いていったのかを見ていき、その後、折々のバイパーの受難(?)についてお話していきたいと思います。文章量多めですが、お付き合いいただけますと幸いです。
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ジャンプ・アクションの快感
今となっては特に珍しいことではないかもしれませんが、1990年代中盤、3Dフィールドで自由にジャンプできるというのはかなり画期的なことでした。それまで主流だった2D系のゲームでもジャンプは存在しましたが、平面的な世界でのそれと、3Dフィールド内での立体的な跳躍とでは、文字通り次元が違いました。最初に体験したとき、誇張でもなんでもなく「未来だ……!」と心が震えたものです。これは私が一人で勝手に感動していたというわけではなく、当時のプレイヤーは勿論、程度の差こそあれ開発者も同様だったと思います。例えば1995年にプレイステーションでリリースされた『Jumping Flash!』というソフトは、この頃の空気感というかコンテクストを上手に活用した内容で、ジャンプすることの楽しさが存分に味わえました(※1)。バーチャロンの開発チーム内でもこのソフトを気に入っているスタッフがいて、「ジャンプアクションを極めるなら、『Jumping Flash!』くらいのクォリティになってないとだめでしょ」と力説していたものです。
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