50代が「特別な人」になる立ち位置 | 尽くすほど「おじさん枠」に固定される理由
「いい人」で終わる。
年上の男が恋愛でいちばん多く落ちる場所が、ここだ。
清潔感も整えた。会話の減点も消した。相手も自分といて楽しそうにしている。
なのに、恋愛には1ミリも動かない。
50代の男の恋愛でいちばん多い失敗が、この「いい人どまり」だ。
オレは麻布で会員制バーを長くやり、それを何百回と見てきた。
共通点は一つ。一番丁寧で、一番優しくて、一番尽くした男が、一番きれいに「おじさん枠」に固定されていた。
この記事は、その枠から出るための立ち位置の話だ。
やることは、もっと優しくすることじゃない。逆だ。
なぜ「尽くすほど」恋愛から外れるのか
優しくすれば好かれる。多くの男がそう思っている。
半分は当たっている。優しさで「好感」は上がる。だが「異性としての意識」は別の回路だ。
毎回すべて奢る。
何でも助ける。
愚痴をいつでも聞く。
これを続けると、相手の中であなたは「都合のいい人」に分類される。
都合のいい人は、失いたくない存在ではある。
でも、恋愛の相手には選ばれない。手放したくないからこそ、関係を壊す賭けをしないからだ。
モテるおじさん、特に50代は、ここを分かっている。
だから好かれにいく前に、自分がどんな役回りで扱われるかを決めにいっている。
「特別な人」とは、若い男に代われないポジションのこと
若い女性の周りには、若い男がいくらでもいる。勢い、体力、同世代のノリ。そこで張り合っても勝てないし、勝つ必要もない。
「特別な人」というのは、若い男には出せないものを持っている人のことだ。
慌てない余裕。何を話しても否定されない安心。経験からくる視野の広さ。機嫌が一定していること。
これは年齢を重ねた男にしか出せない。そして、20代30代の女性が年上に求めているのは、まさにこれだ。
刺激じゃない。安心と余裕のほうだ。
逆に、引き受けた瞬間に「特別な人」から外れる役回りが3つある。
財布。
愚痴の受け皿。
保護者。
このどれかに収まった時点で、おじさんの恋愛はそこで終わる。
どう立ち位置を作るか
1 若さで張り合わない
若者言葉、無理なノリ、体力自慢。これをやめるだけで「年上らしさ」が出る。
張り合いをやめた男は、余裕があるように見える。実際に余裕があるかどうかは、この際関係ない。
2 対等を保つ ― 全部やらない
毎回すべて奢る、いつでも駆けつける、何でも手を貸す。これを少し引く。
たまに「今日は無理だな」と断れる関係が、対等な関係だ。断らない相手を、人は本気で追わない。
3 完璧を演じない
隙のない大人は、尊敬されても親しまれない。
自分の小さな失敗を笑い話にできる、少し抜けたところがある。そのギャップで距離が縮まる。少年っぽさは、年を取った男の武器だ。
4 自分の世界を少し見せる
聞き役は大事だ。だが「聞くだけの人」で止まると、愚痴の受け皿に戻る。
相手の話を受けたあとに、自分の考えや、好きなものの話を少しだけ返す。「この人にはこの人の世界がある」と思わせる。
5 色気は、出しにいかない
品、所作、声のトーン、間の取り方。色気はそこからにじむものだ。
「男として見てほしい」を前に出した瞬間に、それは下心に見える。黙って品を保っているほうが、結果的に男として見られる。
品格・所作・声の作り方は「色気・品格・所作・声」で詳しく扱う。
今日の第一歩
まず、いま自分がどこにいるかを書き出す。
相手にとって自分は「財布」になっていないか
「愚痴の受け皿」で止まっていないか
「保護者」として頼られているだけじゃないか
一つでも当たっていたら、そこから半歩引く。奢りを一度減らす、頼まれごとを一度断る、自分の話を一つ返す。それだけでいい。
会話の減点がまだ残っているなら、立ち位置より先にそっちだ。
「会話で減点される40代・50代」
減点が消えていて、立ち位置も作れたら、次は連絡先の交換と最初の食事に進む。
順番の全体は、この記事にまとめてある。参考にしてくれ。
