50代からの清潔感の作り方 | 若く見せるをやめた方がモテる理由
「モテるおじさんになりたい」なら、たいていの人はまず見た目を直そうとする。
そして検索する。
出てくる答えは決まっている。
清潔感を出せ、爽やかにしろ、若々しく見せろ、いい服を着ろ。
オレは麻布で会員制バーを長くやり、その助言どおりに髪を黒く染め、細いパンツをはき、ブランドで固めた50代を何人も見てきた。
しかし…
誰も、うまくいっていない。
若い女性は、年上の男の見た目を最初の3秒で採点する。
しかも加点じゃない、減点だ。
眉、鼻毛、爪、襟、匂い。
どれか一つ引っかかれば、その先の話はもう聞いてもらえない。
その減点を消して、見た目と清潔感を「50代仕様」に作り直すことについて書いた。
やることは手入れと髪型と服の3つ。
共通するコツは一つ、「足す」より「抜く」。
清潔感とは、若く見えることじゃない。減点がゼロで、手入れが行き届いている、というだけの状態のことだ。
「清潔感を出せ」という助言が、いちばんの遠回りだ
見た目の相談をすると、返ってくる答えはいつも同じだ。清潔感、爽やかさ、若々しさ、いい服。
間違ってはいない。ただ、抽象的すぎて、受け取った側はたいてい方向を間違える。「若々しく」を「若く見せる」と読み替えて、髪を黒く染める。「いい服」を「高い服」と読み替えて、全身をブランドで固める。
その結果どうなるか。若い女性の目には「年齢に無理をしている人」「物で自分を大きく見せている人」と映る。清潔感を足そうとして、逆に減点を増やしている。
清潔感は、足して出すものじゃない。引いて、残すものだ。まずここを入れ替える。
20代の目は、加点じゃなく減点で見ている
若い女性が年上の男を見るとき、最初の3秒でやっているのは減点だ。
見られているのは、ふわっとした「雰囲気」じゃない。もっと具体的で、もっと細かい。伸びた鼻毛。整えていない眉。爪の先の黒ずみ。黄ばんで反り返った襟。近づいたときの匂い。
このどれか一つが引っかかった時点で、「関わりたくない人」の箱に入る。あとから話術や趣味を足しても、点は戻らない。加点は、減点がゼロになって初めて効きはじめる。
カウンターで何度も見た。話は面白いのに、隣の若い客との会話が三往復で止まる男。相手が体を斜めにして、スマホを見はじめる。理由は、本人以外の全員がわかっている。
見た目は、席に着く前に配られる入場券だ。持っていない男の話は、そもそも始まらない。
物差しを入れ替える | 清潔感=「減点ゼロ+手入れ」
ここで、清潔感の定義をはっきりさせておく。
清潔感とは、若見えのことじゃない。減点になる要素がゼロで、そのうえで手入れが行き届いている、というだけの状態だ。
爪が整っている。襟にアイロンがかかっている。匂いに気を使っている。派手さはいらない。「やらかしていない」と「手をかけている」、この2つが揃っていれば、それが50代の清潔感だ。
この物差しで見ると、やることは驚くほど絞られる。
順番は「土台 → 髪 → 服」。
どれも、足すより抜く。
肌・髪・眉・鼻毛・爪・匂い
最初に手をつけるのは、顔まわりと匂いだ。
ここが整っていなければ、服をどう変えても評価は上がらない。
見るのは6か所。肌、髪、眉、鼻毛、爪、匂い。
やることは単純で、伸びていたら切る、汚れていたら落とす、乾いていたら整える。それだけだ。
コツは、気合ではなく仕組みにすること。
家を出る前の3分を「顔まわりの点検」に固定する。鏡の前で、眉・鼻毛・爪・襟・匂いを上から順に見る。毎日やれば、そのうち引っかかりがゼロになる。
匂いは自分では気づけない。香水で上書きしようとせず、汗と煙草と口の匂いを「消す」方向で対処する。同席者がいちばん敏感なのは、ここだ。
手入れの一つひとつの手順は、「肌・髪・眉・鼻毛・爪・匂いの整え方」でまとめている。
髪 ― 「短さ」と「整えてある感」
50代の清潔感は、髪型で大きく動く。
伸ばした髪、寝ぐせのついた髪、ボリュームの落ちた髪。これは一気に「老けて見える」方向に効く。逆に、短く刈って朝に整えられる形にするだけで、同じ顔でも清潔感が跳ね上がる。
美容師に伝えることは一つでいい。「清潔感重視で、朝セットしやすい短めの形に」。あとは任せる。
白髪は、無理に染めなくていい。染めるなら「隠す」より「なじませる」程度に留める。真っ黒に戻すと、かえって不自然な若作りに見える。ここも"抜く"だ。
短髪の作り方とセットの手順は、「髪型 ― 短髪の作り方」で扱っている。
服 ― 「年齢感」を抜く
服で大事なのは、高いものを着ることじゃない。「年齢感」を抜くことだ。
イケオジのファッションと聞くと、ブランドを揃える、個性的な小物を足す、という方向を想像しがちだ。実際に効くのは逆で、サイズを体に合わせる、色数を減らす、ロゴと柄を減らす。装飾を抜くほど、大人の余裕が出る。
迷ったら、濃紺・グレー・白の3色でまとめる。シャツはアイロン、靴は磨く。それだけで大きくは外さない。
全身をブランドで固めると「頑張っている人」に見える。頑張りが見えた時点で、余裕は消える。
服の基準の詳しい話は、「服の"年齢感"を抜く」でまとめている。
若作りと全身ハイブランドが、なぜ逆効果か
ここまでの裏返しだが、大事なので分けて書く。50代の見た目でいちばんやってはいけないのが、若作りだ。
若者向けのブランド、細すぎるパンツ、派手なスニーカー、盛った髪。
年齢に合っていない格好は、若く見えるどころか「無理をしている人」に見える。
若い女性は、その無理をいちばん敏感に感じ取る。
全身ハイブランドも同じだ。
金で威圧している、あるいは自信のなさを物で埋めている、と読まれる。どちらも「余裕のある大人」からは遠い。
イケオジの特徴は、足し算じゃない。減点がなく、年齢に逆らわず、手入れが行き届いている。それだけだ。
やってはいけない方向を具体的に並べたのが、「若作り・全身ハイブランドが逆効果な理由」だ。
今日の第一歩
物差しが変わったら、今日やることを一つだけ選ぶ。
・洗面所で、眉と鼻毛を整える ・シャツに1枚だけアイロンをかける ・美容室を予約して「清潔感重視・短め」と伝える
どれも30分あれば始められる。見た目は、努力がいちばん素直に結果に出る場所だ。
ここで減点が消えたと言い切れるようになってから、次の「会話」に進む。順番を守るとは、そういうことだ。
減点が消えたら、次は「会話と振る舞いで『不快』を消す」へ。
会話と振る舞いで『不快』を消す
モテるおじさんになるための順番もこちらの記事に書いた。参考にしてくれ。
