料理パート(D&D5版 判定イベント用テンプレート)
序文
こんにちにゃーん。セノにゃんです。
今日は以前の記事で話した分担(アサイン)型判定の実用的なテンプレートとして、3回の分担型判定(全員が3回ずつ判定する)で料理を作るミニイベントを紹介するよ! 良かったら君のシナリオにも取り入れてみてね! にゃーん!
【レギュレーション関連】
TRPGシステム
このミニイベントはダンジョンズ&ドラゴンズ第5版および2024年版を前提に作られている。フィフスエディションRPGやフィフスエディションRPGアドバンスでも遊ぶことができる。
なお、ソード・ワールド2.5を用いるバージョンも別サイトに存在する。(要:『ラクシアライフ ‐街の人たちと一般技能‐ 』)
適正参加人数
このイベントはプレイヤーキャラクター3人以上で挑戦する事を想定している。キャラクターが2人以下の場合、各フェイズの調理工程の最低必要人数を調整する必要がある。
適正レベル
計算上はどのレベル帯にも対応可能。オープン環境では9Lvのパーティーに対するGMレスシナリオの形式で実施済。
11Lvを超える高レベル帯での、特に呪文等の複雑な効果についてはバランス未検証なため、GM各位の裁定で運営して欲しい。
【ハウスルール】
調理道具習熟について
このミニイベントでは、調理道具習熟者は、料理を作るための判定に関して、本来の量のボーナスを得るのではなく、習熟ボーナスの半分の値が加算される。他の理由により習熟を得ている場合はそちらの方を採用し、調理道具習熟によるボーナスは加えない。また、習熟ボーナスの半分を判定の結果に加えるような特徴とは重複しない。
つまり調理道具は料理パート全般に対して使えるが、習熟ボーナスは半分扱いということである。これは調理道具習熟者に考える余地が無くなってしまう事を防ぐための措置だ。
呪文の使用制限
このミニイベント中は、呪文は各フェイズで1人1回ずつのみ発動できる。
呪文が味方を目標とする場合、術者は他の行動をしても構わない。そうでない場合、術者自身がその呪文の効果を活かせる行動を選んでいる必要がある。
小休憩の際には上記の呪文発動の制限は撤廃される。
また、各フェイズ開始直前にすべての呪文の効果(効果時間が永続のものを除く)は終了する。これはGMがセッションを管理しやすくするための特例である。もしGMにセッションを管理する自信があるのなら、フェイズの開始時に呪文の効果は終了しないものとしていいだろう。
呪文発動による判定ボーナス
キャラクターが各フェイズにおける選択肢上の行動の役に立つような呪文を発動した場合(たとえば調味料を調合する際にグッドベリー呪文を発動するなど)、その行動の判定1回の達成値に呪文レベルの半分(端数切り上げ)に等しいボーナスを加える。
高レベル版での発動時でも、呪文レベルは最低発動レベルを参照する。
ただし、その呪文の効果自体に、能力値や習熟や判定への作用が規定されている場合は、呪文レベルに応じたボーナスではなく、その効果を優先して適用する。
今の状況やこれからする行動に対して、プレイヤーの提案した呪文がその状況で役に立つかどうかについて最終的な審判を下す権限はGMにある。プレイヤーは積極的に提案を行う方がセッションは盛り上がるが、GMが「それは無理がある」と裁定したなら、その行動は無理なのである。
特殊な調整・裁定のある呪文
・ガイダンス:能力値判定へのボーナスは1d4-1に変更される。(加えて、呪文は1フェイズごとに1回しか使えない事にも注意)
・エンハンス・アビリティ:発動するキャラクターのレベルが4以上の場合、対象の能力値はランダムに決める。この呪文はこのミニイベントに関して強すぎるための調整である。
・アニメイト系、サモン系、カンジャー系、その他クリーチャーを召喚する呪文:1回の発動につき、任意の判定1回に呪文レベルの半分のボーナス(端数切り上げ)を加える(高レベル版発動でもボーナスは変わらない)。ただし、召喚したクリーチャーが明らかに行動に寄与できない場合は判定にボーナスを得られない(例えば馬が火の番を手伝う事はできないだろう)。大雑把な命令を与えて自律行動させられる呪文については、自分ではなく味方の判定にボーナスを与えることも可能。
・オーギュリィ、ディヴィネーションなど使用回数に応じて効果が不確定になっていく呪文:効果が不確定になってしまった場合、判定にボーナスを与えられない。
魔法のアイテムについて
魔法のアイテムの効果は呪文に準じて適宜GMが裁定する。
使用にアクションが必要な魔法のアイテムについては、呪文の発動と合わせて1フェイズ1回のみ使用できる。
キャラクターが魔法のアイテムを、各フェイズにおける選択肢上の行動の役に立つような使い方をした場合、特にアイテムの効果上で与えるボーナスが規定されていないなら、その行動の能力値判定1回に有利を得ることができる。
特技「強運」について
幸運点を持っている者は、このミニイベント中は1人につき1点までしか使用できない。料理なんかに運を使い切ってないでもっと生死に関わる事態のために取っておきなさい!
消耗状態について
このミニイベント中は消耗状態に2024年版と同様のルールを適用する。すなわち、消耗段階1段階につき攻撃ロール、能力値判定、セーヴィング・スローに-2のペナルティを受け、移動速度が1.5m(5ft)低下する。
クラスごとの特殊ルール
・ファイター:「底力」の使用回数を1回消費することで判定1回に+1d10することができる。また、「不屈」の使用回数1回を消費することで判定1回を振り直せる。
・クレリック(10Lv以上): 「神性介入」は、成功した場合、自分のクレリック・レベルで発動できる任意の呪文を発動できる。発動できる呪文の種類は、クレリック呪文か、自分の信仰領域の任意の呪文1つに限られる。(料理の役に立つ効果の呪文であれば、判定にボーナスや有利などを得られるだろう)
・バード:バードの声援は各フェイズ1回まで使用可能。
・ソーサラー(2Lv以上):自身の判定の達成値が低達成値ペナルティを受けてしまう値以下の場合、魔力点を1点消費して振り直しが可能。振り直しした場合、必ず新たな出目を使わなければならない。
・ウォーロック: 各フェイズの開始時ごとに、キャラクターの契約相手はそのフェイズで行うべき行動をランダムに1つ推奨してくる(A-Dより1d4で決定)。君が推奨された行動を選ぶならば、君はその判定に有利を得る。別の行動を選ぶ場合、君はそのフェイズの行動ではいかなる理由でも有利を得られない。
・パラディン(3Lv以上):神性伝導の使用回数を用いてディヴィネーション呪文を物質要素不要で発動できる(このミニゲームが提示する状況下で役立ち、かつ誓いの内容に関係のある質問を用意すれば、判定にボーナスを得られる)。
・モンク:気ポイントを1点消費するごとに、現在のフェイズの選択肢1つをランダムに選び、それに対して自分が行う判定に+1のボーナスを得ることができる。この効果は累積する。
・レンジャー(ビースト・マスター)、アーティフィサー(スチール・ディフェンダー)など、相棒を連れて歩けるサブクラス:相棒を連れている場合、このミニイベント中1回のみ、判定に有利を得られる。
【料理パート本編】
料理パート全体の流れ
料理パートは「下拵え」「本調理」「仕上げ」の3つの行程(フェイズ)からなる。「下拵え」と「本調理」の間には1回の小休憩が挟まる。
プレイヤーキャラクターたちはそれぞれの行程ごとに分担型の判定を行う。すなわち、各人は示された選択肢の中から自分が担当するものを決める。各選択肢には最低人数と最大人数が設けられていることに注意すること(最低人数が0人の選択肢は、誰も選ばなくともシナリオ進行に問題はない)。それぞれ自分のやる事が決まったら判定を行い、結果を処理する。
各キャラクターの判定の達成値に応じて“料理の出来栄え”ポイントが貯まっていき、最後にその合計点を集計して料理の最終成績が決まる。
タイムスパン
このイベント中に経過するゲーム内時間の目安は、下拵え30分〜1時間、本調理20分、仕上げ10分とする。ただし、呪文などの一定時間持続する効果は、各フェイズの開始時に切れるものとする。
特殊ルール:低達成値ペナルティ
各工程中の判定で達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、指定されたペナルティを受ける。
低達成値ペナルティを受けても、“料理の出来栄え”ポイントは通常通り加算してよい。個人のこうむるペナルティと料理の出来栄えはあくまでも別々に計算する。
特殊ルール:消耗ポイント
キャラクターはこのイベント中に判定に大きな失敗をした際に“消耗ポイント”を得る場合がある。
消耗ポイントのルール
・消耗ポイント1点につき攻撃ロール、能力値判定、セーヴィング・スローに-2のペナルティを受ける。
・消耗ポイント1点につき移動速度は5ft(1.5m)減少する。
・消耗ポイントの取り除き方は消耗状態と同様である(大休憩や消耗状態を治療する効果によって取り除く事ができる)。消耗状態に完全耐性を持つクリーチャーは、消耗ポイントを得ることもない。
・消耗ポイントと消耗状態の合計が6点になると死亡する。
なお、このイベント中では、6点の消耗ポイントが貯まるような状況は、明らかに自殺的な選択を試みない限りは発生しない。また、消耗ポイントによる移動力の低下を考慮する必要もない。
2024年版対応ルール:もし君たちがダンジョンズ&ドラゴンズ2024年版やフィフスエディションRPGアドバンスで遊んでいる場合、消耗ポイント1点を消耗状態1段階に読み換える。
・第1フェイズ:下拵え
第1フェイズでは、各自が「判定の達成値÷3」点の“料理の出来栄え”ポイントを得られる。
下記から各々行動を選択すること。ただしA,B,Cはそれぞれ最低1人ずつ担当する者がいなければならない。
1-A:力仕事をする(薪を割る、水を汲むなど)
最低必要人数:1人
最大挑戦可能人数:参加人数の半分まで
判定:【筋力】判定
適用習熟:〈運動〉、大工道具、石工道具など、重い物を取り扱う職人道具
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は力仕事で疲労してしまう。消耗ポイント+1。
1-B:食材を切る
最低必要人数:1人
最大挑戦可能人数:参加人数の半分まで
判定:【敏捷力】判定。ただし難易度+1d4
適用習熟:〈手先の早業〉、革細工、木彫り、宝石細工、よろず修理屋など、細工を行う職人道具。
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君はキャラクターレベルd4[斬撃]ダメージを受ける。さらに負傷してしまい、次にhpが最大値に戻るまでの間、全ての【敏捷力】判定に不利がつく。
1-C:調味料を調合する
最低必要人数:1人
最大挑戦可能人数:1人まで
判定:【判断力】判定
適用習熟:〈医術〉、薬草師道具、醸造用品
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は次に大休憩を終えるまで毒状態になる。この毒状態は小休憩の間に誰かが難易度(キャラクターレベルの半分+10)の【判断力】〈医術〉判定に成功することで終了する。この〈医術〉判定を行う者はその小休憩による恩恵を受けられない。毒抵抗を持つキャラクターは、難易度(キャラクターレベルの半分+10)のセーヴィング・スローに成功すれば、毒状態を免れる。
1-D:食材の特性に応じた処理をする
最低必要人数:0人
最大挑戦可能人数:1人まで
判定:【知力】〈自然〉判定。〈生存〉か〈手先の早業〉に習熟している場合、さらに達成値に1d4を加える。
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は作業に神経をすり減らして頭が疲れてしまう。消耗ポイント+1。
・下拵え後の小休憩
第1フェイズの終了後、小休憩を行うことができる。ヒット・ダイスその他の回復手段を持っていればそれを使ってから第2フェイズへと進むことが可能である。(ただし、呪文の効果は永続的なものを除き次のフェイズの前には終了するものとする。)
また、この小休憩の間のロールプレイ次第で、GMはキャラクター達にインスピレーションを与えてもよい。
・第2フェイズ:本調理
第2フェイズでは各自が「達成値-10」点(最低0点)の“料理の出来栄え”ポイントを得られる。最も“料理の出来栄え”ポイントに直結する場面のため、最大のリソースを投入して臨む事をお勧めする。
下記から各々の行動を選択すること。ただしAは最低1人は担当する者がいなければならない。かつ、BとCはどちらかを最低1人が行わねばならない。
2-A:火の番をする
最低必要人数:1人
最大挑戦可能人数:1人まで
判定:【判断力】判定
適用習熟:鍛冶道具、ガラス吹き道具、錬金術用品、よろず修理屋道具など、火を扱う職人道具。
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、Lvd4[火]ダメージを受ける。さらに火傷してしまい、次にhpが最大値に戻るまでの間、【耐久力】セーヴに不利がつく。
2-B:食材を混ぜながら炒める・煮る
最低必要人数:選択肢2-Cと合わせて1人まで
最大挑戦可能人数:参加人数の1/3まで
判定:【耐久力】判定
適用習熟:調理道具
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は長時間の作業に疲労してしまう。消耗ポイント+1。
2-C:魔法的手段で調理する
最低必要人数:選択肢2-Bと合わせて1人まで
最大挑戦可能人数:何人でも可
判定:【知力】【判断力】【魅力】のうち好きな能力値判定
選択肢制限:この選択肢を選ぶには、調理に役立てることができると考えられる適切な魔法的手段が必要である(目標の判定に恩恵を与えるような呪文だけでは不可)。バーニング・ハンズ呪文で食材を直に炙るなど、柔軟な発想で調理をしてよい。適切な呪文を用いた場合、判定には呪文レベルの半分のボーナスを得られる(端数切り上げ。高レベル版発動の場合も最低発動レベルを参照する)。
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は思ったよりも魔法力を作業に費やしてしまう。君のレベルに等しい個数の未使用の呪文スロットを消費する。どれを消費するかは君が選ぶ。未使用の呪文スロットが足りない場合、全ての呪文スロットを消費した上で、消耗ポイント+1。
2-D:副菜、付け合わせ、飲み物を用意する
最低必要人数:0人
最大挑戦可能人数:参加人数の1/3まで
判定:【敏捷力】または【知力】判定
適用習熟:醸造用品、薬草師道具
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は食器を落としてしまう。弁償のために、シナリオ終了時に、君が得た報酬金額の1割を支払わなければならない。
・第3フェイズ:仕上げ
第3フェイズでは、各自が「判定の達成値÷2」点の“料理の出来栄え”ポイントを得られる。
下記から各々の行動を選択すること。ただしAとDはそれぞれ最低1人ずつ担当する者がいなければならない。
3-A:味見をして味を調整する
最低必要人数:1人
最大挑戦可能人数:1人
判定:【判断力】
適用習熟:〈知覚〉、薬草師道具
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、味を上手く調整できず、最終的な“料理の出来栄え”ポイントが1/12減少する(最終成績の計算式の「12」の部分を-1する)。他の増減効果と重なった場合は単純に加減算される。
3-B:伝統を取り入れた味付け・盛り付けをする
最低必要人数:0人
最大挑戦可能人数:参加人数の半分まで
判定:【知力】
適用習熟:〈宗教〉〈歴史〉
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、縁起が悪くなってしまう。諸神格からの君への加護は薄れ、次の大休憩終了時までベイン呪文と同様のペナルティを受ける。
3-C:華やかに盛り付けをする
最低必要人数:0人
最大挑戦可能人数:何人でも可
判定:【魅力】判定
適用習熟:〈芸能〉、あるいは画材道具、織工道具など、彩りを扱う職人道具。
低達成値ペナルティ:達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、納得の行かない盛り付けになってしまう。君はキャラクターレベルd4[精神]ダメージを受ける。さらに(君の習熟ボーナス÷2(端数切り上げ))回分の以下のいずれかを消費してしまう;バードの声援、魔力点、癒しの手(1回分を5点と計算する)、呪文スロット(呪文スロットのレベルは問わず、個数で計算)のいずれかを無駄に消費してしまう。消費するものがなければ、そのぶん消耗ポイントが上昇する。
3-D:丁寧に盛り付け・配膳する
最低必要人数:1人
最大挑戦可能人数:何人でも可
判定:【敏捷力】判定。
適用習熟:〈手先の早業〉、陶芸道具、ガラス吹き道具など、食器に関する職人道具。
低達成値ペナルティ::達成値が(キャラクターレベルの半分+10)よりも低かった場合、君は食器を落としてしまう。弁償のために、シナリオ終了時に君が得た報酬金額の1割を支払わなければならない。
・成績発表
第3フェイズまでが終了したら、全員の“料理の出来栄え”ポイントの合計を元に最終的な料理の出来栄え=最終成績が決定される。
成績計算式
最終成績 = (全員分の“料理の出来栄え”ポイントの合計)×12÷キャラクターの人数
授賞式と報酬計算
GMは、上で算出した最終成績の点数に応じてキャラクターたちにご褒美を与えてもよい。
たとえば、料理大会に参加するというような文脈でこのミニイベントを行ったなら、最終成績に応じてキャラクター達に賞が授与され、賞金や賞品をもらえるということはありえるだろう。
この項目では、そのような場合の報酬の目安を一案として提示する。もっとも、君のキャンペーンの都合に応じて報酬額や配布アイテムを自由に調整・変更しても構わない。
・参加賞(全員がもらえる):1人あたり「(キャラクターの習熟ボーナス-1)×キャラクターのレベル×最終成績÷10」gp。
・銅賞(最終成績100-199):参加賞の報酬に加え、ポーション・オヴ・ヒーリング×プレイヤーキャラクター人数分。(プレイヤーキャラクターのレベルによってはより上位のポーションでも良い)
・銀賞(最終成績200-299):参加賞と銅賞の報酬に加え、アルケミー・ジャグ1個、デカンター・オヴ・エンドレス・ウォーター1個。
・金賞:(最終成績300-399)。参加賞、銅賞、銀賞の報酬に加え、+1武器か+1盾を1個。参加キャラクター人数が4人以上の場合、(人数−3)個のアンコモン以下のアイテムを追加で配布する。(既に+1武器に価値がなくなっているほど高レベルの冒険ならば、+1アイテムの代わりに+2 アイテムなどのより上位のアイテムを配ることとしてもよい。)
・殿堂入り(最終成績400以上):冒険で幸運にも多額の財宝や希少な魔法のアイテムを入手できた時に匹敵する賞金や賞品が得られる。
※この基準の場合、低レベルのキャラクターが殿堂入りを勝ち取れることはほとんどない。金賞が事実上の上限であり、殿堂入りは隠し要素程度と考えるとよい。
【応用編】
以降は、この料理パートをさらに拡張させてシナリオを作る際のアイデアを幾つか紹介する。
何の料理を作る?
GMが単に「今日は君たちに料理を作ってもらう」とプレイヤーに告げるだけでなく、具体的に冒険者たちがどんな料理を作る事になるのかを示した方が、プレイヤーの想像力もより活発になるというものだ。筆者がこの手のイベントによく使うのはカレーだが、他にも適した料理は幾つか考えられる。以下に6種類ほど例を挙げる。
料理パート用 料理の種類表
1. 鍋料理(シチューなど)
2. 炙り焼き(グリル)
3. 炒め物(ソテー)
4. 揚げ物(フリッター)
5. 麺類(パスタなど)
6. 炊飯(ピラフなど)
食材調達パート(フェイズ0)の追加
このミニイベントを拡張させる方法の1つとして、料理に使うための食材調達を行うパートを設けるという手がある。
プレイヤーキャラクターたちの食材調達がどれくらい上手くいったかによって、成績発表の計算式に使われている定数「12」の部分を増減させるとよい。
これは短編シナリオのネタにうってつけである。筆者はこれをメインテーマにしたシナリオを作って遊んでもらったこともある。フォーゴトン・レルム、ラヴニカ、それにブルームバロウでの冒険は上手く行った。さらに言えば、同様のミニイベントをソード・ワールドTRPG用にコンバートして遊んだりもした。
こうしたシナリオを作る場合、冒険の舞台となる土地の特色を食材を通じて表現することができるのが強みだ。また、土地の危険要因はそのまま食材を手に入れるための試練にできるだろう。
同じカレーを作るシナリオでも、フォーゴトン・レルムではアンダーダークに生えるトリリマック茸を採取できるかもしれないし、ラヴニカではNPCとの交渉次第でヒレバサミダコを仕入れられるかもしれないし、ブルームバロウでは「“カレー”ってなあに?」「隣の世界から来た人が言ってた料理さ。香辛料をたくさん入れたシチューみたいな料理なんだって!」「面白そう! 作ってみようよ!」というところから物語が始まるかもしれない。
この記事で用いた「呪文発動による判定ボーナス」や「消耗ポイント」のローカルルールは、食材調達パートを作る際にも延用できるだろう。
一方、呪文の特殊な調整・裁定やクラスごとの特殊ルールなどは、食材調達フェイズでは適用せず、料理パートの間だけの適用とした方が良い場合もある(君のシナリオ設計次第だ)。
もう少し具体的に食材調達の判定の例が欲しい人もいるだろう。そういった方向けに、食材調達パートを扱う別記事も執筆した。シナリオ作成の参考にして欲しい。
料理パート後に戦闘イベントを追加する
もし戦闘無しでシナリオを終えると物足りないというのであれば、料理パートが終わった後に敵が出てくるようなシナリオを作っても構わない。
料理パートの低達成値ペナルティは戦闘にも影響する可能性がある。なので料理後に戦闘がある事をプレイヤーに匂わせておこう。そうすれば、プレイヤーはより気を引き締めて料理に挑んでくれるはずだ。
ただし、あまりプレイヤーが後々の戦闘を気にしすぎて料理パートが疎かにならないように、料理終了から戦闘までの間には小休憩を取ることを認めた方が良いだろう。作った料理を食べる時間、という妥当な理由も丁度良くそこに存在している。
なお、料理パートが盛り上がりすぎて、セッションの時間が押してしまい、戦闘をするだけの時間が無くなってしまう事はよくある。プレイヤーたちが料理を完成させるまでの段階で心底満足しているようなら、GMは予定していた戦闘パートを省略して、そのまま出来立ての料理を味わってエンディングとしてしまっても構わないだろう。実際、筆者もセッションでそう決断した事がある。セッションは参加者全員が楽しめる事を第一の優先事項とすべき場であり、シナリオ制作者がやりたいことをプレイヤーに押し付ける場ではないのだ。
【関連記事】
・分担型判定(D&D5版用追加ルール)
今回の記事内容の基礎となっている判定メソッドについて解説した記事です。
・食材調達パート(D&D5版 判定イベント用テンプレート)
今回の記事内容と組み合わせて使える食材調達パートの構成について解説した記事です。
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