
理想MEGAオーナーは停車中の車内で1日70分、「移動する家」が本当に家になり始めた
[メンバーシップ限定]理想(Li Auto)は2026年9月7日、新型の大型BEVミニバン「理想MEGA」について、室内空間の開発思想を改めて詳しく説明した。
9月2日の正式発表ではすでに、「Home Light」と呼ぶ大型室内照明、4席のゼログラビティシート、水平を自動維持する電動テーブル、大型ダイニングテーブル、270度を覆う電動調光ガラスなど、新型MEGAの特徴は一通り明らかになっている。
CHINA CASEでも、新型MEGAについては発表前から複数回取り上げてきた。
したがって、今回改めて個々の装備を紹介する意味はあまりない。しかし、今回の理想の説明には一つ、これまでとは違う重要な数字が含まれていた。
従来型MEGAオーナーの平均静的利用時間は、1日70分に達するという。
Li Autoはこの数字を受けて、「人々は本当に、このクルマを一つの部屋として使っている」と説明した。
これは、新型MEGAに新しい装備が増えたという話より、はるかに興味深い。
Li Autoが長年掲げてきた「移動する家」という商品思想が、本当にユーザーの行動として成立しているのか。その一つの答えが出てきたからである。

「移動する家」はメーカー側の提案だった
Li Autoにとって「家」は突然出てきたキーワードではない。
同社は創業当初からもともとの企業名も「車和家」だったように「クルマと家」を強く意識し、現在も家庭を重要なブランド軸としている。創業者が、中国最大級の自動車情報サイト「汽車の家」の創業者でもある。
特にMEGAは、その思想を最も極端な形で商品化したモデルである。
2025年のMEGA Homeでは、2列目のゼログラビティシートを回転させ、乗員同士が向かい合う「大きなリビング」を車内に作った。
新型MEGAではさらに、「高級車」ではなく「上質な住居」を内装設計の基準とした。
CHINA CASEでは9月3日の新型MEGA正式発表後、こうした商品思想について「『全部載せ』ではなく『家族から逆算』」という視点から取り上げた。
新型MEGAに大量の新技術が搭載されていること自体は事実である。
しかし重要なのは、技術や装備を積み上げた結果として商品を定義するのではなく、家族にどんな空間を提供するのかを先に決め、そこから必要な技術を逆算するというLi Autoの商品開発だった。
今回明らかになった「70分」は、その議論の続きを考えるうえで興味深いデータである。
