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700kg超の航空機を5分で自動収納――小鵬匯天、10システム協調の「結合ロボット」を開発

    [メンバーシップ限定]小鵬汽車(XPENG)傘下で空飛ぶクルマを開発する小鵬匯天(XPENG AEROHT)が、分離型飛行車「陸地航母(ランド・エアクラフト・キャリア)」の自動分離・結合技術について、開発の詳細を明らかにした。

    陸地航母は、地上を走行する車両「陸行体」と、有人飛行が可能な航空機「飛行体」を組み合わせた製品である。飛行体を車両後部に収納し、必要なときに取り出して飛行する。

    今回の技術開示で注目されるのは、重量700kg超の飛行体を、ボタン操作だけで5分以内に自動分離・結合できる仕組みである。

    小鵬匯天は、この機構を単なる収納装置ではなく、車両の自動駐車、エアサスペンション、専用の分離・結合機構など10のサブシステムが協調する「Embodied AIロボット」と位置付ける。

    開発には2年半を費やし、関連技術の特許は50件以上に達したという。

    6m超の飛行体を、車両後部に収納する

    陸地航母の開発で最初の課題となったのは、航空機を自動車の車体寸法の中に収めることである。

    小鵬匯天によると、飛行体の重量は700kgを超え、展開時の幅は6m以上に達する。通常の状態では、これを自動車の後部に収納することはできない。

    そこで同社は、着陸装置、機体アーム、プロペラを折り畳める構造を独自開発した。

    飛行体を収納形態に変形させることで、体積を展開時の半分未満に圧縮した。メーカーは、収納後のサイズが一般的な小型乗用車より約30%小さくなると説明している。

    重要なのは、単に折り畳めることではない。

    飛行体は繰り返し展開・収納されることを前提としており、その過程で機体やプロペラなどが接触・損傷しないようにする必要がある。航空機としての構造強度を確保しながら、収納機構の自動化と反復動作の信頼性を両立させなければならない。

    小鵬匯天は、航空機の構造設計と自動車のパッケージング技術を組み合わせることで、車両後部に航空機を丸ごと収納する構造を成立させたとしている。

    10のサブシステムが協調する「結合ロボット」

    今回の技術開示で最も特徴的なのは、自動分離・結合機構の位置付けである。

    小鵬匯天は、これを車載型の自動分離・結合ロボットとして独自開発した。

    運転者はスマートフォンアプリまたはスマートキーから指示を出すだけでよい。飛行体の分離、あるいは車両への収納を、5分以内に自動で完了できるという。中核となる分離・結合操作には人手を必要としない。

    ただし、実際の動作は一つの収納装置だけで実現しているわけではない。

    分離・結合機構、自動駐車、エアサスペンションなど、合計10のサブシステムを連携させる。各システムは決められた順序に従って動作するだけでなく、必要に応じて並列動作しながら、車体姿勢や位置関係を調整する。

    例えば、飛行体を取り出す際には、収納機構の動作と車両側の姿勢制御を協調させる必要がある。

    逆に収納時には、車両が飛行体の位置を認識し、適切な角度と距離まで自動で接近しなければならない。

    小鵬匯天が「ロボット」と呼ぶ理由は、こうした複数システムの協調によって、位置認識から車両移動、機械的な結合までを自動化しているためである。

    自動駐車の位置誤差を、機械的にミリ単位まで補正

    飛行体の分離よりも難しいのが、飛行を終えた機体を車両に再収納する工程である。

    飛行体が地上に置かれている状態から、陸行体が自動で機体を発見し、収納可能な位置まで接近する必要がある。

    小鵬匯天は、この工程に視覚認識と複数センサーを組み合わせた自動駐車技術を利用する。

    メーカーが公表した位置合わせの制御精度は、以下の通りである。

    • 車両と飛行体の相対的なヨー角:±2.5度以内

    • 左右方向の位置精度:±75mm

    • 前後方向の位置精度:±60mm

    この段階では、位置合わせの誤差は数十mm単位である。

    そこで同社は、多段式のガイド・位置補正機構と、環状ロックによるドッキング構造を独自開発した。

    車両が飛行体に接近した後、機械的なガイド機構によって残った位置誤差を段階的に吸収し、最終的にミリメートル単位で位置を補正する。

    つまり、自動駐車システムだけで最初からミリ単位の精度を実現しているわけではない。

    センサーによる認識と車両の位置制御を第一段階とし、その後の機械的な誘導・補正によって精密な結合を完成させる二段階の設計である。

    小鵬匯天は、この仕組みを宇宙ステーションのドッキングに例えている。ただし、これはメーカーによる技術的な比喩であり、宇宙機と同等の精度や認証水準を示すものではない。

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    急速に進む中国のCASE(Connected&Cabin,Autonomous,Shared&Service,Electric)やAIについての最新情報。2018年から1日1本以上のレポート配信。毎朝8:00日刊中国モビリティレポートと適時号外レポート

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