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中国、NEV輸出還付率を13%から9%へ――BEV・PHEV・商用車まで67品目、海外現地生産との採算差にも影響

    [メンバーシップ限定]中国政府が新エネルギー車(NEV)の輸出に対する税制優遇を縮小する。中国財政部と国家税務総局は2026年10月12日、NEVの増値税(付加価値税)輸出還付率を現行の13%から9%へ引き下げると発表した。2027年4月1日から適用する。

    対象はBEV(バッテリー電気自動車)だけではない。PHEV(プラグインハイブリッド車)、電動バス、電動トラックなど、合計67品目に及ぶ。中国メーカーが輸出を拡大している主要なNEVが広く含まれる。

    今回の措置は輸出禁止でも、輸出関税の新設でもない。しかし、これまで輸出時に還付されていた税額の一部が戻らなくなることで、中国から完成車を輸出する事業の採算に影響する。

    同時に、中国国内で完成車を製造して輸出する方式と、海外で現地生産する方式との間で、コスト構造を見直す要因にもなる。

    2027年4月1日から輸出還付率を4ポイント引き下げ

    今回の政策は、中国財政部と国家税務総局が共同公布した「一部製品の輸出税還付政策の調整に関する公告」(財政部・税務総局公告2026年第29号)によるものである。

    公告は、2027年4月1日からNEVの増値税輸出還付率を13%から9%へ引き下げると明記した。

    輸出還付制度は、輸出製品に含まれる国内取引段階の増値税負担を還付する仕組みである。中国の増値税の標準税率は13%であり、従来の13%還付は、所定の条件を満たす輸出について国内増値税負担を基本的に解消する制度となっていた。

    今回の変更によって、対象NEVの還付率は9%となる。

    重要なのは、還付制度そのものが廃止されるわけではなく、還付率が4ポイント引き下げられることである。

    また、公告では消費税の対象となる製品について、輸出消費税の還付・免税政策を変更しないことも明記している。

    なお、同じ公告では電子タバコ関連設備などの輸出増値税還付廃止も決定しているが、NEVについては還付率の引き下げにとどまる。

    対象は67品目、BEV乗用車だけではない

    公告に添付された「新エネルギー車製品リスト」には、税関の商品コードに基づく67品目が列挙されている。大きく分類すると、次のようになる。

    • BEV乗用車:商品コード870380系

    • ガソリンエンジン搭載PHEV:870360系

    • ディーゼルエンジン搭載PHEV:870370系

    • 電動バス:870240系

    • 電動セミトレーラー牽引車:87012400

    • 電動貨物車・非公道用電動ダンプ:87046000、87041030

    • 工場、倉庫、港湾などで使用する電動牽引車・運搬車:870911系

    PHEVについては、エンジン排気量や車両の用途によって細かく商品コードが分けられている。

    例えばガソリンエンジン搭載PHEVでは、排気量1000cc以下から4000cc超まで、セダン、四輪駆動オフロード車、9人乗り以下の小型乗用車、その他の乗用車などが対象となっている。

    つまり、特定の価格帯や車種に限定した政策ではない。

    中国から輸出される主要なBEV、PHEVの双方を対象とした、幅広い輸出還付政策の変更である。

    REEVも対象になり得るが、燃料電池車は明示されず

    中国メーカーが海外市場への投入を進めているREEV(レンジエクステンダーEV)については、対象リストに独立した区分が設けられていない。

    ただし、REEVは発電用エンジンと駆動モーターを搭載し、外部電源から充電できる構造を持つ。

    このため、税関上、ガソリンエンジンと駆動モーターを搭載する外部充電可能な車両として870360系に分類される場合には、今回の引き下げ対象となる。

    一方、燃料電池車については、今回の67品目に対応する専用の商品コードが掲載されていない。

    したがって、NEVという名称であっても、中国国内のNEV分類に属する車両すべてが自動的に今回の対象になるわけではない。

    最終的な適用は、輸出時に使用する税関の商品コードによって判断される。

    還付率4ポイントの引き下げは、輸出採算にどう影響するのか

    輸出還付率の変更は、中国メーカーの海外販売価格に直接4%の関税が加算されることを意味しない。

    輸出還付は、国内で発生した増値税の仕入税額や輸出取引の税務処理と関係する制度である。

    したがって、実際の負担増は企業ごとの輸出方式、仕入税額、還付計算、製造原価などによって異なる。

    ただし、制度変更の規模を理解するため、簡略化した計算例を考える。

    輸出還付の計算基礎となる金額が15万元(約356万円)の車両について、単純に還付率を適用すると、次のようになる。

    • 従来の13%:1万9500元(約46万円)

    • 変更後の9%:1万3500元(約32万円)

    • 差額:6000元(約14万円)

    これは実際の還付額を示すものではなく、税率差を説明するための単純計算である。実際の税務負担は、企業の取引構造や適用される還付計算方式によって決まる。

    それでも、輸出事業における利益率が低い車種では、還付率の引き下げが採算に与える影響は無視できない。

    メーカーが負担を吸収するのか、海外販売価格に転嫁するのか、あるいは輸出車種の構成を変更するのかが、今後の焦点となる。

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    急速に進む中国のCASE(Connected&Cabin,Autonomous,Shared&Service,Electric)やAIについての最新情報。2018年から1日1本以上のレポート配信。毎朝8:00日刊中国モビリティレポートと適時号外レポート

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