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(前半)労働集約型からの脱却。一人当たり売上高1億円以上の「異常な生産性」の裏側

本記事では、当社が利用している採用支援サービス「ツクチム」を運営する株式会社C(以下、C社)にインタビューを行っていただきました。


株式会社クラウド人材バンクは2021年に設立し、「人材の流動化によって、日本の競争力を強化する」をミッションに掲げ、フリーランスのハイスキルデジタル人材と企業のDX案件をマッチングするプラットフォーム「デジタル人材バンク」を運営しています。

「大企業だから安心、規模が大きいから成長している」――。
もしあなたがそう信じているなら、その常識は、今日この瞬間に崩れ去るかもしれません。

クラウド人材バンクは、社員1人あたり売上高1.0億円以上。
営業利益率においては、同業大手の5~10倍以上の生産性を誇り、従来のHR業界の常識を遥かに超える圧倒的な生産性です。

なぜ、このような組織が成立しているのか。
背景にあるのは、「人を増やして売上を伸ばす」という従来型の発想ではなく、業務の細分化、仕組み化、そして生成AI活用を前提にしたオペレーション設計です。今回は、創業時の失敗経験も踏まえながら、「1人当たり売上1億円」を支える組織づくりについて伺いました。

※本記事は前後編の2回連載です。前編では「一人当たり売上高1億円以上」を実現する経営・仕組みの裏側に迫ります。

金居宗久|代表取締役
千葉県出身。早稲田大学 人間科学部卒業後、朝日アーサーアンダーセン株式会社(現:PwCコンサルティング合同会社)に入社。ITコンサルタント、戦略業務コンサルタントとして4年間従事。その後、フリーランスや教育系ベンチャー企業を経て、2度の起業を経験。2021年3月、株式会社クラウド人材バンクを設立。


「人数頼みの拡大」が招いた、組織崩壊の危機

ー クラウド人材バンクは現在、従業員数10名未満という少数精鋭ながら、1人あたり1億円の売上を作っていますよね。これは創業当初からの狙い通りだったんでしょうか?

全く違います。実は、私もかつては、「売上を倍にするには、営業マンを倍にするしかない」と本気で信じていた時期があったんです。

ー 「売上高=人員数」が定説になっていますよね。

そうなんです。だから当時は、とにかく人を採用し、現場にアサインすれば数字は上がると考えていました。でも、現実は甘くなかった。
私たちが対峙するのはハイスキルのフリーランスと大企業です。そこで求められる高度なマッチングを、全員が同レベルでできるようには育てきれなかったんです。
個人の資質や、特定のできる人の経験や勘、属人的な関係性に依存する体制では、組織としてのスケーラビリティ(拡張性)に限界が来ます。
「○○さんじゃなければ成り立たない」という組織では限界だと気付きました。力技による拡大の挫折が、今の「超・生産性モデル」へと舵を切る大きな転換点になりました。

1人あたり売上1億円以上の源泉。「医師と医療クラーク」の分業思想

ー その失敗から、具体的にどうやって「1人あたり1億円以上」という圧倒的な生産性を実現したのでしょうか?

結論から言うと、オペレーションの徹底的な「細分化」と「選択と集中」です。私はよくこれを「医師と医療クラーク」の関係に例えて話します。
医師が診断書作成やその他事務作業に時間を取られて、肝心の診察時間が削られてしまうのは、医療法人にとって大きな損失ですよね。

人材ビジネスも全く同様です。
当社では、マッチング業務を担うプロジェクト・コーディネーターと、営業支援チームの役割を明確に分けています。

プロジェクト・コーディネーターは、登録者や企業のニーズと向き合い、マッチングの意思決定やクロージングと言った特定業務に集中すべきとしました。
そのため、業務を分解し、定型/事務作業は営業支援チームが担い、残りの判断業務はプロジェクト・コーディネーターに「選択と集中」をさせます。
この仕組みにより、プロジェクト・コーディネーターは高付加価値業務に集中できるようになり、高い生産性を実現できるようになりました。
このように、少人数でも高い付加価値を生み出せる組織を目指したことで、メンバー一人ひとりがより高度な業務に集中できる環境になっています。

「1日1%の改善」が、1年後には約12倍の進化や成長を生み出す

ー 分業制に加えて、社内では「1日1%成長しよう」という言葉をスローガンにしているんですよね。これにはどんな意図があるのでしょうか?

1日1%の改善って、精神論ではなく極めてロジカルな計算なんです。
毎日1%の改善を積み重ねたとします。これを営業日ベースで1年間(約250日)続けると、どうなると思いますか?
計算上は、約12倍(=1.01の250乗)にまで膨らむんです。
小さな改善でも、毎日積み重ねれば組織は想像以上に変化します。

昨日の自分よりも1%超える。この執着心が大事なんです。
例えば、クライアントに送るメールの件名一つとっても、「なんとなく」では決めません。ABテストを繰り返し、返信率やエントリー率をデータで検証します。

ー 素晴らしい取り組みですね。日々の業務の中で生成AI活用も進んでいるのでしょうか?

はい、もちろんです。GAS(Google Apps Script)や生成AIを単なるツールとして使うのではなく、業務フローの「どこに組み込めば、劇的な生産性改善につながるか」という急所を探し続けています。
生成AIをバズワードで終わらせず、組織の筋肉に変える作業を日々徹底しているんです。例えば、候補者への文案作成や案件要約、一連のデータ反映・更新など、人が時間をかけていた業務の一部を生成AIで補完しています。
当社では、複数の生成AIサービスを用途に応じて使い分けています。

「属人性」を脱ぎ捨て、「仕組み」という武器を手に入れる

ー 「気合と根性」で数字を作ってきた人は、貴社の環境に驚くかもしれませんね。

これまで、成果が出ないのは「行動量が足りないからだ」と片付けられてきた経験がある方も多いのではないでしょうか。もちろん、営業には行動量という大前提がありますが、私はそれだけが成果が出ない主因とは思っていません。
成果が出ないのは、ビジネスの仕組みが悪いか、仕組みを改善する視点が欠けているからです。

ー なるほど。アンラーニング(学びほぐし)が必要になりそうですね。

はい、必要です。自分のやり方に固執するのではなく、優れた仕組みを作り、その恩恵を最大限活用して、さらに高い成果を出せるか。
当社は、「人を増やす」ではなく、「仕組みを進化させる」ことで高い生産性を実現しています。そうした組織づくりに面白さを感じる人にとっては、非常に刺激の多い環境だと思います。

※(後半)に続く


クラウド人材バンクは採用強化中です!

クラウド人材バンクでは現在、プロジェクト・コーディネーター職を中心に採用を強化しています。コンサルティング経験者、人材業界経験者、生成AI活用に関心のある方などを歓迎しています。

「労働集約型ではない人材ビジネスを作りたい」
「生成AIを前提に、組織の生産性を再設計したい」

そんなテーマに興味のある方は、ぜひ一度お話ししましょう。

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