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【四国108箇所歩き遍路3(伊予)】#13 横通へ(2025年9月)

これは2015年12月~2025年11月にかけて、順打ち、全7回の区切り打ちで結願した四国108箇所歩き遍路の記録である。


 久万高原では、44番札所大寶寺45番札所岩屋寺のほかに、岩屋寺奥之院の白山行場(36童子行場+逼割行場)岩屋寺前から石鎚土小屋までをバスで往復しての石鎚登山を満喫し、結局3泊もすることになった。
今日は4泊目で、久万高原内での札所参拝は終えていたので、大寶寺口から国道33号線のバス通りを次の46番札所浄瑠璃寺方面に向けて、歩けるところまで空身で歩いてみることにした。
 
まず、大寶寺口から県道12号線を西へ直進し、建設中の愛媛県久万高原庁舎の前を通り過ぎ、於久万大師堂にお参り。おくまさんが弘法大師にお饅頭をふるまってお接待したといういわれの大師堂だ。

於久万大師堂

 
その後国道33号線まで出る手前で、おくま饅頭の看板が目に入ったので、暖簾をくぐる。おくま饅頭は、温泉饅頭みたいなものかと思いきや、皮がつるんと透明で涼しげ。また、あんこを作る際にもうひと手間かけて小豆の皮をとっているため、あんこもなめらかとのこと。見るからに美味しそうで、これは弘法大師もお気に召すはずだ。今の時季はおくま水羊羹というものもあるとのことだったが、こちらは生菓子なので、おくま饅頭を求めた。

そして、国道33号線を北上する。国道33号線沿いには、旅館やドラッグストアやホームセンターなどの大型店が並んでおり、昨日までとまるで景色が違う。今回持参した軍手が使い古しでへたっていたので、コーナンで滑り止め付の軍手1双を新調した。

その後大きな建物が途切れると、46番札所浄瑠璃寺まで13kmといった案内表示が見られるようになった。

国道33号線
46番札所浄瑠璃寺まで13km

前方に見える山なみの三坂峠を越えると、有名なお接待所坂本屋などがあり、もう松山市内だ。10年前に徳島の1番札所から歩き始めたときは、正直最後まで歩くのか自分でもわからなかった。ずいぶん来たものだ。
歩き始めたばかりのときに途中ご一緒したかたが、既に4回目のかたで、高知までは長いけれど、愛媛に入ると札所も多いので早いと仰っていたことを思い出す。別格を含めるとあと1か月くらいかかると思うが、それでも、今の自分は、今まで歩いた道よりも、結願までの道の方が近いと思うようになっている。

それにしても、暑い。例年9月23日のお彼岸を過ぎると暑さが落ち着くと思っていたが、今年はなかなか秋らしくならない。いったいどこまで地球温暖化は進むのか。しかも、ここは標高500m近い久万高原だ。もっと涼しくてもよいのではないか。 

中組バス停を過ぎ、東明神辺りまで歩いたところでお腹もすいたので、ちょうどあった石段に腰掛けて簡単なお昼とすることにした。

良いタイミングで現われた日陰で休憩

目の前に国道から分岐する坂道があり、わたしがお昼を食べ始めると同時に、坂道の下の方から高齢の女性がやってきて佇んだ。そのまま動かない。暑いなか大丈夫だろうかと気になる。通りを気にしているのでどうも車のお迎えを待っているようなのだが、待ち人は現われない。
5分以上経ったところで、1台の車が通りがかり、女性に声をかけた。どうも待ち人ではない模様。ただ、その車の人は女性と顔見知りだったようで、しばらく話したあと女性を乗せ、久万方面に向かって走りだした。ほっとした。 

わたしは目の前の光景を見つめながら、行動食に加え買ったばかりのおくま饅頭まで食べ終え、また歩き出した。じき集落に入り、東明神バス停。しばらくすると、道路脇に松山まで29kmの表示も見えてくる。
そうこうしているうちに、横通バス停まで来た。

久万行の横通バス停
松山行は100m手前

暑い暑いと思ったが、道端の温度計は19℃を示していた。もうしっかり秋だ。 

この先国道33号線は三坂道路というなまえの自動車専用道路になり、左に大きくカーブしてトンネルへと吸いこまれていく。
直進する道は国道440号線
そして、右側に黄色いバラックが見え、その前の道に遍路道を示す札があるのが見えた。

黄色いバラックの前の道の奥に遍路札が見える


まだお昼過ぎなのでもう少し歩いてみようと思い、国道を横切って遍路道に入った。10年前の黄色い地図(第10版)にもこの道は載っており、ここから桃李庵の東側をまわってレストパーク明神の少し上の国道へ出る短い遍路道のようだった。最初間違えて桃李庵の西側にまわってしまったが、すぐに気づき、戻って直進した。

しばらくすると、林道唐子線という細い白柱の前に、遍路道を示す札があり、左の小径を指していたので入った。(13:23)

林道からいよいよ左脇の遍路道に入る

遍路札に従って進むが、全体に荒れているところが多く不安になる。
と、また遍路札が現われる。

遍路札にほっとする

この道で合っていたのだとほっとして進む。が、やはり道は荒れている。次の遍路札は見当たらなかったが、人の踏み跡があったのでそれをたどって進んでみた。しかし、ついに藪になり、どう見ても前へ進めなくなった。

道がなくなる

目の前の傾斜を無理矢理登ってみたが、もう右へも左へも前へも進めなかった。わたしによくありがちな見落としがどこかにあったのだろう。初秋でいちばん草が繁茂しているタイミングだったせいもあるかも知れない。いずれにせよプチ遭難である。
今までも古い遍路道で散々怖い目に遭ってきたので、きょうも分岐ごとに写真を撮ってきていたが、今回ばかりは這々の体で戻った。 

夕食のとき宿の女将さんに聞いたら、歩き遍路はみな国道440号線を上るとのこと。
また、歩きにこだわらないのであれば、JR四国バスの久万高原線に乗って塩ヶ森バス停で降り、46番札所浄瑠璃寺まで2.8km、30分だけ歩くというルートもあるらしい。親切にも、その道が載っている英語版の地図のコピーまでくださった。
(後日googlemapで確認してみると、塩ヶ森バス停には浄瑠璃寺への道を示す大きな看板も立っていて、農道のような下り舗装道だった) 

明日どのルートにするかは、明朝ぎりぎりまで悩むことにした。 


 ちなみに、後日へんろみち保存協力会のサイトを見たら、途中撤退したレストパーク明神下の旧遍路道を協力会のボランティアのかたが整備してくださっていた。
人が歩いたところが道になる。すなわち、人が歩かないと道は消えてしまう
道が消えたら、あるいは少しでもおかしいと思った時点で、すぐに引き返せば傷は浅い。これからも、時間と天候その他のコンディションが許す限り、GPSログをとるか分岐ごとに写真を撮るかしていつでも引き返せる準備だけはして旧遍路道を歩きたいと思い直した。
もちろん、横通のこの道も、次回があれば、今度こそ歩いてみたい。 


【コースタイム(実際)】


ガーデンタイム(ビジネスホテル、電話で予約したが楽天等でも予約可)

宿泊:2食付8,800円(夕18:00~、朝7:00~、30分刻み、1階レストランで)
洗濯:無料(外に複数台あり、洗剤はフロントで)
乾燥:1台のみ、300円
その他:
部屋は洋室でユニットバス、冷蔵庫あり、施錠可
地階に男性用浴場あり
食事はボリューム満点で美味しい
家族経営で古くて雑然としてはいるが、それが気にならないほど若い女将さんの人柄がとても良くて居心地が良く、ビジネスホテルと遍路宿の中間みたいなお宿
国道33号線に面しており、きじ料理で有名だった笛ヶ滝を挟んで隣りが久万高原駅(JRバスと町営バスの発着所)で、大寶寺総門まで500mくらいという好立地




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