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【童話】ことばのもり (2)


「だれか おへんじ してよ」

こういうとき おかあさんは いつも いいます。

「ゆうくん よばれたら おおきなこえで おへんじを しようね」

「よばれたら おっきな こえで おへんじ するんだよ」

すると どこからか なくこえが きこえます

ゆうくんの なくこえ より おおきな おおきな なくこえです

「だれか いるの?」

ゆうくんは なくこえの ほうに いきました

ゆうくんは きのかげを さがしてみました

すると ゆうくんより ちいさなこが ないています

「ぼく ゆうくん きみ だあれ?」

「わかんない」

ちいさなこは なきながら ゆうくんに いいました

「きみの おかあさん おとうさんは どこ?」

「わかんない」

「どこから きたの?」

「わかんない」

ちいさなこは ないてばかり ゆうくんは こまってしまいました

こういうとき おかあさんは いつも いいます

「おかあさんがいるから だいじょうぶ こわくないよ」 

「ゆうくんがいるから だいじょうぶ こわくないよ」

「うん」

ちいさいこは なくこえが ちいさくなりました

「ぼくと いっしょに いく?」

「はーい」

ちいさなこは なぎながら おおきなこえで おへんじしました

「じゃあ いっしょにいこうね えっと えっと」

ゆうくんは ちいさなこの なまえが わからないので こまってしまいました

おかあさんは ときどき ゆうくんを きいろちゃんと よびます

「あかい レインコートきているから あかちゃん」

しかし ちいさなこは ちいさいですが あかちゃんには みえません

「でも あかちゃんじゃ ないよね じゃあ あかくん でどうかな?」

「わかった にいにい」

「にいにいって ぼくのこと? ぼくは ゆうくんだよ」

「わかった にいにい」

あかくんは ゆうくんのことを なぜか にいにい とよびます

「う うん じゃあ いこうか」

なんで ぼくのことを にいにい とよぶのかな?

ゆうくんは ふしぎに おもいましたが まあ にいにい でもいいか とおもいました

ゆうくんが さきに あるきます

「にいにい まって」

あかくんが いいました

「うん まつね」

あかくんを まってから ふたたび あるきます

「にいにい まって」

ゆうくんのほうが すこしだけ あるくのが はやいようです

「うーん どうしよう」

こういうとき おかあさんは ゆうくんと てをつないで あるきます

「あかくん てをつなごうね」

ゆうくんは あかくんと てを つなぎました

「みちは あぶないから きをつけて あるこうね」

「はーい」

ゆうくんが にっこり わらうと

あかくんも にっこり わらいました



つづく



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