音楽教育のリアルと理想 ― 第3話:良いピアノ指導とは何か? 〜音楽教室講師として出した、ひとつの答え〜
前回の記事の続きです。
https://note.com/dolce_music/n/nae906b0e59f1
前回は、昔と今の指導について書きました。
今日の記事では、昔の指導と今の指導を経験してきた私が思う、「良いピアノ指導」について書いてみます。
♪1. 「良いピアノ指導」とは?正解はあるのか
昔のピアノ指導と、現代のピアノ指導。
その違いについて書いてきました。
では結局のところ、「良いピアノ指導」とは何なのでしょうか。
よくある考え方として、
「楽しいレッスンがいちばんいい」
「厳しく指導すれば上達する」
「コンクールに出れば実力がつく」
こういった意見を耳にします。
しかし、現場で長く指導してきた中で、私はどれも「正解ではない」と感じています。
なぜなら、一人ひとり、求めているものが全く違うからです。
ピアノが好きでたまらない子もいれば、親に勧められてレッスンに通っている子もいる。
コンクールを目指したい子もいれば、好きな曲を楽しく弾ければそれでいい子もいる。
その中で、ひとつの指導方法だけを押し付けてしまうと、合う子には良い指導でも、合わない子にとっては“苦痛”になってしまいます。
♪2. 正解は一つではない―バランスの大切さ
では、どうすればいいのか。
私がたどり着いたひとつの答えは、
「良いピアノ指導とは、バランスである」
ということ。
具体的には、次の3つです。
① 楽しさ(継続の土台)
まず何より大切なのは、
「ピアノって楽しい」と感じること。
これがなければ、続きません。
どれだけ良い指導でも、続かなければ意味がないのです。
② 基礎(崩れない力)
一方で、楽しさだけでは「弾けるようになる力」は育ちません。
指の形、音の出し方、リズム感、読譜力といった基礎は、やはり必要です。
③ 目的(その子に合ったゴール)
そしてもうひとつ大切なのが、「どこを目指すのか」です。
コンクールを目指すのか、趣味として楽しむのか、将来は音楽の道に進みたいのか。
この目的によって、指導の内容は大きく変わります。
この3つのバランスが崩れると、
・楽しさだけ → 基礎が身につかないから上達しない
・基礎だけ → ピアノを弾くことが面白くなくて続かない
・目的がない → ピアノを弾く意味を見いだせず、迷子になる
といったことにつながります。
だからこそ私は、この3つを常に意識して指導しています。
たとえば、最初は好きな曲から入った生徒でも、必要なタイミングで基礎を入れていきます。
コンクールを目指す生徒には、それに必要な厳しさも伝えます。
すべてを同じにするのではなく、その子に合わせて「配分を変える」。
これが、いちばん理想的な指導のように思います。
良い指導とは一つではなく、その子に合った指導を選べることが大切なのかもしれません。
♪3. 時代は変わり、「選ぶ時代」になった
昔は、生徒は「先生のやり方に合わせる」しかありませんでした。
しかし、今は違います。
・厳しく育てる教室
・楽しく伸ばす教室
・自由に楽しむ教室
教室の方針や特徴はさまざまで、本来、どれも間違いではありません。
ただ大切なのは、
「どんな方針なのかが見えること」。
そして、ピアノ教室を探している生徒さん側が
「自分に合った場所を選べること」
だと思っています。
♪4. 最後に
良いピアノ指導とは?の答えは、決して一つではありません。
ただ私は、
「楽しい」と「できる」のバランスを取りながら、その子に合った形で成長させていくこと―
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「良い指導とは何か」への私の答えは、結局のところ
「その子が弾きたい曲を、弾けるようにすること」でした。
ただ、そう決めた瞬間にぶつかるのが「その曲、楽譜がない」という壁です。
私はその壁を、自分で楽譜を作ることで越えてきました。
▶ ピアノ講師のための「その曲、楽譜がない」問題
https://note.com/dolce_music/n/n7ee31d628646
▶ 連載「弾きたい曲から始めるレッスン」をまとめて読む
https://note.com/dolce_music/m/m7a4e50b4231b
▶ 私が作ってきたオリジナル楽譜(初級〜中級・発表会向け)
(★ここにPiascoreのbitlyリンク)
これが、今の時代における「良い指導」のひとつの答えだと考えています。
そして次に大切なのは、ピアノ教室を探される保護者さんが「どうやって教室を選べばいいのか?」ということです。
これについては、次回の記事で考えてみたいと思います。
今日も読んでくださりありがとうございました♪

