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Obsidian × Claude Code、メモが探せない決定的な理由。検索窓に「文章」を入れてはいけない

私は今日、自分で書いたはずのメモを探しました。

「AIが都合の良い情報だけ出してくる件、どこかに書いたよな」

そう思って、Claude Codeに聞いてみたんです。

でも、出てきません。

言葉を変えて、もう一度聞きました。それでも出てこない。おかしいと思ってターミナルから自分で検索をかけたら、やっぱり0件でした。

メモは実在しました。ファイルを開いたら、ちゃんと書いてあります。ただ、そこで私が使っていた言葉は「情報の選別」で、打ち込んだ「都合の良い情報」という文字列は、1文字も入っていませんでした。

検索は正しく動いていました。間違っていたのは、私の側です。


「探せない」の正体は、検索性能ではない

メモが増えると、こう思います。検索が弱いんじゃないか、と。

プラグインを足す。タグを付け直す。AIを繋いでみる。私も全部やりました。

でも、原因はもっと手前にありました。Obsidianの検索も、Claude Codeの検索も、やっているのは「完全一致」です。 打ち込んだ文字列が、どこかのファイルにそのまま存在するかどうかを見ているだけ。意味は見ていません。

そして私たちが検索窓に入れているのは、たいてい話し言葉の質問文です。

「都合の良い情報」
「タイトルの決め方」
「記事が売れない」

こういう文字列は、自分のメモのどこにも存在しません。当たり前です。メモを書いたときの自分は、質問していないので。


実測:2文字足しただけで、ヒットがゼロになった

言葉だけだと弱いので、自分のVaultで測りました。second-brainの46ファイル(2026年9月1日時点)に対して、同じ内容を「質問文」と「名詞だけ」の2通りで検索しています。

「都合の良い情報」と「都合の良い」の差は、「情報」の2文字だけです。それで4件がゼロになりました。

8件あった「タイトル」も、「の決め方」を足した瞬間に消えます。

メモは1つも減っていません。減ったのは、私の検索の当て方だけ。


対策1:質問を、名詞1〜2語まで削る

すぐできるのはこれです。頭に浮かんだ質問文を、そのまま入れない。

❌ AIが都合の良い情報だけ出してくる件
⭕ 都合の良い
❌ タイトルってどうやって決めてたっけ
⭕ タイトル

コツは、動詞と助詞を全部落とすこと。「〜の」「〜が」「〜する」「〜だった」は、書いたときの自分と今の自分で必ずズレます。名詞だけが生き残ります。

Claude Codeに頼むときも同じです。「〜について教えて」と丸投げすると、AIも私と同じ長い文字列で検索して0件を返してきます。渡す言葉を、こちらで削っておく。


それでも残る、本当の問題

ここで壁に当たりました。

「昔の自分がどの名詞を使ったか」は、思い出せません。

「情報の選別」という言葉を私が選んだのは8月10日です。3週間前の自分の語彙を、今の自分は覚えていない。名詞に削れと言われても、削った先の名詞が違えば結局0件です。

実際、さっきの表で「都合の良い」が当たったのは偶然に近い。もし私が「AIの隠蔽」とか「出力バイアス」みたいな言葉で書いていたら、何度削っても永遠に出てこなかったはずです。

必要なのは、検索の腕を上げることではありませんでした。今の言葉と、昔の言葉をつなぐ対応表です。


対策2:入口に「別の言い方」を置く

対応表そのものの作り方は、前の記事に書きました。ここでは、検索に効かせるための一点だけ書きます。

私のVaultには入口が1枚あります。150行、リンク50本(2026年9月1日時点)。中身はこういう行の集まりです。

- [[AIの精度不足=入力不足原則]] — 精度低下原因の8割は材料不足。
  手渡す文脈と階層のデバッグ原則

前半がファイル名。後半が1行要約です。

ファイル名は「入力不足」。要約は「材料不足」。わざと違う言い方にしてあります。

実際に測るとこうなりました。

「AIの精度が低い」で検索      → 0件
        ↓ 名詞まで削る
「材料不足」で検索            → 3件(うち1件が入口のファイル)
        ↓ 入口の行がファイル名を教えてくれる
「入力不足」で検索し直す      → 4件

探すときの自分は「入力不足」なんて言葉を思いつきません。「材料が足りない」なら出てきます。

入口は、検索先として優秀なわけではありません。長い質問文を投げれば入口も0件です。役割は、語彙を翻訳することだけ。

だから1行要約に、ファイル名と同じ言葉を使ってはいけません。同じ言葉で書いた要約は、対応表として1つも仕事をしません。

Claude Codeを使っているなら、最初に「まず入口のファイルを読んでから探して」と伝えるだけで挙動が変わります。Vaultを丸ごと総当たりするより、150行の対応表を見てから狙い撃ちするほうが速いからです。

フォルダの分け方と、更新漏れを機械で検出する仕組みは、こちらにまとめてあります。


限界も書いておきます

完全一致の壁は消えません。入口を置いたところで検索の仕組み自体は何も変わっていないので、変わるのは当てる言葉を探せるようになることだけです。

入口を更新しないと、静かに死にます。新しいメモを足したのに書かなければ、そのメモは見つからないまま。実際に2回抜けたので、更新漏れは機械で検出させています。

全部は書けていません。second-brainの46ファイルには50リンク張ってあってここはほぼ埋まっていますが、日記や記事の下書きにはまだ手が回っていません。

それでも、「あのメモどこだっけ」で手が止まる回数は明確に減りました。

減った理由は、検索が強くなったからではありません。探す前に、当てるべき言葉が分かるようになったからです。

メモが探せないと思ったら、まず検索窓に何を入れているか見てみてください。入れているのは、文章ではないですか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。



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松本佑太|スーパーのレジ打ちからAI企業へ|非エンジニアのAI活用術 もしこの記事が「面白い!」「役に立った!」と感じていただけたら、下のボタンからサポートをいただけると嬉しいです。あなたの応援が、次の作品を作るための大きな力になります。いつもありがとうございます!