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ベートーヴェン「ピアノソナタ第3番 」に残る古典的構造。エミール・ギレリス

作曲者:ベートーヴェン
曲名 :ピアノソナタ第3番 ハ長調 Op.2-3
演奏者:エミール・ギレリス

この第一楽章はちょっと目立たない曲に感じるかもしれないが、
初期のピアノソナタの名曲だと感じる。
ベートーヴェンの壮大なピアノソナタの原型は、すでにこの作品の中に現れていると思う。

Piano Sonata No. 3 in C Major, Op. 2 No. 3: I. Allegro con brio

そう感じるのもギレリスが限界まで力強く弾くことで、曲の構造とスケールの広さがわかるように思うからだ。普通に弾いたのではこのスケールを感じにくいかもしれない。なぜならこの曲は、感情を強くしたソナタとして弾いても成立してしまう曲だからだ。

ギレリスの場合は、感情をあまり込めずに古典的な演奏でソナタの構造を表現したのではないだろうか。声部の動きが明確でリズムも揺れないため、バッハ的な構造を感じる。

初期のベートーヴェンには深い感情表現は必要ないとギレリスは考えたのだろうか。アルフレート・ブレンデルの演奏も聴いてみたが、ブレンデルの演奏はソナタ寄りの感情表現を強くしたものだが、それでもこの曲のバロック的な匂いがやはりするのだ。

この楽章はベートーヴェンのピアノソナタの初期作品としてはかなり重要なものだろう。これ以降のピアノソナタに大きな影響を与えていると思う。


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