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銀河英雄伝説クラシック音楽一覧 │ (97)第85話「遷都令」

OVA「銀河英雄伝説」で使われているクラシック曲をGoogleスプレッドシートにリスト化し、Webサイトで公開しています。
🔗 銀河英雄伝説クラシック音楽一覧 Musik und Szenen – ein Strauß gelber Rosen

このnoteではBGMを軸に、曲のことや物語のこと、ミッターマイヤーのこと、そのほか銀英伝に関するいろいろを書いていきたいと思います。
⚠️ネタバレを含みます。

今回は第85話「遷都令」です。

あらすじ

ラインハルトら銀河帝国軍はフェザーンに降り立ち、将帥らはファーレンハイト、シュタインメッツ、ヤンを弔う。ラングはロイエンタールを陥れるため、ルビンスキーと結託。7月29日、ラインハルトは遷都を正式発表。トリューニヒトは仕官を申し出て、新領土総督府高等参事官の地位を平然と受け入れる。

曲について

00:00 オリジナル《「Sea of the Stars」インストゥルメンタル》
――🐺フェザーンへの帰途

歌なしのオープニングテーマ曲で始まります。
フェザーンと通信がつながるようになると、内国安全保障局に連絡し、エルフリーデの消息を訊くミッターマイヤー。そして回答が得られないと、先日の爆弾テロの犯人も捕まっていないしケスラーだったらさっさと解決するだろうに、と対応した職員を叱り通信を切ります。
そしてエヴァンゼリンの写真を見ながら「赤ん坊か…」とため息混じりにつぶやきます(8巻第7章Ⅳ)。あああ。
ちなみに、内国安全保障局の局長はラングです。


01:45 モーツァルト《交響曲第39番 第1楽章》
――ラインハルトがフェザーン帰着

W. A. Mozart – Sinfonie Nr. 39 Es-Dur, KV 543: I. Adagio – Allegro
076話「祭の前」19:28ビッテンフェルトとファーレンハイトが進発 で流れたのと同じ。モーツァルトらしく(いえ、私の勝手なイメージなんですが)すっきりとシンプルで明るく、堂々とした、壮麗な1楽章です。
🎧曲を聴く

私が個人的に好きなのがこちらのオレンジ色のところの響きです。
ドと♭レが重なっているのが…どう書けばいいのか…ハッとさせられますよね。
これは♭レ・ファ・♭ラ・ド の和音なのかな、そうなると…??? えーと、ごめんなさい、ここまでにします。

動画では1:24のところです。
🎧曲を聴く


1楽章が次に出てくるのはこちら、同じく頭からです。
▻第093話「矜持にかけて」1:30ロイエンタールに報告が入る 

さて、戦艦が次々とフェザーンの宇宙港に降りていきます。ブリュンヒルトの隣にはベイオウルフが。実際に見たら圧巻でしょうねえ…

カイザーのお迎えと同時に、ラングがテロの実行犯を捕まえたという報告があり、ラングは表彰されます。そして彼の善良な面というのも、私たちにはここで明かされます。
ロイエンタールの件は、黙れ下種!と言われたことだけが原因…?
尚、「久々にワロタ」という言葉がそえられた、彼の顔のアスキーアートが有名ですが、銀英伝本編にはそのような場面はないのでした。

また、ルッツが、今度結婚することにしたと突然補佐官に話すのは、このシーンの音楽が終わったあと。ルッツの瞳は……じわーっと変わってますね、藤色に! 3:45~3:48です。
このnoteでは、70話「蕩児たちの帰宅」10:33 バグダッシュにだまされたところで色が変わったと書きましたが、他にもあったかもしれませんね。
ところで、この補佐官の名前はホルツバウアー。彼にとってルッツは自身と兄の命の恩人なのだそうです。ルッツに結婚のことを告げられたときの彼の心境については、原作をお読みください。うふふ(8巻第8章Ⅰ)。
※こういうちょこっとしか出てこない人を調べるとき、最近私はニコニコ大百科を見ます。なんだかおもしろくて。ホルツバウワーくんはこちら

04:25 ショパン《子守歌 Op.57》
――🐺帝国軍の総帥たち

F. Chopin – Berceuse Des-Dur, Op. 57
🎧曲を聴く
フェザーンではファーレンハイト、シュタインメッツ、シルヴァーベルヒの葬儀がとりおこなわれます。
そのあと、ミッターマイヤーたち(ロイエンタールはいない。ハイネセンにいるから)はホテル・バルトアンデルスのサロンへ。ワインを、ファーレンハイトとシュタインメッツ、そしてヤンにかかげます。
ショパンの静かな調べがよく似合うと思います。この曲はこれまでにも使われてきましたが、私はこの場面を思い起こします。ミッターマイヤーが出ているからかもしれませんが…。
宇宙歴800年、新帝国歴2年の7月7日。ちょうど今日なのでした。1574年後の。
(本日は2026年7月7日です)

これまで使われてきたのはこちら。
035話「決意と野心と」 21:05 アイランズと弁務官ブレツェリ
056話「地球へ」1:31地球史の映像を見るユリアン
060話「魔術師捕らわる」18:32 三月兎亭でのシェーンコップとアッテンボロー
078話「春の嵐」12:50シェーンコップとポプラン

そしてこの曲が流れるのは今回でおしまいです。

09:30 ベルリオーズ《幻想交響曲 第4楽章「断頭台への行進」》
――ボルテック逮捕

H. Berlioz – Symphonie fantastique, Op. 14: IV. Marche au supplice
ほぼ頭、6小節目の忍び寄るような感じのところから。
🎧曲を聴く

テロの共犯者として、自身もテロで怪我をしたボルテックが逮捕されます。そしてそのまま、獄中で服毒自殺。…ということになっていますが、この音楽が流れる前に、ルビンスキーとラングが話すシーン(そう、行方不明ということになっていますが、ラングはつながっていたのです)、それからこの曲が流れたあと、ルビンスキーがドミニクと話すシーンでいろいろ言われています。音楽が流れていないのでここには書きません…アニメをご覧くださいor原作をお読みください(8巻第8章Ⅰ)。


13:03 ドビュッシー《シランクス》
――ドミニクとエルフリーデ

C. Debussy – Syrinx
頭から。
🎧曲を聴く
この曲、知りませんでした。フルートのソロの曲といえば「牧神の午後への前奏曲」だったら知っていますが、似たような雰囲気ではないでしょうか。
使われるのは今回だけです。

行方不明になったというエルフリーデは、ルビンスキーとドミニクがかくまっていたのでした。結局…エルフリーデは本当にリヒテンラーデ公一族の人間だったのか? ルビンスキーが、公の一族がフェザーンにいる道理がないと言っていましたが…言われてみればそうですよね…。
このあとルビンスキーが頭を抱えて苦しみだし、ドミニクは薬をとってあげたり、背中をさすってあげたりします。姐さん、いろんな人のお世話をして大変…

そういえば4:25のサロンでのシーンで、ビッテンフェルトが黒狐ルビンスキーのことを「黒もぐら」と言っていました。


16:28 モーツァルト《アイネ・クライネ・ナハトムジーク 第4楽章》
――🐺フェザーン遷都の勅令

4楽章頭から。この曲が使われるのはこのシーンだけです。
動画はいつものhr交響楽団なのですが、指揮者がちょうどルース・ラインハルト様です。
🎧曲を聴く13:44

エヴァンゼリンもテレビ中継を見ています。ベイオウルフの司令官室にあるのと同じ写真が、自宅にも飾られています。ふふふ。今話の最初、切ないシーンで出てきた写真。司令官室のほうは、53話「急転」 と、84話「失意の凱旋」 でも見られました。
写真については、原作では触れていないと思います。アニメ制作者さま、ありがとうございます。


18:13 モーツァルト《交響曲第26番 第1楽章》
――トリューニヒトが皇帝に仕官を請願

W. A. Mozart – Sinfonie Nr. 26 Es-Dur, KV 184: I. Molto presto
1楽章頭から。初登場、長調の軽やかな曲です。
🎧曲を聴く

このあとは、本伝ではこちらで使われます。
▻第086話「八月の新政府」 7:58 ハイネセンの人事
▻第092話「ウルヴァシー事件」 7:53 ウルヴァシーの迎賓館を出る皇帝一行
▻第109話「黄金獅子旗に光なし」 1:30 講和成立
外伝は「叛乱者」「決闘者」「汚名」で流れます。特に「汚名」はオール・モーツァルトですので、何度か流れます。
この1楽章を初めて聞いたときに、モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏曲」に似ていると思いました。頭の部分だけ。



19:38 (曲なし)
――🐺トリューニヒトがノイエラント総督府高等参事官になる


23:06 フランセ《ハープとオーケストラのための六楽章の私的な遊戯 第6楽章》
――回想 暗くてもあなたの金髪ははっきり見える

J. Françaix – Jeux profanes et sacrés pour harpe et orchestre: VI.
ヒルダからアンネローゼのことを問われ、幼いころを回想するシーン。姉にたいして無限の負債があると…そんなに?!  …そんなに、なのでしょうね…。

この曲、そしてこの作曲家の曲が流れるのは今回だけです。6楽章頭から16小節目のところより。
🎧曲を聴く 18:11

ジャン・フランセ、ご存じでしょうか。恥ずかしながら、私は知りませんでした。名前を聞いたこともありませんでした。
このあたりの人です。1997年没…著作権ありありですね。

この曲はWikipediaにも載っていなくて、公式なYouTube動画がなく(さっき貼ったのは、個人の方のチャンネルかと)でも銀英伝で使われているということはシャルプラッテンレコードに入っているのでしょう…と思ったら。
なんと、このような記事を見つけました。

『旧東ドイツの国営レーベル、ドイツ・シャルプラッテン名録音が初サブスク解禁。ハイパー・リマスタリング音源配信開始』

今年の4月から開始されていたようです。

そして、配信第3弾の中に、この曲が入っていました。
YouTube Music のリンクをはります。YouTubeと違って指定場所から頭出しができないので、曲の頭からになりますが、あと、埋め込みもできないみたいけど。

フランセ《ハープとオーケストラのための六楽章の詩的な遊戯 第6楽章:アンダンテ》
ハープ:ユッタ・ツォフ
ハインツ・レーグナー指揮 シュターツカペレ・ドレスデン
🎧曲を聴く
聞けますか?

シャルプラッテンがこれとは別にこの曲のレコードを出していて、銀英伝で使われているのはそちらという可能性もなきにしもあらずですが、でもきっとこれなのではないかと思います。ちょっとうれしいですね。


⬜エンディング「歓送の歌」

歌・作詞 小椋佳 / 作曲・編曲 星勝

いよいよ次回は第3期最終回です。


BGMリストについて

BGM全曲をスプレッドシートでリスト化し、該当曲がアニメで流れる箇所からYouTubeで聴けるようにリンクを張っています。
今回ご紹介した第85話「遷都令」のリストが見られるのは   こちらです。

このnoteをお読みになって曲に興味を持たれた方や、アニメを見て「聞き覚えはあるけれど曲名が思い出せない」「この曲をフルで聴いてみたい」と思ったとき、ぜひご活用ください。


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