銀河英雄伝説クラシック音楽一覧 │ (90)第78話「春の嵐」
OVA「銀河英雄伝説」で使われているクラシック曲をGoogleスプレッドシートにリスト化し、Webサイトで公開しています。
🔗 銀河英雄伝説クラシック音楽一覧 Musik und Szenen – ein Strauß gelber Rosen
このnoteではBGMを軸に、曲のことや物語のこと、ミッターマイヤーのこと、そのほか銀英伝に関するいろいろを書いていきたいと思います。
⚠️ネタバレを含みます。
今回は第78話「春の嵐」です。
あらすじ
ビッテンフェルトからの挑発的な通信にヤン一党は動じず、日常を保つ中、ユリアンはカリンとの口論で自らの未熟さを痛感する。ヤンは夜通しユリアンと語り合った。翌日、イゼルローンからビッテンフェルトへ返電が送られる。そこにはメルカッツの策謀が秘められていた。
曲について
⬜オープニング「Sea of the Stars」
歌・作詞 LISA / 作曲 川辺真 / 編曲 風戸慎介
06:34 ラフマニノフ《ピアノ協奏曲第3番 第2楽章》
――戦略を練るヤン
S. Rachmaninov – Концерт № 3 для фортепиано с оркестром ре минор, соч. 30: II. Intermezzo: Adagio
頭から。はじめはまだピアノは入らず、オーボエがメロディーの静かで悲しげな出だし。そのあとはずっと弦楽器だけのメロディーが続きます。
🎧曲を聴く 19:05
ラインハルトの話になったあたりで、ピアノソロが入る。半音階で降りてきます。ガラスが崩れてキラキラしているみたい。
ラフマニノフはピアノ協奏曲の第3番だけが使われています。
前回はこちらで、1楽章の終わりが流れました。ラインハルト様の神々しさが印象的でした。双璧が後ろにいたし。
▻第073話「冬バラ園の勅令」23:50🐺冬バラ園の勅令
今回と同じく2楽章の頭から流れるのはこちら
▻第083話「祭の後」2:16ヤンを見つけたユリアン
(ぎゃっ!)
次はこのあとのシーンで1楽章が流れます。
今回のシーンでは、ユリアンが口にした「宿命」という言葉に対して、「運命というならまだしもだが、宿命というのは、じつにいやな言葉だね」と返します。丁寧に説明したあと、「宿命の対決なんてない、けっきょくは当人が選択したこと」
(原作は8巻第2章Ⅱ)
ラインハルトの場合は「運命」でしたが、かっこいい言葉がありますよね。運命などにおれの人生を左右されてたまるか、すべて、おれの器量の範囲内だ、と。(外伝1第一章Ⅳ)
もうひとつ、さきほどの宿命の話のところに、原作ではこのような記述があります。
「どれほど未熟であっても、それがユリアン自身の考えだした言葉であれば、ヤンの反応はいつも真剣であたたかだった。」
ヤンはもともと穏やかな人ではあるけれど、ラインハルトも、ふたりとも根は優しいなあと思うんです。
ところで。
このシーンの前に、ビッテンフェルトからの勧告をアッテンボローが受信して、ヤンに通信で報告するのですが、サンドイッチをほおばりながらモゴモゴと「どうです? 内容確認なさいますか?」って。
帝国では考えられない態度ですね。ははははは。
10:50 ラフマニノフ《ピアノ協奏曲第3番 第1楽章》
――カリンとユリアン
S. Rachmaninov – Концерт № 3 для фортепиано с оркестром ре минор, соч. 30: I. Allegro ma non tanto
最初に2楽章が流れましたが、今度は1楽章頭から。
🎧曲を聴く
カリンはつっかかるなー。そういうお年頃ですね。
同じく1楽章頭から使われているのはこちら
▻第082話 魔術師、還らず 8:23 シェーンコップ、ポプラン、アッテンボロー
▻第109話 黄金獅子旗に光なし 8:47 気持ちを確かめあうユリアンとカリン
これまでカリンの登場シーンで流れていたのはこちらです。派手ではないけれど、パッと目をひく可憐な印象だったように思います。
▻第055話「儀式から再び幕は上がり…」 22:09 ユリアンにカリンを紹介するポプラン
→チャイコフスキー/「くるみ割り人形」第2幕 第14曲 金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ 1.アンダンテ・マエストーソ
▻第069話「イゼルローン再奪取作戦」 9:12 カリンと会うユリアンたち
→ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」第2楽章
▻第074話「前途遼遠 」7:05 シェーンコップとカリンの対面
→ショスタコーヴィチ/交響曲第8番 第5楽章
12:48 グルック《「アウリスのイフィゲニア」序曲》
――ユリアンについて話すキャゼルヌ夫妻
C. W. Gluck – Iphigénie en Aulide: Ouverture
最後の2小節。終わりの伸ばしている音だけ。
お嬢ちゃん二人がパパにベタベタしているのがかわいいですね。
🎧曲を聴く 9:50
グルックのこの曲は知りませんでした。
それぞれ位置は違いますが、この序曲がこちらでも使われています。
▻第092話「ウルヴァシー事件」24:00 決断するユリアン
▻第093話「矜持にかけて」17:12 トリューニヒトを監禁するロイエンタール
▻第098話「終わりなき鎮魂歌」17:50 ロイエンタールの訃報がラインハルトに入る
そしてグルックは以上です。
ここで…銀英伝で使われている音楽ではないのですが、実は全く関係なくもないお話を。
グルックで好きな曲があります。歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」より、「精霊の踊り」です。「メロディー」という題名になっているときもあります。BGMなどでよく流れるので、耳にしたことがある方も多いと思います。
短調のところが好きなんです(2:29)。素敵ですよね~。
オペラは学校のオーディオ室で見ました。設定が現代になっていて、確か、エウリディーチェは交通事故で亡くなって、オルフェオは革ジャンを着ていたような気がします(もちろん、元はギリシャ神話です)。
私がこの曲を知ったのは、藤本ひとみのマリナシリーズのイメージCDでした。友人から借りて聞いたのですが、登場人物のひとりがフルートで演奏している設定だったように思います。
で、このCDの監修?アレンジャー?に風戸慎介さんの名前があって、なんとなく覚えていて…そして銀英伝で発見したのでした。しかもアニメソングのプロデューサーさんなのかなと思っていたら、母校の作曲科の名誉教授でした。
…という、グルックと銀英伝(と私)の遠回りなつながりでした。
ちなみにこのあたりの人です。

12:50 ショパン《子守歌 Op.57》
――シェーンコップとポプラン
F. Chopin – Berceuse Des-Dur, Op. 57
🎧曲を聴く
これまで、こちらで流れていました。
▻第035話「決意と野心と」 21:05 アイランズと弁務官ブレツェリ
▻第056話「地球へ」1:31地球史の映像を見るユリアン
▻第060話「魔術師捕らわる」18:32 三月兎亭でのシェーンコップとアッテンボロー
次はここで使われます。これで最後。
▻第085話「遷都令」 4:25 🐺帝国軍の提督たち
このシーン……ああああああ。
17:15 モーツァルト《交響曲第19番 第2楽章》
――夜明けまで語り合うヤンとユリアン
W. A. Mozart – Sinfonie Nr. 19 Es-Dur, KV 132, II. Andantino grazioso
頭から。穏やかで美しい曲。
🎧曲を聴く 10:45
流れるのは今話だけ。19番じたいもこの1回だけです。
20:30 ショスタコーヴィチ《交響曲第8番 第1楽章》
――フォークと地球教
Д. Д. Шостакович – Симфония №8, ор. 65: I. Adagio
1楽章頭から。第073話「冬バラ園の勅令」5:30ヤンにビュコック戦死を報告するフレデリカ と同じ。
チェロとコントラバスの低い音から始まり、緊迫感のあるメロディー、そして悲しく暗い雰囲気へ続きます。
🎧曲を聴く
以降はこちらで流れます。
▻第082話「魔術師、還らず」13:58ボリス・コーネフからの通信
▻「千億の星、千億の光」第12話「千億の星、ひとつの野心」20:19戦闘終了
▻「螺旋迷宮」第9話「捕虜と人質」17:30ケーフェンヒラーも人質になる
24:20 ベートーヴェン《交響曲第5番「運命」第4楽章》
――ヤン艦隊 作戦会議
L. van Beethoven – Symphonie Nr. 5 c-Moll, Op. 67, IV. Allegro
終わりの29小節間。話と一緒に終わります。
🎧曲を聴く34:05
「運命」の終わり部分は、もう少し前からですが、
第069話「イゼルローン再奪取作戦」22:38ヤン、同盟軍、作戦開始
こちらでも使われていました。
ここでは、「宇宙歴799年12月 それは自由惑星同盟軍 最後の宇宙艦隊の出撃であった」というナレーションと一緒に曲も終わっていました。
今回は、「ついに決戦の火蓋は切られた」と共に曲が終了。
いよいよ開戦です。
⬜エンディング「歓送の歌」
歌・作詞 小椋佳 / 作曲・編曲 星勝
BGMリストについて
BGM全曲をスプレッドシートでリスト化し、該当曲がアニメで流れる箇所からYouTubeで聴けるようにリンクを張っています。
今回ご紹介した第78話「春の嵐」のリストが見られるのは こちらです。
このnoteをお読みになって曲に興味を持たれた方や、アニメを見て「聞き覚えはあるけれど曲名が思い出せない」「この曲をフルで聴いてみたい」と思ったとき、ぜひご活用ください。

