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点字note #4│『強がり』のあとがき ─ 追記のお知らせと「ユキ」詰まりたくない理由

原本記事



あとがき追記のお知らせ

『強がり』を公開した当初は、精神的に余裕がなかったので勢いだけのあとがきになってしまっていましたが、しばらく時間が経って落ち着いてきた今、点訳をしながら思うところがあったので、原本記事にあとがきを追記することにしました。

作品のテーマに沿った真面目モードのあとがき追記。
すでに原本記事には反映させておりますが、この場でもご紹介させていただきます。


2026.7.2 追記

この小説は、医療機関の受診にすら懐疑的になっている主人公を描いていますが、私は医療そのものを否定したいわけではありません。

むしろ、専門家の力が必要だからこそ、「その入口が怖くて踏み出せない人がいる」という現実を知っていただきたいのです。

すがるような思いで受診や相談をしたにもかかわらず否定されたという経験を持つ人間は、たとえそれがたったの一度であったとしても「次はもう耐えられない」と思ってしまいます。

そもそも医療機関を受診できる段階は、まだぎりぎり心が折れていない状況であることも多い。そこで否定されるなり症状を軽視されるなりすると、途端に心がへし折られます。「やっぱりこれは、私の甘えだったんだな……」そんな絶望感の中、別の病院を当たってみようなんていう気力が湧くはずもありません。

田中さんのように、仕事ではかろうじて折れていなくても、すでに受診や相談といった選択肢を諦めきっているケースもあり得ることを、私は……身をもって知っています。

憂鬱感に苦しむ人の中には、すでに人に助けを求める勇気を失っている人もいる。このことを、医療関係者・公的支援を担う方々に限らず、広く知ってもらいたいという気持ちも込めて、あえて田中さんに否定的な言葉を口にさせました。

この小説をきっかけに、「助けを求められない人に、どうすれば手を差し伸べられるのか」を考える風潮が生まれればいいなと願います。


点訳後記

その節は、大変ご心配をおかけしました。

あれから、点字教室一点に目標を絞り、点訳ボランティア以外の時間は寝続けでも良い!と割り切ったお陰で、無事に講師デビューを果たすことができました。

応援コメントをくださった皆様、長文レポートを読んでくださった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

決して好調続きではありませんが、自分が負担だと感じることを思い切って切り捨てることを覚えたので、随分気が楽になりました。

「点字note」企画始動!なんて意気込んでるアカウントの主が、実は週に一度か二度くらいの頻度で一日中布団から起き上がれないでいるなんて、誰が想像するでしょうね(笑)

丸一日PCに食らいついて、点訳や執筆をし続けたい……なんてことを考えたら泣きたくなってしまうのですが、noteで荒れない程度の理性は維持できているんだから上出来!と思うことにします。

えーっと……自分では荒れてないつもり!


点訳者のつぶやき

「行く」という動詞が何らかの言葉と結びついて複合語を形成している場合、通常は「イク」ではなく「ユク」と点訳することになっています。

例えばこんな感じ…

行き先 → ユキサキ
行き帰り → ユキカエリ
行き届く → ユキトドク

点字であれ墨字であれ、話し言葉ではなく書き言葉である以上、漢字の読みは文語を軸にするという方針なのだろうと受け止めています。

それに、「先行き」「行く末」「行方」など、「ユク」の読みでないと不自然なケースもありますしね。

でも……

この記事冒頭の一文では、「イキヅマッテ」とさせて頂きました。

もちろん、これが他人の著作であって、サピエ図書館へ登録するための点訳であれば、私もルールに従って「ユキヅマッテ」と点訳します。

けれどこれは「点字note」企画!

厳密な点訳ではなく、点字として読む時の文章の自然さを追求したくて始めた企画。

だから、「時代物に行き詰まって現代物に浮気しました」の「行き詰まって」が、執筆中の私の脳内で「イキヅマッテ」と再生されていたのであれば、「イキヅマッテ」でいいでしょ?という理屈です(笑)

ここで「時代物にユキヅマッテ現代物に浮気しました」なんてやってしまうと、軽い調子の口語文の中に突然文語調が紛れ込んでちぐはぐになってしまう。

こういうこと、特にライトな文体の書籍を点訳しているときに生じやすいジレンマではないかと思います。

墨字では「は」「へ」と書かれる助詞が、点字では「ワ」「エ」と表記する決まりとなっているのは、点字が視覚ではなく聴覚に基づく情報を重視する表記法だからこそ。

ならば、なおのこと、口語調の文章においては、耳にする機会の多い口語的な読み方を採用してもよいという方針が検討されてもいいんじゃないかなあと思う今日この頃です。

少なくともこの記事の冒頭については、原本記事の「点訳」ではなく、原本記事を基にした著者自らによる「書き換え」ですので、誰が何と言おうと「イキヅマッテ」が正解です!


● 点字note 一式 ●

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あ、それから!あなたのnote記事も点字に……なんて、いかがです? お声掛け下さいましたら、喜んでお手伝いさせて頂きます。


点字note まとめ記事(凡例あります):
https://note.com/gesund_fumika/n/n3dd6a7fcc744

点字note マガジン:
https://note.com/gesund_fumika/m/mc95de0aecf8e


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