点字note #2│図書館の歩き方 ─ アシアト? ソクセキ? 私はどちらをたどったのだろう……
原本記事
点訳後記
ひとまず、プロフィール記事は早めに点訳しておこうかと。
ずいぶん状況も変わってきたし、いい加減まともな自己紹介記事を作成すべきなのでしょうが、もうしばらく据え置かせていただきます。
ほんとはこれを書いた当時、「図書館の歩き方」をシリーズ化しようと考えていたんです。
でも、記事にしようと思って図書館へ行くと、心の赴くままに図書館を散策できなくなることに気が付き、すぐに断念。
邪心を持ったまま体験するのと、体験した後に思い返して記事にしたいと思うのとでは天と地ほどの差がありますから。
それこそ、読書感想文なんてその最たる例。
読書感想文を書こうと思って読むと、読書を楽しめなくなっちゃうんだなぁ(笑)
そういや、この日に借りて帰った『善人長屋』を読んだ後、山本巧次さんの『八丁堀のおゆう』とコラボさせたい!と二次創作を始めたんだったなあと、たった一年前のことなのに懐かしくてたまりません。
最初は『善人長屋』の文吉と『八丁堀のおゆう』の下っ引き藤吉とを鉢合わせさせて…
「おい、フジキチ!」
「はぁ? おれは藤吉だ。そんな妙ちきりんな名前じゃねえ」
「お前みてえななよなよした奴が兄貴と同じトウキチだなんていけすかねえからな。お前なんかフジキチで十分だ」
とか言わせて遊んでたんです。
なんてったって、『善人長屋』の文吉の兄貴は唐吉(とうきち)で、『八丁堀のおゆう』に登場する下っ引きは藤吉(とうきち)ですから!
点訳者のつぶやき
訓読みでは「アシアト」、音読みでは「ソクセキ」と読む二字熟語「足跡」。
この記事の最後の一文
以上、ある日の私の図書館での足跡をたどってみました。
のように用いた場合、果たしてどちらの読み方が正しいのかと大いに悩みました。
もともと「ソクセキをたどる」のつもりで書いたものではあったのです。
私が図書館をどのように巡っていったか、その足取りを追ったもの……というニュアンスで。
けれど、「足取り」という言葉を手がかりに調べていくと…
あし‐あと【足跡】
1. 人や動物が歩いたあとに残る足の形。
2. 立ち寄った道筋。逃げた行方。足どり。
3. 業績。そくせき。
そく‐せき【足跡】
1. あしあと。歩いたあと。
2. 仕事のうえでの成果。業績。
他にもいくつかの辞書を当たってみたんですが、どうも「アシアト」が優勢なんです。
それなのに、なぜ私は「ソクセキ」のほうがしっくりくると感じてしまうのだろう……
ぐるぐる考えた末に、はたと気が付きました。
私の「図書館の歩き方」は、ただ私が歩いた道筋をたどっただけのものではないのだということに。
私が赴いた先々で、何をし、何を考えたか──
この記事の重心はそこにある。
移動経路そのものではなく、私の行動・思考の積み重ね。
業績というほど仰々しいものではないけれど、ただの道筋というには私がそこで成したこと自体にウエイトが寄っている。
こんなふうに頭の中を整理したうえで手持ちの広辞苑を見直してみると…
あし‐あと【足跡】
1. 歩いたあとに残る足のうらの形。あと。あしがた。
2. 人の通った道筋。
3. 業績。そくせき。
そく‐せき【足跡】
1. 足が地に印したあと。あしあと。
2. 行為のあと。事跡。
何だか広辞苑だけは、よりささやかな行為について「ソクセキ」の読みを許容してくれている気がする。
日本の辞書の総本山(?)みたいな存在がそう言ってくれるのなら、ラストの「足跡」は「ソクセキ」と読んでよいのかもしれない──
そんな考えにたどり着きました。
この判断が本当に正しいのかと聞かれると、少し自信がありません。
でも、この文脈で「アシアトをたどる」と読むのはどうにも気持ちが悪くて……
「ソクセキをたどる」と点訳したことを正当化するために、精一杯理屈をこねてみました(笑)
● 点字note 一式 ●
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