【Trust Your Heart ―好きの確信―②】「これが好き」と思うことに、誰の許可もいらない
こんにちは。
マインドコーチ×スタイリストの結城 繭(ゆうき まゆ)です。
文化服装学院で服飾を学び、アパレル販売・ソックスデザイナーを経て、現在はフリーランスの美容部員(BA)としても活動しています。これまでに延べ3万人以上の女性たちの美に触れてきた現場経験と、認知科学・CBTをベースにしたマインドコーチングを掛け合わせ、「他人の目」から解放された100%素直な「最高に可愛い私」で生きるための伴走をしています。
「Trust Your Heart ―好きの確信―」シリーズの2回目です。
前回は、「好きなものがわからない」という感覚は、感覚が無いということではなく、「好き」を言葉にする機会がなかっただけ、というお話をしました。
今日は、もう一歩、奥に進みます。
「好き」に気づいている。
でも、それを自分自身で受け取れないという方が、実はとても多いのです。
「そんなことないです、適当なんです」
「その服、すごくお似合いですね」
そうお伝えすると、こんな言葉が返ってくることがあります。
「いやいや、そんなことないですよ。適当に選んだだけで」
謙遜の言葉として、よく耳にする言葉です。でも、これを何度も、何度も繰り返す方を見ていると、ただの謙遜ではないことに気づきます。
褒め言葉を、本当に「受け取れない」のです。
その背景には、こんな心理があります。
「もし『そうなんです、これ好きで選びました』と言って、相手がそう思っていなかったら、恥ずかしい」
「期待して喜んだ後に、否定されたら傷つく」
だから先回りして、自分で自分を否定してしまう。「適当ですよ」「そんなことないですよ」と言っておけば、傷つく前に、自分を守ることができる。
これは、とても自然な防衛反応です。決して、その方が悪いわけではありません。
でも、この防衛反応を繰り返しているうちに、ある重大なことが起きます。
「好き」という感覚そのものへの、確信と信頼が、育たなくなってしまうのです。
私はこれを、「感性の蕾」と呼んでいます。
蕾は、すでにそこにあります。
咲く力も、ちゃんと持っています。
ただ、外側からの光や水が足りないと、開くタイミングを、ずっと待ち続けることになるのです。
あるお客様の変化
以前、20代の女性のお客様がいらっしゃいました。
露出は少ないスタイルでしたが、選んでいるアイテムや色合わせは、とても丁寧で、その方らしいセンスが光っていました。「素敵ですね」とお伝えすると、決まってこう返ってきました。
「そんなことないです……適当なんです」
その方は、何度も通ってくださいました。
会話を重ね、一緒に服を選ぶ時間を過ごす中で、少しずつ、変化が起きていきました。
「これ、本当はずっと気になっていたんです」
そんな言葉が、少しずつ増えていきました。
そして、その方らしさが服にも表情にも表れるようになるにつれて、笑顔がどんどん増えていったのです。
明るくなった、というだけでなく、ご自身の選択に対して、迷いがなくなっていくような変化でした。
後日、嬉しいお話を聞きました。
その方らしさが表に出るようになってから、パートナーの方の反応も、明らかに変わったというのです。
これは、決して「服を変えたから、相手の反応が変わった」という単純な話ではありません。
「私はこれが好き」という感覚を、自分自身が受け取り、信頼できるようになったとき、その人が纏う空気そのものが変わる。
その変化を、周りの人は、ちゃんと感じ取るのです。
「好き」に、誰の許可もいらない
ここで、はっきりとお伝えしたいことがあります。
「これが好き」「これにときめく」と感じることに、誰の許可も、承認も必要ありません。
「素敵ですね」と言われたとき、「ありがとうございます」と、そのまま受け取っていい。
「これ、本当に好きなんです」と、誰にも確認してもらう前に、自分の中で、そう思っていい。
誰かにそう言ってもらえたから好きになるのではなく、誰かに否定されなかったから好きでいられるのでもなく——最初から、あなたが「好き」と感じた、その瞬間に、それはすでに正しいものなのです。
これは、「好きでいることを許可します」という話ではありません。
そもそも、許可される必要などなかったのです。
あなたが何を好きで、何にときめき、何を「これだ」と感じるか。それは、最初から、完全にあなた自身の領域であり、あなた自身の自由です。
なぜ、私たちは「許可」を求めてしまうのか
それでも、多くの方が、知らず知らずのうちに「好き」に許可を求めてしまいます。
なぜでしょうか。
それは、これまでの人生の中で、「好き」を表現したときに、誰かから何らかの反応——肯定であれ、否定であれ——を受け取る経験を、繰り返してきたからです。
その経験が積み重なることで、いつの間にか、「好き」という感覚は、誰かの反応を経由してから、初めて確定するものという思考の癖がついてしまう。
これは、認知科学的に見れば、ごく自然に形成される思考パターンです。だからこそ、意識的に気づき、トレーニングによって書き換えていくことができます。
でも、その前に、まず知っておいていただきたいのは——
この思考の癖は、後から付け加えられたものであり、もともとのあなたには存在しなかったということです。
もともとのあなたは、何かを好きになるとき、誰の反応も介さずに、ただ純粋に「好き」と感じていました。
その状態に戻ること。それが、この講座が目指すところです。
Q&A:よくいただく質問
Q. 「好き」を誰かに話したとき、否定されたらどうすればいいですか?
A. 相手が何を感じるかは、相手の課題です。あなたが何を好きかは、あなたの課題です。
この2つは、本来まったく別のものです。
誰かに否定されたとしても、あなたの「好き」という感覚そのものが、揺らぐ必要はありません。
Q. 褒められたとき、つい否定してしまう癖は、どうすれば変わりますか?
A. まずは、「ありがとうございます」と言葉にしてみることから始めてみてください。
最初は、言葉と気持ちが一致していなくても大丈夫です。
言葉にする小さな練習を繰り返すうちに、少しずつ、受け取る感覚が育っていきます。
Q. 「これが好き」と思っても、本当にそれが「本当の好き」なのか、自信が持てません。
A. その問いに対する答えは、次回お話しします。
あなたの中にある「好き」という確信は、絶対にあなたを裏切らない——その理由を、最終回でお伝えします。
次回は、いよいよ最終回です。
「あなたの中にある“好き”という確信は、絶対にあなたを裏切らない。」
というテーマで、このシリーズの核心をお届けします。
「好き」に許可は必要ない。それはすでに、あなたのものです。
次回も、楽しみにしていてくださいね。
(ご案内の後にスモールアクションワークのコーナーがありますのでぜひご覧ください☺︎)
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