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【熊本地震はあったけど】いまは夏休み。九州・熊本の観光を止めてはいけないと思う、これだけの理由(135万円の話し)。

令和8年熊本地震発生から、今日で14日目を迎えました。
熊本県内の八代市や氷川町、宇城市、美里町などでは、現在も復旧・復興に向けた懸命な作業が続けられておりますが、現地では災害ボランティアの活動のニーズが高い状況です(まずは県内・全国の自治体の方々が入ってきてくださっています、ありがとうございます)。

最近では、地元百貨店(鶴屋百貨店)でも被災地の産品や食材などの特別販売を開始され、多くの方が復興支援のため購入されていました(私も行って宇城市産のシャインマスカットを購入しました)。

また、被災地のある首長の方のSNSでは、既に飲料水は沢山集まりつつあることや地元のスーパーやディスカウントストアなども続々と再開されつつあり、被災地においても少しずつ通常の生活に戻りつつあることを発信されていました。また、必要な物資についても、刻々と変わってきており、支援される側と受取側(被災地側)とでタイムラグが発生していることも・・・難しい問題であることなども触れていらっしゃいましたので、ご支援いただける方におきましては、随時その地域の情報を調べて行っていただくことをお願いできればと。

一方、夏休みだというのに、今回の地震の影響で九州や熊本県内観光は大きな打撃を受けています。地元新聞社による記事によると(現時点で)宿泊キャンセル9億円(この記事公開後の報道によると20億円超えへ)。これからさらに拡大する可能性も…。当社が支援する天草市のイルカウォッチングも地震発生3日目で9割ほどの予約キャンセルがありました。

そこで!

以前の記事では「【令和8年 熊本地震から7日目】今、私たち(個人)にできる「3つの支援アクション」をご提案」をお届けしました。その中の「被害の少なかった地域へ観光に行く価値」について、さらに掘り下げてみたいと思います。

なぜ、「観光が大切」なのか?!

観光産業は、観光客が直接お金を支払う業種だけでなく、その裏で食材や備品、サービスを供給する多くの関連産業にまで経済効果が及ぶため、「非常に裾野が広い産業」です。

同様に以前書いた記事の「【地方創生の本質】「人口が1人減ると、内需が135万円消える」地方が観光に取り組むべきこれだけの理由」をご一読いただければ確認いただけますが、いまや日本の成長産業となった観光は、昭和時代にあったような認識の産業ではなくなり、めちゃくちゃ重要な産業になってきているのです。

今回は、観光庁のデータや産業連関分析をもとに、具体的な分野とその経済循環の仕組みを整理して解説することで、今週から始まる盆休みや今年の夏休みに九州や熊本県内でも地震の影響が少なかった地域への観光訪問のご検討の一助になればと思っています。

【直接効果】観光客が直接お金を落とす分野

まずは、観光客が直接支払いを行う「コアとなる観光産業」。2024年の観光庁「訪日外国人消費動向調査」による費目別の消費割合(目安)は以下の通りでした。

| 消費分野(費目) | 割合(概算) | 主な業種 |
宿泊費 | 約34% | ホテル、旅館、民泊 |
| 買物代 | 約29% | 百貨店、免税店、土産物店、ドラッグストア |
| 飲食費 | 約21% | 飲食店、カフェ、居酒屋 |
| 交通費 | 約10% | 航空、鉄道、バス、タクシー、レンタカー |
| 娯楽等サービス費 | 約6% | テーマパーク、美術館、体験ツアー、ガイド |

この直接的な消費が起点となり、他の産業へと経済効果が波及していきます。

【間接波及効果】経済循環を支える「裾野」の分野

観光客と直接接点を持たない産業でも、上記のコア産業から発注や仕入れを受けることで大きな恩恵を受けます。これが観光産業の「裾野の広さ」です。

⚫︎第一次産業(農業・水産業・畜産業)
・内容: ホテルや飲食店で提供される料理の食材供給。地域の特産品や地酒などの原材料提供。

⚫︎製造業(食品加工・日用品・工芸品)
・内容: お土産用の菓子や飲料の製造。ホテルのアメニティ(歯ブラシ、シャンプーなど)、タオル、家具などの日用品製造。伝統工芸品や民芸品の製作。
・サービス業(対事業所サービス)
・内容: リネンサプライ(ホテルで使用するシーツやタオルのクリーニング)、宿泊施設や商業施設の清掃業・警備業、人材派遣。

⚫︎IT・情報通信・広告業
・内容: 宿泊予約システムや観光アプリの開発・保守、地域プロモーション、Web広告、翻訳サービス。

⚫︎建設業
・内容: 宿泊施設やレジャー施設の新築・改修工事、道路や観光インフラの整備。

⚫︎運輸業(物流・BtoB)
・内容: 観光地に食材、お土産、日用品などを運ぶトラック輸送などの物流ネットワーク。

⚫︎金融・保険・不動産
・内容: キャッシュレス決済のシステム手数料、旅行保険、観光施設向けの不動産賃貸や事業者向け融資。

【宿泊旅行の単価は日帰り旅行の3倍以上】日帰りより宿泊のほうが圧倒的に単価が高い(当たり前ですが)

観光庁の「旅行・観光消費動向調査」2025年年間値(確報)によると、日本人国内旅行の1人1回当たりの平均旅行支出(単価)は以下の通りです。

| 旅行の種類 | 1人1回当たり旅行単価(2025年) | 前年(2024年)比 |
| 宿泊旅行 | 72,412円 | 4.4%増 |
| 日帰り旅行 | 20,000円 | 2.4%増 |
| 全体(平均) | 48,424円 | 3.9%増 |

宿泊旅行の単価は日帰り旅行の3倍以上となっており、宿泊を伴う旅行が地域経済にもたらす効果の大きさが分かります。

【規模感】経済波及効果の大きさ

観光消費がもたらす経済効果は、直接的な売上だけにとどまりません。産業連関表を用いた一般的な推計を調べたら、以下のような特徴が出てきました。

生産波及効果は約2倍
観光客が10,000円を消費した場合、仕入れや関連事業者の消費を通じて、地域・国全体に約20,000円前後(約1.5倍〜2倍強)の生産波及効果をもたらすとされています。

高い雇用誘発効果
観光のコア産業(宿泊、飲食、小売)は労働集約型(人の手が多く必要な仕事)であることに加え、清掃やリネンなど裾野のサービス業も人手を要するため、全産業の中でも非常に高い雇用創出効果を持っています。

このように、観光産業は「旅行会社とホテル」だけで完結するものではなく、農家からIT企業、クリーニング業者まで、地域経済を動かす血液として広範囲に資金を循環させる役割を担っているのです。

最後に

まだまだ被災されている地域では必要な人的リソースが不足している状況であると報道からも知ることができます。ご案内のとおり、私たちにできることはしっかりと行い、一方で自分たちの普段の生活の中でメリハリをつけて楽しまれるべきだと思います。そのことで、地域経済を回す役割にもなれるのです。また、熊本市内の飲食店へもこれまでのようにお客さんが戻ってきている印象もあります。今年の夏は今しかありません。いまをしっかりと生きましょう!

(写真は、昨日の熊本市内にある下通アーケードの様子~地元や観光客の方など人の出は、地震前レベルに戻っている印象を受けました)

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