ジャッキー先生、私受賞した!!
学生の頃、やたらテンションの高い国語教師がいた。
授業開始と同時にドアを勢いよく開けて、
「やるぞ! やるぞやるぞやるぞー!!」
と入ってくる。
私は「うるさい」が苦手だ。
見た目はジャッキー・チェンに似ていたので、ジャッキー先生と陰で呼んでいた。
中国拳法の達人っぽい髪型とメガネ。
そしてポロシャツイン。
その先生は授業中ずっと異様にテンションが高い。
私は「うるさい」が苦手だ。
教え方はたぶんうまかった。
だから、クラス全体の成績は上がっていった。
私以外は。
私は国語が苦手だった。
「このときの主人公の気持ちを述べよ」
この問題が、どうしても納得できない。
気持ちって、そんな簡単に特定できるものなのか。
書いてあることが本心とは限らないし、本人ですら自分の気持ちを整理できていない可能性もある。
それを、第三者の私が断定するのは、やや強引ではないか。
論理的思考という言葉を大人になってから初めて知るほどの、感情畑ですくすくと育った私は、「文章から答えを拾い出す」という国語のテンプレが、いまいち理解できなかった。
もちろん、時間はなくなる。
そして答案が返ってくる日。
他の生徒には、
「いいぞいいぞいいぞー!!」
と元気よく返すのに、
私のときだけ、
「……まあ、がんばれ」
と、急に現実的な声になる。
ごめんね、ジャッキー。
私、国語できない。
でもね。
5教科で一番国語が苦手だった私が、noteのエッセイで賞をいただいたよ。
国語にかなり苦手意識を持っていたけど、文章を書くのは楽しくて仕方ないよ。
だから今なら、ジャッキーに言える。
私、国語できないんじゃなくて、
国語のテストができなかったんだよ、ジャッキー。
あとね、ちょっとうるさかった。
あとがき
「エッセイしりとり コンテスト2026 夏の陣」で、私の投稿「ドーナツを買うとか、買わないとか」が「この続き読みたいで賞」をいただきました。
まさか自分が選ばれるとは思っていなかったので、感動と驚きで胸がいっぱいです。
楽しい企画を開催してくださったマイキーさん、賞に選んでくださったまきさん、バトンを回してくださったオルカさん、バトンを繋いでくださったみちよさん、そしてお祝いのコメントをくださった皆さん。
読んでくださったすべての皆さんに、心から感謝します。
ありがとうございました!
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