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【進学校の横比較】女子65編(明の星・鷗友・お茶女・吉祥女子・頌栄・白百合・洗足・フェリス・雙葉+学附・広尾・農大一)

同偏差値帯の進学校を集めて横比較してみようという企画、今回は女子の二番手、四谷大塚/日能研偏差値で60台半ばの女子編です。

浦和明の星女子・鷗友学園女子・お茶の水女子大学附属(お茶女大)・吉祥女子・頌栄女子学院・白百合学園・洗足学園・フェリス女学院・雙葉の女子9校と、東京学芸大学附属(学附)・広尾学園の共学2校を対象にしています。

*東京農業大学第一(東農大一)もこの偏差値帯では無視できない存在になってきたので、2026年から追加することにしました。

数が多いですが、国公立大の合格実績で見ると頌栄女子までで明確な区切りができるそうなのでここまでとしました。また東京学芸大学には3つの附属中学(世田谷・竹早・小金井)と1つの附属高校があるので、入試情報は3中学、大学合格実績は附属高校のデータを使用します。

【更新情報】
・2026.9.6 2026年版データに更新、東農大一の追加
・2025.6.14 2025年版データに更新
・2024.11.4 現役+浪人データと共学校の追加
・2024.9.3 noteへの移行と構成の変更
・2024.6.11  進学実績・偏差値を2024年版へ更新
・2023.9.30 進学実績を3年平均に変更(2021〜2023年)
・2022.11.30 初版投稿(2022年実績ベース)

大学合格実績や教育内容などを深掘りし、グラフ化するなどして横比較していきます。複数の学校を横に並べて比較することで、それぞれの特徴に気付けたり、入試動向を探る材料になればと思っています。


1. 偏差値推移の比較

ここではSAPIX80%偏差値と日能研R4(80%)偏差値を見ます。単年度のグラフだと重なりが出て見づらいので、それぞれ前後3年の平均を出してグラフ化しています。

【データ出典】
サピックス:入試結果80%判定偏差値表
(2024年までは翌年度の第1回志望校判定サピックスオープン偏差値)
日能研:各入試年度の日能研 中学入試結果R4一覧

今回は線が多すぎて見づらいので、2月1日入試と2日以降とに分けて出します。(浦和明の星①は2月1日に含む)

2月1日入試

【主な入試変更タイミング】
*洗足学園は2023年2科目入試廃止
*吉祥女子①は2021年114→134名(第3回廃止により)
*鷗友学園①は2016年160→180名(第3回廃止により)

広尾学園だけ突然変異みたいになってるので、そこだけ別で見た方がいいかもしれません。そのほかで言うと、洗足学園・吉祥女子・鷗友学園の上昇が大きな動きですかね。

2月2日以降入試

【主な入試変更タイミング】
*洗足学園は2023年2科目入試廃止
*吉祥女子②は2021年90→100名(第3回廃止により)

まずこの中で、お茶女大・学芸大系の国立附属校が明らかな低下傾向ということで、ちょっと潮目の変化を感じます。

あとは2018年くらいからそれほど変動していない感じですが、今年から集計に加えた東農大一がかなり伸びてきているので、これが大学合格実績にどう反映されてくるのか、それを踏まえてどう変化するのかなどは注目したいです。

2. 大学合格実績の比較

続いて多くの人が関心あるであろう、大学合格実績の比較です。

【データ出典】
・合格者数データは各学校Webサイト、卒業生数は日能研入試情報より

【集計・表記のルール】
医学部などの重複カウントを避けるため以下のルールで集計しています
・一科:一橋大+東京科学大(2024年までは東工大分のみ)
・医学部:東大理Ⅲ、京大・東科大医学部は含まない
・旧帝大:東大・京大・医学部は含まない
・他国公立:医学部は含まない
・私立医:私立大医学部医学科・早慶:慶應医学部は含まない
・上理:上智大+東京理科大
・MARCH:明治大+青山学院大+立教大+中央大+法政大
並び順は東京一工医までの多い順(黄色ライン)

国公立大学実績(2026〜2024年)

ここでは現役+浪人を含む全合格者と、現役合格者の2系統でグラフを作成します。

各グラフに共通した注釈は以下の通りです。
*雙葉・フェリス・お茶女大・浦和明の星・頌栄女子の医学部データは進学情報誌さぴあより
*フェリスの旧帝大は医学部との重複カウントがある可能性があります
*浦和明の星の現役データは日能研入試情報より(他国公立大データはなく私立・浪人等に含まれます)

現役・浪人合算の合格者割合

昨年から洗足学園がトップを張るようになり、少しずつ差を広げつつあるような感じで、そろそろもう1ランク上が見えてきそうな情勢です。あとは、フェリス・お茶女大・雙葉・筑附・広尾学園あたりまでが東京一科医で15%以上あり、上下2グループに分けることもできそうです。

今回から東農大一を追加しましたが、正直ここではまだ見劣りする結果です。偏差値の上昇度合いで考えれば、この先どこまで追いついてこれるかが見ものかと思います。

現役合格者割合

現役のみに絞ると次のような感じです。

現役のみにすると見え方が変わり、洗足学園の1強という構図に見えます。現浪のときとほとんど変わっていないのでほぼ現役ということで、ここまでの数字は他ではなかなか見ないです。広尾学園も現役のみだと相対的には伸びてくるようです。

全体感としては、同偏差値帯の男子校に比べると正直ちょっと見劣りする感があり、男子三番手群と大体同じくらいかなという印象です。個人的には、このクラスの女子校からもっと国公立大に行くようになって日本社会を変えていってほしいなと思っていますが。

私立大学実績(2026〜2024年)

私立大学は重複合格が多いので、100分率ではなく割合を積み上げてグラフ化しています。

各グラフに共通した注釈は以下の通りです。
*雙葉・フェリス・お茶女大・頌栄女子・浦和明の星の医学部データ、浦和明の星の現役データは進学情報誌さぴあより

現役・浪人合算の合格者割合

私大合格者が多いのが女子の特徴で、ほとんどの学校で早慶上理までで卒業生数100%となる赤ラインを超えます。またMARCHの合格者も多いことから、私立大学も含め現役進学志向が現れていると考えられます。

現役合格者割合

現役のみで見ても女子校はそれほど大きな変動はありません。1点面白いのが、ここだけ学附と東農大一がほぼ同じ感じになっているところですね。

あとは、理系の多さは東京理科大の割合でわかるかなと思います。

文理割合

文系・理系の割合を、国公立難関大(東京一科医)への過去3年間の合格実績を使って算出します。具体的な集計内容については、過去記事ですがこちら→[進学校の文系理系割合比較]を参照してください。

縦線は大学の定員割合(医学部は全国の国公立大の分なのでやや多め)

男子に比べると全体的にやや文系寄りに見えますが、吉祥女子・広尾学園が理系寄りとは言えると思います。あとは浦和明の星・白百合の医学部が目立ちます。

現役進学者の割合

続いて、合格者だけでなく進学者も公開してくれている学校について、進学率もグラフにしておきます。

*豊島岡・吉祥女子・頌栄女子の医学部はデータがないので仮の値です(国公立は合格者全員が進学しているものとし、私立は合格者の1/3が進学として計算しています)

合格実績だけだと実際の進学イメージがつきづらいですが、こうやって進学実績を見ると学内でどのあたりがどの辺に着地するのかが分かる気がします。女子校については必ずしも偏差値通りでないところが面白いです。

ついでに難関私大の合格者数から進学者数の割合、つまり合格者の何割が実際に進学しているのかを算出してみたのが次の表です。

白百合だけ高いので一旦除外すると、早慶の進学率は3割、上理で1割、MARCHは1割以下というのが相場のようです。私大は併願・抑えとして受験する人も多いので、合格者が多いからといって必ずしも進学先として選んでいるわけではないというのは、数字を見る上で考慮しておきたいところですね。

ちなみに男子はこんな感じでした。

男子より早慶合格者の進学割合が高い、というのが違いになりそうです。これは国公立志向の違いとも言えるかもしれません。

海外大学実績(2026〜2022年)

最後に海外大学への合格者数です。名門大学(THE世界大学ランキング100位以内などの基準、具体的にはこちら)と、全海外大学の合格者数をグラフ化しています。

*雙葉・お茶女大・吉祥女子は大学名の公開がないため名門大の集計がありません
*吉祥女子は進学情報誌さぴあより

広尾学園は大きすぎて比較にならないので別途みてもらえればと思いますが、そのほかだと洗足学園が目立ちますね。一覧表でも見てみます。

洗足学園は毎年2ケタの合格者を出していて、調べた限り女子校の中ではちょっと抜けた実績に見えます。吉祥女子は進学者数しか公開がないのが残念ですが、毎年数名は進学しているようです。

その他の学校は、この数字だと年に1人出たり出なかったりという感じだと思うので、そこまで違いはない気がします。

ちなみに頌栄女子はイギリスにWinchester Shoei Collegeという系列校があり、毎年1〜2名くらいの進学者がいるようです。ここは2年制のカレッジですが、その後は名門Winchester大学の学士課程に進むことができるらしいです。狭き門かもしれませんが、こういう道があるのは良いですね。

こちらもどうぞ
海外大学合格ランキング 2026年版
海外大学合格ランキング 2025年版
海外大学合格ランキング 2024年版
海外大学合格ランキング 2023年版
海外大学合格ランキング 2022年版

3. 教育内容の比較

まず、国立大学の附属校であるお茶女大附属・学芸大附属は中高一貫教育ではなく、先取りカリキュラムでもありません。

お茶女大附属は中学が男女共学、高校から女子校というやや特殊な形態でもあります。男子は全員が高校受験で外部へ抜け、女子は8割程度が内部進学ということになっているようです。女子は年によって日比谷や慶應女子等への合格者もいるので、敢えて外部受験する層と、出ざるを得ない層と両方がいると思われます。

学芸大附属の中学は世田谷・竹早・小金井があり、その3校から試験を経て4割程度が附属高校進学する(それ以外は高校受験で外部へ出る)ようです。こちらは基本的に高校受験があるつもりで準備する人が多そうです。

それ以外の学校は中高一貫教育となっていて、大学受験に照準を合わせたいわゆる先取りをやっています。

教科学習のカリキュラムについては、それ以上深掘りして横比較できる情報がないので、授業以外のプログラムについて比較します。

教育環境(2023年版)

親的に関心がありそうな次の観点で比較します。

  1. グローバル教育

  2. 探求型学習(+キャリア教育)

  3. その他特徴的な教育/ICT環境

  4. 特進クラスの有無

  5. 希望者講習/大学受験サポート

グローバルや探究プログラムなどのほか、大学受験に向けた体制面も気になるポイントだと思うので、勉強面での希望者向け講習も追加しています。これだけで通塾の要不要は語れないと思いますが、学校側の姿勢(どの程度サポートしようと考えているか)はある程度測れると思います。

・各学校のWebサイト等から取得できる情報を中心にまとめたもので、全てをカバーできていない可能性があります
・成績下位向けの補習はどこもありそうで比較対象にならないので省略します
・各項目の詳細はそれぞれの学校Webサイトを参照してください

*学芸大附属は中学3校/高校1校と分かれているので省略します

比較していくと、学校が力を入れているところがどこなのかが何となく見えてくると思います。これらは学校のカラーを現している部分も多いので、それぞれ深掘りしていくと選択の軸が出てくるかもしれません。

調べた限り、ここで挙げた女子校で選抜クラスはなさそうでした。男子校だとこのクラス帯からも結構あるんですが、女子の場合は学内での競争環境はあまり馴染まないということでしょうかね。個人的にその辺の違いは面白いと思って見ています。

通塾率(鉄緑会・SEG)

学校の勉強以外で塾へ通う人がどのくらいいるのかというのは親的に気にするポイントですが、残念ながら通塾率を公開している学校はありません。ただ、鉄緑会とSEGは学校ごとの在籍者数が公開されているので、これの全生徒数における割合をひとつの参考情報にしてみます。

ここでは参考までに最難関編と二番手編の学校も含めて一覧化します。なお鉄緑会は指定校のみ公開されているので、空欄はゼロではなく非公開という意味になります。

鉄緑会在籍者数/SEG在籍者数は各塾Webサイトより
全生徒数は進学情報誌さぴあより

鉄緑会が代々木、SEGが新宿にあるため、この立地の影響は大きくあると思います。また、中1〜高3まで全学年の数字という点にも注意が必要です。それらを踏まえ、あくまでひとつの切り口として見てください。

そもそも塾ありきなのか、学校メインで補足的に塾を使う人が多いのか(さらに本当に塾なしか)という辺りは、ここの数字と、教育環境のところで見た学校のサポート姿勢あたりから、ある程度は想定できるんじゃないかなと思います。

4. まとめ

以上、女子の二番手編でした。別に偏差値や合格実績でどっちが上とか下とか、学校の序列をつけようとかではなく、学校の向いている方向性や動向などが見えてくればと思ってまとめました。

ここで挙がっている学校はどこも色んな方向性・特徴があって色んな選択ができるというか、選びがいがあると思います。見逃していた新たな一面を発見するきっかけになったり、判断軸を考える材料が増えるなど、志望校選びの一助になることができれば幸いです。

【進学校の横比較シリーズ】





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