事業計画の用語 #10: 資本政策
以前、スタートアップが事業の進捗に合わせて「プレシード」「シード」「シリーズA」といった段階的な資金調達を行っていく、というお話をしました。
それぞれのステージで、調達額はどのように考えればいいのか? 今日はそのあたりの話を紹介します。
(1)「成長スピード」と「調達額」と「所有権」のトレードオフ
スタートアップには非常に高い成長スピードが求められます。そして早く成長するためには、なるべく早く、なるべく大きな額の資金を調達することが求められます。
一方で、創業初期段階では、会社の実態としての価値が小さい (価値の大きさを証明できていない) ことが多いわけです。
そうすると、その段階で多額の資金を調達するということは、つまりは、創業者が会社の所有権 (株式) の大きな割合を投資家に売ることを意味します。
創業者の持ち株比率は一度減ると、取り戻すことは不可能ですし、大きく減らすと会社をコントロールできなくなり、結局は創業者の想いを実現するのが難しくなってしまいます。
創業者が会社のコントロールを手放さず、当初の想いを実現できるようにするには、最初の資金調達時に、今後の成長スピードと資金調達額と持ち株比率のトレードオフを慎重にデザインしなければならないのです。
(2) 資本政策 (Capital Policy)
この「デザイン」そのもの、つまり「誰から、いつ、いくら資金を調達し、その結果として会社の所有権(株式)の構成をどうするか」という全体戦略こそが、「資本政策」です。
資本政策とは、単に最初の資金調達の条件を決めることだけを指すのではありません。それは、将来のシリーズA、シリーズBといった追加の資金調達ラウンドも見据え、その都度、創業者、投資家、経営陣、従業員などの所有権の割合がどう変化していくかを設計する、長期的なロードマップです。
(3) 参考情報
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