「踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件」を観たかめちゃん 〜出世が奪った熱量と、それでも残る「情愛」〜 【感想】
どうも、かめちゃんと申します🐢
週明けの月曜。
仕事も忙しくはあったのですが、僕の頭の中では2つのことが「踊る」一日でした。
1つは推しの配信。もう1つはドラマを観ること。
「踊る大捜査線 THE LAST TV
サラリーマン刑事と最後の難事件」
今回はこちらのドラマスペシャルの感想を書いていきます!
それではよろしくお願いします🙇
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▼「踊る」シリーズ感想まとめはこちら▼
概要
湾岸署刑事課強行犯係の係長に昇進した青島俊作は、中国警察からの研修生である王刑事の結婚式で幹事を務めることになる。室井審議官や中国側高官も出席する外交的イベントとして署を挙げた準備が進むものの、仲人の座を巡る真下署長と神田前署長の派閥争いや出し物の調整で署内は大混乱に陥る。そんな騒動の最中、国際指名手配中の結婚詐欺師が来日したという情報が湾岸署へもたらされる。
2012年放送。
TVドラマから始まった「踊る大捜査線」シリーズのスペシャルドラマです。
劇場版「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」の公開と連動して製作された作品です。
【こんな人にオススメ!!】
・劇場版『THE FINAL』を観る前に、キャラクターたちの現状や前哨戦を押さえておきたい人
・シリーズ特有のドタバタ劇やお祭り騒ぎの空気を楽しみたい人
・不器用ながらも泥臭く仲間を思う青島の情の厚さに触れたい人
【こんな人は向かないかも...】
・かつての事件に対して愚直でストイックな青島を期待している人
・緊張感のある本格的な刑事ドラマ・事件捜査をメインで見たい人
・出世に伴うキャラクターのコミカル化や、組織の緩んだ空気にモヤモヤしてしまう人
感想
湾岸署に失望する100分間
本作は王刑事の結婚というイベントと事件の捜査が絡み合う作品です。
青島が結婚式の幹事として取り仕切りを任されるわけですが、その動きに僕は心底失望しました。
青島といえば、事件の大小ではなく目の前の人を助けるために動く刑事です。
「踊る」シリーズではこれまでも浮かれた湾岸署というのは描かれてきました。それでも、青島は事件のことを第一に動いてきたからこそ応援できたのです。上司命令もあったとはいえ、結婚式の幹事を優先する青島には失望を隠せませんでした。
真下署長や魚住課長もそうです。
彼らは愉快な人たちではありましたが、TVドラマで青島と仲間意識を持って事件にあたってきたはずです。
特に真下は「交渉人 真下正義」でのクールな演出が印象的だった中で、前作「THE MOVIE 3」からはダサい面しか出ていません。大事な局面で室井と恩田に結婚を持ちかけるシーンは酷すぎてお笑いにもなっていません。
彼らに共通するのは出世をしたということ。
真下のスピンオフでは「役職が人を育てる」と書いたのですが、本作を見ていると「役職が人を腐らせる」とも感じざるを得ませんでした。
こうやって元々プレーヤーだった人が管理職に昇進していくと、向き不向きというのも見えてきます。
特に青島係長。
和久くんへの仕事の振り方からして、明らかに指示を的確に割り振ることに適していません。
1人、捜査に参加しなかった栗山は野放しです。
これでは、不満が出てもおかしくない。和久くんの気持ちを考えたら、居酒屋で奢るくらいでは腹の虫が収まらないです。
そうでなくても、結婚式の準備を職務中に行い、警視庁の管理官が目の前にいてもそれを特に隠す様子もない湾岸署の面々。
個々人の問題もありますが、結局こういうことを許容している上層部のマネジメント能力の不足と言わざるを得ません。「歳末特別警戒スペシャル」など、神田署長は一応この辺りは隠そうとする素振りもありましたからね。
本作で描かれたのは、所轄との壁を取り払おうとして上に進む室井が可哀想になるほど、湾岸署は自ら"舐められにかかってる"と感じられるほど腐敗した姿でした。
これで権利を主張しようものなら、都合のいいやつだなと思えるほどに。
"愛"のものがたり
そんな本作ではありますが、描いているテーマは割と壮大に「愛とはなにか」というものでした。
王刑事の結婚のエピソードもそうですが、室井と恩田、篠原の家族の話など。
まぁ、個人的にそのほとんどが消化不良だった感もあるのですが。王刑事にそこまで思い入れないからなぁ...
それでも、ラストの青島の王刑事への語りは泣かせるものがありました。やはり、この人は"情"の人だなぁと思わされます。
彼のいう"愛"というのは、恋愛的なものではなくて、大切に思う気持ちということなのだろうなぁと。かつて「アレックス・ストレンジラブ」という作品で書いたことがありますが、"情愛"というやつですね。
王刑事の気持ちを考えると、彼にとって草野京子(シン・スヒョン)という女性は、もはや身体の一部のような存在です。だからこそ、その初めて愛した人を自ら逮捕しなければならないというのは自傷に等しく、悲痛以外の何ものでもなかったことでしょう。
この欠損感こそが、愛の痛み。
青島が語った、強行犯係から誰1人欠いてはいけないという想いも同じです。
だから、本作で描いた「愛とはなにか」の答えは、そうした身体性に近いものであったのではないかと思えます。
僕はそこまでの痛みを抱えたことがありません。
だから、そうとまで思える関係性が羨ましい。
湾岸署ってドタバタで、本作みたいにだらしないところもあるけれど、こういう仲間意識みたいなのは強いんです。
だから、そういう部分に憧れて「踊る」を観ている自分がいるんだろうなと思ったのでした。
さいごに
全体的な評としては、タイトルのインパクトの割に内容はそこまでだったなというのが正直なところ。
しかし、これに続く映画があるので、そこまで観ることで完成されるのだろうなと信じたいですね。
土日あたりに映画を観ようと思うと、残る映画3作品を毎日観て追いつくというところ。
スピンオフドラマもいくつかあるけれど、サブスクないのが痛いなぁ...
とやかく言いながらも、次の映画を楽しみにしている僕がいます。
だから今回はこの辺で。それでは!
