「踊る大捜査線 THE MOVIE 3ヤツらを解放せよ!」を観たかめちゃん 〜正負のレガシーを背負い、「生」を掴み直す序章〜 【感想】
どうも、かめちゃんと申します🐢
もうすぐ今日が終わります。
明日から労働が始まりますが、週末からはシルバーウィークが見えている。ちょっと気が楽な日曜日の夜です。
そんな夜ですが、僕はここまでの流れを汲んでこんな映画を観ました。
「踊る大捜査線 THE MOVIE 3
ヤツらを解放せよ!」
今回はこちらの映画の感想を⚠️ネタバレあり⚠️で書いていきます。
それでは、よろしくお願いします🙇
▼過去の感想noteはこちら▼
概要
湾岸署の刑事課強行犯係、係長・警部補となった青島は殺人、爆弾脅迫、バスジャックなど8つの事件を一度に調査することに。命がけの捜査が始まる!
2010年公開。
TVドラマから続く「踊る大捜査線」シリーズの本編としては映画3作品目です。
前作「レインボーブリッジを封鎖せよ!」から実に7年ぶりに主人公 青島が帰ってきます。
加えて、新たなメンバーも増え、湾岸署の物語が進展を迎えます。
【こんな人にオススメ!!】
・「踊る」シリーズの歴史やキャラクターの成長を追いたい人
・対立する「正義」や「倫理観」のぶつかり合いが好きな人
・シリーズ最大のダークサイドの怪演を観たい人
【こんな人は向かないかも...】
・1〜2作目のような痛快でシンプルなエンタメ活劇を求めている人
・過去の犯人たち全員の派手な活躍や同窓会感を期待している人
感想
7年経てば色々変わる
湾岸署の懐かしくも愉快な雰囲気を久しぶりに味わえる本作(といっても僕は前日にSPを観ていますが)。
最新セキュリティに守られた新湾岸署が、引っ越しの混乱とシステム不備で密室化するパニックとそれに泥臭く立ち向かっていく青島たちの姿はまさしく「踊る」シリーズだなと感じさせてくれます。
2から時間が経ち、まず驚きポイントだったのは青島が係長になっているということ。
彼が昇進しているということは周りも変わっています。印象的なのは「初夏の交通安全スペシャル」で主人公となった内田有紀演じる篠原が強行犯係に配属されていました。個人的には内田さんが好きなので嬉しいサプライズでした!
新キャラで言うと、和久さんの甥っ子の和久くん(演:伊藤淳史)の登場もありましたね。
いかりや長介氏の逝去により空いた「踊る」イズムを継承する役割だったと言えます。彼の存在、加えて和久さんのノートは作品における、まさしく正のレガシーです。
本作はまさにこうした過去作を感じさせるストーリー演出が作品の至る所になされています。
それは即ち、時代が移り変わっていっても、青島という男が何を大切にしていきたいかということを改めて提示しているということです。
新キャラ 鳥飼との対比が印象的です。
彼は事件の解決や組織の判断を最優先し、感情を挟まない徹底した合理主義者。死にたい者は死なせれば良いと言い放つように、犯人の生死にすら価値を見出さず、現場のリスクを切り捨てるような冷徹さを持っています。
対して青島は、警察官として犯人を殺すことを是とせず、あくまで自分達は捕まえるのみであるということを弁えています。
現場で汗水垂らして犯人を捕まえても、裁くのは自分達ではないということを意識していることがうかがえますね。
本作において青島は病に侵され生と死の狭間という設定(のちに誤診と発覚)がありましたが、これによって余計に犯人であっても自ら命を絶つことは許せなかったのだろうと思えました。
負のレガシーをも背負って
本作におけるレガシーは、何も良いことばかりではありません。
再登場するのは歴代の犯人たちもでした。
尤も、TVドラマの頃の犯人たちはほとんど刑期を終えているため、あまりスポットライトが当たらないというのは残念なところであります。
本作のキーを握るのは日向真奈美(演:小泉今日子)。
映画第1作にて猟奇的殺人の主犯として強烈なインパクトを残した彼女ですが、本作は彼女の存在感をさらに宗教的に祀り上げ、"理解の及ばない存在"であるということを強く印象付けるような演出がなされています。
彼女の存在は、作品における負の側面。正の青島の活躍軸の裏で、闇に落ちたダークサイドです。
彼女の登場自体はファンサービスでもありますが、現代の闇をも背負った彼女は意外と現実的な恐怖の対象なのではないでしょうか。
彼女は自らの死をもって、それをメッセージとして社会に叩きつけようとしました。
獄中で死んだのでは残せないインパクト。民衆の中に潜む内なる狂気を呼び起こす起爆剤になろうとしたわけです。
正直なところ、一市民としての日常を生きる僕自身にはその感覚は到底理解できません。怒りを抱える瞬間があっても人を殺さないのは、自分の人生を壊してまで手を汚すリスクのほうが圧倒的に重いからです。
しかし世の中には、絶望や破壊衝動によってこの天秤が容易に傾いてしまう人たちが確実に存在する。自己概念を根底から変えたいという欲求が歪んでいくことで、破壊や凶行の引き金になる瞬間があるのでしょう。
だからこそ、日向真奈美の死はただの犯罪者の死ではなく、社会に潜在する絶望者たちの引き金を引く「ウェルテル効果」のような連鎖の脅威を孕んでいました。
日向の死が何も引き起こさない、思い上がりだと呑気に考えるのは自分が恵まれているからなのかもしれません。
本作が描いたのは、その狂気の連鎖をどう食い止めるかという戦い。青島が己の生命の危機を抱えながらも、日向の身勝手な“死の完成”を力づくで拒絶し、生かして法の下に引きずり戻す。
この結末にこそ、ダークサイドに堕ちた「負のレガシー」に対抗する青島刑事の存在意義がしっかりと刻まれていたのだと感じます。
総じて、本作は正負ともども「踊る」レガシーを感じさせ、それを清算しながら次へ繋ぐ再起の序章だったように思えました。
さいごに
あっちゅう間に日付が変わりそうなところに来ています。今日は流石にこれ以上詰め込むのは得策ではないですね...
明日は推しの配信があるので映画は見れず、勢いがある分ちょっと歯痒さもあります。笑
とはいえ、健康を大切にするために、ちゃんと寝て明日以降に備え、続きも楽しむ方向でいこうと思います!
今回はこの辺で。それでは!
