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#1 なぜ投資すべきなのか?日本円一極集中というリスク

前回の記事

今回の問い

資産を現金で持っておけば、額面は変わらず損することは無さそうである。
それでも、なぜ投資すべきなのか。

まず結論

  • 現金は、額面が安定していても、その価値は変動する。

  • 特に、インフレ(物価上昇)になると、同じ金額で買えるものが減る (= 現金の価値は下がる)

  • 資産をすべて日本円で持つことは、日本円を100%選択するというリスクをとっている状態とも言える

  • 日本円は生活に必要だが、偏りを認識し、長期間使わないお金は適切に投資することが重要


以下、本文。

投資は危険、現金は安全?

投資には、

  • 価格が毎日変わる

  • 元本割れすることがある

  • なんとなく怖い
    というイメージがあるかもしれない。

一方、現金なら金額そのものはほぼ変わらない。
であれば、現金で持っておけば良いのか?

現金なら安全なのか

例えば、銀行口座に100万円あるとする。
株式と違って、明日90万円になる、来月70万円になる、ということは通常ない。
その意味では、現金は安定している。

ただし、重要なのは、「100万円」という数字そのものではなく、その100万円で何が買えるか、である。

インフレ(物価上昇)で、お金の価値は変わる

最近、食料品や外食などで、物価の上昇を実感することが増えた。
実際、日本の消費者物価指数(CPI)は、2021年1月から2026年1月までの5年間で約13%上昇した。<注1>
(CPI:食品、住居、光熱費、交通、サービスなど、家庭が購入するモノやサービスの価格が全体としてどの程度変化したかを見る指標)

つまり、2021年に100万円で買えたものを、2026年に同じだけ買うには、約113万円が必要。

身近な例でいくと、

同時期の、チーズバーガーの東京都区部における月平均価格は、それぞれ以下の通り。<注2>

  • 2021年1月:180円

  • 2026年1月:241円

仮に1,000円持っていたとして、5年前であれば5個買えていたこのチーズバーガーは、今では4個しか買えない。

手元の1,000円は、5年前も今も1,000円。額面は変わっていないが、買える量は減っている。
これが、インフレ(物価上昇)によって現金の購買力が下がるということである。

ここでのポイントは、「現金の額面は変わらなくても、その価値自体は変動している」

だから、日本円だけで持つことも、一つのリスク

日本で暮らす人は、給与、預金、年金も日本円、自宅や勤務先も日本経済の影響を受けるため、家計はすでに日本円や日本経済へ偏りやすい状態にある。

この状態で金融資産もすべて日本円の現金で持てば、その集中はさらに強まる。資産の100%を日本円で持つことは、日本円を100%選択する、というリスクをとっているとも言える。

もちろん日本で生活する以上、日本円は必要である。
重要なのは、偏りを認識し、適切に資産を分散すること。

では、何に分散するのか

代表的な資産には、現金、債券、株式、不動産、金などがある。
それぞれ、リターンが生まれる仕組み、値動きの大きさ、インフレの影響、役に立つ場面が異なる。

次回は、これらの資産クラスを比較し、なぜ長期の資産形成で株式がよく使われるのかを見ていく。
お楽しみに。


注釈


注1 : 総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数」の全国・総合指数

注2: 総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200571&tstat=000000680001&cycle=1&tclass1val=0



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