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"カザフ・ギャングスター"覚醒。衝撃KOと、負けず嫌いな二人のコーチ|The Ultimate Fighter Season 33|EP9の感想

👉はじめに

水曜日の11:15から配信のThe Ultimate Fighter Season 33。

今回はフライ級準決勝、そして恒例のコーチ・チャレンジの模様をお届けします。

カウボーイブーツで珍妙なスポーツに挑む男、ルールそっちのけで審判に文句を言い続ける男。そんなコミカルな前半戦から一転、後半は決勝への切符をかけた、あまりにも芸術的な一撃がオクタゴンに炸裂します。TUFの持つ「リアル」と「エンターテイメント」の両極端が凝縮された、まさに必見のエピソードです。

よければご覧ください。


前回の感想はこちら。

TUFとはなんぞや?ということについても述べていますのでよければご覧ください。


✔️エピソード9のあらすじ

コーチ・チャレンジ:ピックルボール対決(という名の茶番)

今シーズンのコーチ・チャレンジは、アメリカで急速に人気が拡大しているという「ピックルボール」。ルールすら知らない両コーチのためにプロの審判まで用意されましたが、その試合はカオスを極めました。

特に目を引いたのはチェール・ソネン。Tシャツをきっちりインし、サングラスにカウボーイブーツという、ふざけているとしか思えない出で立ちで登場。試合が始まれば、ダニエル・コーミエは足元が見えていないのかフットフォルトを連発しては審判に猛抗議。ソネンのプレー自体はお世辞にも上手いとは言えず、見ているファイターたちもフラストレーションが溜まっていたようです。

結局、試合はコーミエが圧勝。賞金1万ドルと、チームメンバーへの2,500ドルを手にしました。

準決勝への道:対照的なチーム模様

決勝への切符をかけた準決勝。両チームの雰囲気は対照的でした。 チーム・ソネンでは、練習の気の緩みをアシスタントコーチのコルビー・コビントンが「DCチームの練習とはメンタリティが違う!」と激しく叱責。この檄が、チームに新たなエネルギーをもたらしたようです。さらに、同じベネズエラ出身の元王者ジュリアナ・ペーニャもゲストコーチとして参加し、ロイバート・エチェベリアを鼓舞しました。

一方、チーム・コーミエのアリビ・イディリスは、家族との電話の機会を「戦いに集中したい」という理由で自ら断り、驚異的なストイックさを見せます。

準決勝進出者には家族との電話が許可されたものの、これは勝利した選手だけなのでしょうか?敗北した選手もハウスに残り続けるのに、家族と連絡が取れないとしたら、それはあまりに酷だなと感じます。

そんな中、チーム・ソネンのコーチングは印象的でした。まず選手にゲームプランを尋ね、それを聞いた上で指導に入るスタイル。前戦で劣勢から逆転したエチェベリアの遂行力を高く評価していました。


フライ級
 🟡チーム・コーミエ:🇰🇿アリビ・イディリス
   vs
 🔵チーム・ソネン:🇻🇪ロイバート・エチェベリア

1R、試合は序盤からイディリスが圧倒的な手数とプレッシャーをかけます。その猛攻は、セコンドのコーミエが「少し落ち着け」と指示を出すほど。エチェベリアも強打のカウンターを狙いますが、劣勢は否めません。ラウンド終盤、イディリスはテイクダウンを奪い、試合を決定づけるかに見えました。

そして、その瞬間は訪れます。エチェベリアが体勢を立て直そうと立ち上がった一瞬の隙を見逃さず、イディリスが完璧なタイミングで飛び膝蹴りを炸裂させました。崩れ落ちたエチェベリアに追撃のパウンドが浴びせられ、レフェリーが試合をストップ。イディリスが衝撃的なTKO勝利で、決勝進出一番乗りを決めました。

勝利したイディリスは、オクタゴンサイドのデイナ・ホワイトに駆け寄り「俺の名前を覚えろ!」と絶叫。その貪欲なアピールもまた、スター候補の器を感じさせました。

次回は、チーム・コーミエの同門対決、ロドリゴ・セジナンド vs. ジェフ・クレイトンです。


✔️全体的な感想

まず、ピックルボール対決で見せた両コーチの姿が実に興味深いものでした。ルールを無視して審判に文句を言い続けるコーミエと、ふざけた格好で真意の読めないソネン。しかし、ソネンが試合後に語った「負けて楽しむことはしない」「勝つためならズルもした」という言葉は、彼の勝負師としての本質を垣間見せた気がします。スタイルは違えど、二人とも競技を問わず「勝利」に執着する真のファイターなのだと、改めて実感しました。

今回の準決勝は、1回戦とは明らかにレベルが違いました。勝ち上がってきた選手同士、「UFCファイターになる」という気持ちの強さが、試合の緊張感を高めていたように感じます。エチェベリアもスクランブルから必死に活路を見出そうとしましたが、その拮抗した均衡を破ったのが、あのアリビ・イディリスの芸術的な飛び膝蹴りでした。互いにベストを尽くし、力が拮抗したレベルの高い戦いの中でこそ、観客の想像を超えるような一瞬の閃きや、チャンスを逃さない嗅覚が決定的な差を生む。そんなMMAの醍醐味と、"カザフ・ギャングスター"という新たなスター候補の誕生を同時に見せつけられた、素晴らしい一戦でした。


そんなこんなで今週のエピソード9の感想は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございます。

次回は非情な同門対決。こちらも目が離せません。

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