空港近く、カプセルホテル、あえての郊外……高騰する韓国のホテル代を浮かせるには?
2024年3月、BTSのカムバックとフェスを追いかけて1週間ソウルに滞在しました。 久しぶりの長期滞在に胸を躍らせつつ、私の前に立ちはだかったのは「異常なホテル代高騰」と「容赦ない円安」の壁。
東京のホテルもインバウンドで高くなっていると聞きますが、ソウルも同じ状況のようです。そこに追い打ちをかける円安。頼むよ、日本政府。
今回、いつもの定宿は予算オーバーだったので、以下のような節約作戦を立てました。
【初日】どうせ夜着、空港の近くの安くて綺麗なホテルに泊まる
私のおすすめは「夜便で入国」「朝便で出国」の場合は空港近くに泊まることです。特に仁川国際空港利用の場合は空港鉄道で約10分の「ウンソ駅(雲西駅)」近くでホテルを探すことが多いです。
最近増えている、インスパイアアリーナでのイベントやライブへ行く方にもおすすめです。
今回は20時頃に仁川国際空港へ到着する便でした。ソウル市内に移動した場合、どんなに早くともチェックインは22時半は過ぎるでしょう。入国審査が混み合っていたり、荷物がなかなか出てこなかったり、市内までの交通機関に遅れが出れば24時近くになる可能性もあります。
じゃあ空港の近くで泊まろう、ソウル市内より安いし。そう思って、こちらのホテルを取りました。
■ゴールデンチューリップ 仁川エアポートホテル(골든 튤립 인천공항 호텔)
駅を出てすぐのホテルで1泊7,000円、綺麗な部屋に大きなダブルベッド。BTSカムバック期間でこの価格はありがたい。ちなみに以前、ウンソ駅(雲西駅)エリアのホテルに泊まった時も1万円以下でした。
それに、入国審査通過して40分後には洗面台でメイク落としができる距離感が最高ですね。おしゃべりする相手もいないひとり旅、明日に備えてさっさと寝たいところ。

シャワーと洗面所、トイレの間の壁もかろうじて半分だけあって、床全面がビショビショになるのは避けられました。(韓国の宿、これ大事なポイント!)

私としては合格!また泊まってもいいなと思うホテルです。
ちなみに同じウンソ駅前のホテルだったら、以前泊まった下記ホテルもおすすめです。
■Days Hotel & Suites by Wyndham Incheon Airport(데이즈 호텔 앤 스위트 인천공항)
Googleマップに表示されているランクとしては「ゴールデンチューリップ」が4つ星で、「Days Hotel & Suites」が3つ星なのですが……部屋の雰囲気に関しては「Days Hotel & Suites」のほうが、全体的に高級感があって好みかだったかもしれない。

いずれにしても両方ともケンチャヌン(大丈夫な)ホテルです。結論、夜便到着や朝便帰国の場合は仁川空港近くのホテルに泊まるのはアリだと思います。
【2・3泊目】初めて泊まる韓国のカプセルホテル
ここからが本題とも言えます。BTSがカムバックをする3月20日、そして光化門ライブの21日はほんっとうにソウル市内のホテルが高かった!背に腹は変えられないので、初めて簡易型宿泊施設を候補に入れて探しました。いわゆるカプセルホテルなど、ちゃんとした個室にはなっていない宿です。
口コミなどを入念に読み込んで、こちらに泊まることにしました。厳密にはカプセルホテルというより、日本の「ファーストキャビン」に近いかもしれません。
■GOYOOINN & CABINS(고요 인 앤 캐빈스)
1泊5,800円。以前であれば4,000円程度だったんだろうな、と思いつつ懐古主義禁止。江南エリアでソンルン駅から徒歩5分圏内。これより安い宿、なかなか無さそう。
実は20代の頃、諸事情ありましてチムジルバン(健康ランド的な施設)に10日間ほど寝泊まりした経験があります。スタッフのおばちゃんに「え?アンタ、もしやここに住む気?」と言われた自称・猛者。ゆえに、まあ2泊ならいけるか……と踏んだわけです。

結論、2泊まではいける。2泊以上はキツいかも
これがアラフォーの心身から出た答えでした。施設自体はピカピカ。寝る部屋も寝具も清潔感がありました。フロアも男女で分かれていて安心です。

何より良かったのが女性専用シャワールーム。写真には撮れませんでしたが、シャワーブースと脱衣所がセットになった部屋が6つほどあり、順番を待つことも、他人の目が気になることもありませんでした。シャワーやシャンプー、リンスも完備。
さらに広めの明るいメイクルームがあって、複数設置されたドライヤーで悠々と髪の毛を乾かすことができました。
韓国のエコノミーホテルにありがちな「トイレにシャワー付いちゃってる」スタイルより、よっぽど快適です。

なぜ「2泊以上はキツそう」と感じたのか
2泊以上は無理……そう考えた理由は「防音性」にあります。各部屋の入り口はカーテン一枚。やっぱり聞こえてくるのです。皆さんのイビキやトイレに立つ音が。
即・爆睡タイプの人には気にならないかもしれませんが、旅先だと眠りが浅くなってしまうタイプなのもあって、途中で起きてしまうことがありました。もちろん私も皆さんを不快にする雑音を出してしまっていたと思います、ミアン(ごめんな)。
そして、就寝時間以外も「ゆっくり休めない」。連泊していても、通常のチェックアウト時間に一度外に出なければならず、チェックイン時間までは基本的に”独房”へ入れませんでした。
一度だけスタッフさんに頼み、荷物を置きに戻りましたが、横たわって体を休めたり、昼寝することはNGのようでした。
疲れた時に部屋へ戻って休憩できたり、自由に荷物の整理ができるのが連泊の良さだと考えると、こういったタイプの簡易宿泊施設は
弾丸旅行で一晩寝るだけ
夜着便で、その日のうちに市内に入っておきたい
午前便で帰国するので、とりあえず眠れたらOK
というような場合に使うのが便利だなと思いました。デメリットも書きましたが、「GOYOOINN & CABINS」にはいつか再び泊まるかもしれないです。
その際は「耳栓」を持っていきたいと思います。
【帰国まで】かつて住んでいた郊外のホテル、アジュモニに起こされる事件発生
今回の渡韓にはもう一つの目的がありました。
「昔住んでいた家、街を見てまわりたい」
そこでBTSカムバック後の宿は、かつて住んでいた梨大(イデ)&新村(新チョン)エリアのホテルに決定。
ソウルの中心部からは少し離れますが、その分ホテル代も若干リーズナブルになります。近辺には延世大学と梨花女子大学という有名大学がある学生街。飲食店やファッション雑貨店、カフェにコスメショップと若者が好むようなお店が集まる、活気のある街……だったんです。過去形。
しかし”ある事情”から、だんだん門を畳む店が目立ち始め、ずいぶん様変わりしたと報道で知りました。これは実際にこの目で確かめねば!
(街歩きの詳細は別のnoteで書きますね)
そんなわけで予約したのは、梨大駅から徒歩3分ほどのチェーン系ホテル。ただ、今回は名前を一部伏せたいと思います。なぜなら、きっちり文句を書きたいからです。ちょっと怒ってます。
■H ★venue ★otel Idae

結論、2度と泊まらん。まず写真詐欺が過ぎる。まず部屋はボロくて清潔感はナシ。前に泊まった人の食べたお菓子か何かでイスが汚れていて、清掃が行き届いていないようでした。
準備されているスリッパも「何年履き古したの?」というぐらいボロッボロ。合皮が剥がれまくっています。誰が見ても、もう捨てどきでしょう。使い捨てのを置いておいてほしかったよ……。
さらにシャワーが全然出ない。チョロチョロと出るぬるま湯に震えながら、なんとか髪の毛を洗いました。これで1泊13,000円はちょっと納得がいきません。
しかもフロントの側にあったハングルの料金表に「一般ルーム 50,000ウォン」と書いてあったのを見逃しませんでした。やっぱりココ、本来は5,000円クラスですよね?
さらに突然テレビのオンライン回線がブツっと遮断。NetflixでBTSライブのアーカイブを見たかったのに、エラー画面となってしまいました。ああ、もう無理!
見知らぬアジュモニ(おばさん)に起こされる事件
翌朝、フロントの人にお願いして部屋を変えてもらったところ、そちらはバスタブ付きでシャワーの水圧も問題ナシ。ホッとひと安心したところで、帰国日の朝にまさかの事件が起きました。
ピロリロリーン!ガチャ!!
朝の8時過ぎ。韓国のドア独特の開閉メロディが鳴り、目が覚めました。
「隣の部屋の人、もうチェックアウトするのかな」
ボーッとベッドの上でまどろみながら、そんなことを考えていたら、突然バスルームから音がしました。
ガサガサ!ゴトン!バサッ!!
<<<誰か入ってきてる!?>>>
なかなかの恐怖でした。おそるおそる「あのー、どなたですか?」と思い切って声を上げると
「あれ?まだ人いたのね?この部屋、もうお客さん出たって聞いてたのに」
不思議そうな顔をした清掃スタッフのアジュモニが出てきました。「失礼したわね!」と一言残して部屋を去るアジュモニ。きっとフロント側との情報共有に行き違いがあったのでしょう。彼女に非は無いと思いますが、恐怖心を覚えたのは事実。全体的にずさんなサービスにガッカリしました。
延世大学や梨大に留学していた人以外は、あまり馴染みのないエリアかもしれませんが、とりあえずココはおすすめできません。
韓国国内には「H ★venue」の系列ホテルが他にも数店舗あるようですが、不信感は拭えないかも。
【まとめ】節約は大事、しかしお金より大切なモノもある
いろいろありましたが、なんとか平均で1泊1万円以内におさめることができました。ひとり旅かつ、BTSカムバック期間だったと考えると、激安での長期滞在が叶ったと言えるでしょう。ひとまず節約には成功。
ただ、帰国後に風邪をひきました。今も鼻水が止まりません。鼻の穴にティッシュを詰めながら、この文を書いています。そして分かったのです。
しっかり休めない宿は、身体の抵抗力を奪う
お財布には優しかったけれど、自分には優しくできていなかったなと反省しました。もうチムジルバンに連泊できる若者ではありません。今や基礎体力と回復力の落ちた”大人”と書いてアラフォーなのです。世が江戸時代なら、そろそろ老人扱いです。
特に3つ目のホテルが、旅の疲れを癒すための”ちゃんとしたホテル”のはずだったのが最大の誤算でした。自分ではコントロールできなかった部分もありつつ、改めて考えると多少予算オーバーだったとしても、旅行の締めくくりは「慣れた定宿」にしておけば良かったとも思っています。
ケチって体調崩したら本末転倒ですよね。お金より大事なのは私、セルフラブ上等!
ということで、次回はかつて私の定宿としていた、ソウル市内のおすすめホテルのご紹介と、重視している「ホテル選びのポイント」について書きたいと思います。
<あとがき>
最後に、最近起きてしまった、痛ましい事故についても触れたいと思います。 私がソウルへ飛ぶ数日前、ソウル市内のカプセルホテルで火災が発生。その後、巻き込まれた日本人女性が亡くなってしまうという悲しい事故がありました。報道によると、施設内にスプリンクラーが設置されていなかったことが、被害を大きくした一因だと言われています。
今回、私は節約のために簡易宿泊施設を利用しましたが、一人の旅行客として、予約時にその建物の消防対策まで完璧に見極めることは、正直に言って限界があると感じています。たとえ高級ホテルであっても、有名なホテルであっても”絶対安全”は無いでしょう。
事故を受け、韓国当局から各宿泊施設への緊急点検が命じられました。二度とこのような悲劇が繰り返されないこと、そして全ての旅行者たちが安心して夜を過ごせることを、切に願って止みません。
