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吸うこと、吐くこと、そのあいだで



吸うたびに、
世界は、私の内側へと入ってくる。

吐くたびに、
私の内側の世界がほどけ、
静かに外へと流れていく。

そのあいだにある、
ほんのわずかな「(ま)」

それは、
意識と無意識が交わる交差点であり、
意識の拡張が始まる“入り口”でもある。


この入り口を通らなければ、
世界はただの外界の風景として通り過ぎていく。

そこに、
「私の体験」は存在しない。


呼吸は、儀式である


呼吸は、ただのガス交換ではない。

「私」と「体」の境界線を、
「私」と「世界」の境界線を、
やわらかく溶かしていくための儀式だ。


意識が拡張されていない呼吸は、
生命を維持するための、単なる動作にすぎない。

けれど、
意識がひらかれた呼吸は、

「世界と自分が、ひとつのリズムで生きている」

という体験へと変わっていく。


空気は、光と振動になる


意識が狭いままだと、
空気は肺の中にとどまるだけ。

けれど、意識がひらかれると、

空気は光のように感じられ、
振動のように広がる。



やがて、
「私」という境界を超え、
“何か大いなるもの”のリズムと
同調しはじめる。

その瞬間、
世界は内側へと流れ込み、
内側の私が、世界へと溶け出していく。


静寂に眠る、つながりの種


吸うことと、
吐くことのあいだにある、

ほんの一瞬の静けさ。

その「」にこそ、
すべてのつながりの種が眠っている。

呼吸で世界をつなぐとは、

私の内に世界を見出し、
世界の内に私を見出すこと。

そのとき、
境界はただの風景となり、
波のリズムは、ひとつになる。


再教育としての呼吸


「呼吸で世界をつなぐ」ことは、
単なるビジョンでも、健康法でもない。

それは、
自分の意識の使い方を、
自分自身が再教育していく営みだ。

拡張とは、
外へ広げることだけではない。

内に深く潜りながら、
同時に世界へとひらいていくこと。

そのとき、呼吸は、
生命を維持する動作から、
世界とつながるための「道」へと変わる。



あなたの呼吸は、
いま世界と、どんなリズムでつながっていますか。



そのリズムは、
どんなふうに世界と響き合っていますか。


静けさの中で、
その「」を、聴いてみてください。


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