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夫(父)を比べてはいけない話。攻略日記Vol.88

黒のアルファードで車幅ギリギリ。

崖っぷち田舎道へ放り出されたお客様を、

先導しながら帰還した勇者パーティー。

無事に帰還を果たした(大げさに書いているが、帰省してただけ)。

そんな勇者(私)。

やらかしてしまった💦

カウンセリング・カフェやってるのに・・・

人としてやってはいけないこと。

そう、

それは、「人と人とを比べること」

頭では重々わかっているはずなのに・・・やってしまった。

しかも、勇者(私)と青魔導士(娘)の二人で。

「我が家のお父さんと他のお父さんを比べる」

という、一歩間違えればパーティー崩壊、

即・離婚危機へと発展しかねない、

やらかし事件の全貌をお伝えする。


きっかけは、リビングでのお茶タイムだった。

観察眼が鋭く、

世の中の技や雰囲気を一瞬で吸収する青魔導士。

急に神妙な面持ちで私に問いかけてきた。

「なぁ、ママ。

うちのパパ(吟遊詩人)って、

他のお父さんと違うやんな。」

禁断の「他者との比較」クエストが、唐突に発生した瞬間だった。

そら、私もある。

心の中では、

「頼りになる人がええな。」とか、

「もっと私の話聞いてほしいな。」とか、

「明るく面白い人が魅力的やな。」とか。

でも、それは心の中でだけで思っとかなあかん。

吟遊詩人も心の中では勇者と誰かを比べてるかもしれへん。

でも、心の中でなら私も許せる。

あ~ちゃんと私を比べていても・・・。

さて、本題。

青魔導士の分析によると、

友達の家のお父さんたちは

「休日にDIYをする」

「仕事の無い日はゴルフに行く」

「キリッとしたビジネスマン」

「家族を引っ張る」

といった、いわゆる大黒柱が多いらしい。

それに引き換え、

我が家は、勇者(母)が大黒柱。

そして吟遊詩人(夫)はどうかというと、

真面目でプライドが高く、

実は「帰国子女」というハイパワーなステータスを持ちながら、

長らく鬱療養という名の

「休業(コールドスリープ)状態」に入っていた人物。

そんな彼が、

大好きなPerfumeの

コールドスリープ(活動休止)と入れ替わるように、

最近ちょっとずつ社会復帰に向けて動き出し、

独自のテンポで風の向くまま過ごしている。

まさに風の時代にぴったり(あっここ、ちょっとスピっときます)。

青魔導士(娘)は、

真顔で勇者(私)にこう尋ねてきた。

「なぁ、他のパパと全然違うやん。

ママはなんでいつもへらへら笑ってるん?

謎なんやけど。」

青魔導士から見れば、

効率と行動力、そして面白さを重視する勇者が、

なぜ、この非効率に哀愁を奏で続ける吟遊詩人と

パーティーを組み続けられているのか、

不思議でたまらないそうなのだ。

さらに、青魔導士の追撃は続く。

「あとな、

ママたち二人きりやと思って油断してる時、

普通に名前で呼び合ってるやろ?

『ママたちってやっぱり二人でおるときは名前で呼ぶんやな』

って思ってたで。」

恥ずかし・・・。

まさかの「名前呼び」暴露。

実はこれ、

子どもが生まれてすぐに吟遊詩人(夫)が私に放った

「マーキーは俺のママちゃうし、

二人だけのときは俺は名前で呼ぶから、

マーキーもそうして。」

というこだわりルールから始まった。

最初は良かった。

けれど子どもが大きくなるにつれて使い分けの難易度が急上昇。

女の子は言葉の理解も早く、親の空気を理解。

しかし、商人(息子)が3歳ごろ、

私の真似をして「パパ」ではなく、

おもちゃ王国のホテルロビーで父親の名前を大声で叫ぶという“事故”が発生した。(世界の中心で愛を叫ぶ的な感じ?)

以来、

私は冷や汗をかきながら徹底して使い分けに気を配ってきた。

(・・・もう、パパママでええやん。

というか今の私、

完全にあなたのママでもあるで?)

と心の中で突っ込みつつも。

そして、

青魔導士はふと表情を少し曇らせ、

ポツリと言った。

「パパのあの態度とかこだわりって、

『モラハラ』なんか『病気の症状』なんか、

境界線がめっちゃわかりにくくない?

どこまでが病気で、

どこからが本人の性格なんか、

見てて分からんくなる時あるねんけど。」

青魔導士の鋭すぎる洞察力。

(「モラハラ」なんて言葉もう習得したん!?

TikTokってすげー💦)

そう、当事者や家族にとって一番苦しいのは、まさにそこ。

不機嫌さや強いこだわり、

急なシャットアウト。

それが「心の病気による防衛反応」なのか、

単なる「モラハラ的な振る舞い」なのか。

外からは見分けがつかへんし、

受け止める側のHP(ハッピーポイント)と

MP(メンタルポイント)は確実に削られていく。

「ほんまにな。

境界線なんて、きっと本人にすら分かってへんと思うで。

せやからこそ、

全部を真正面から受け止めようとしたら

パーティーメンバーが倒れてまうねん。」

人生RPG、

全滅したら、そこでゲームオーバーだ。

私は温かいお茶を一口飲んで、言葉を続けた。

「ママはな、

『これは病気というデバフ(状態異常)のせい』って割り切ったり、

時にはスルーしたりしてママ自身を守ってきたんよ。

どんよりするときほど笑いに変換してな。

今は、Perfumeエネルギーか知らんけど、

パパはジワジワ前進しようとしてるやろ。

パパにはパパの良さや強みがあるねん。

あんたら子どもたちがパパのことを理解しながら、

ママと一緒に笑って過ごしてくれてるのも、

めっちゃ感謝してるんやで。」

私の話を聞いて、

青魔導士は深く息を吐き、(ため息かな?)

「ママがママで良かったわ。

境界線が曖昧なんは大変やな。

でもPerfumeのバトンタッチやったら、

もうちょっと様子見てたら、パパも変わるんかな。」

と、どこか吹っ切れたような顔で笑っていた。

人と比べるのは野暮なこと。

モラハラと病気の境界線に悩みながらも、

全滅しないために勇者が先頭で歩き、

パーティーを導いていく。

結局、人と比べてしまったけれど、

そのおかげで娘の本音を聞けたし、

我が家の形を再確認できた。

「比較」という毒沼にハマってパーティー解散(離婚)

を招くなんてこと、勇者にあってはならない。

今回は、対話という聖水で救われた気分だ。

たまには禁断のクエストに手を出してみるのも悪くない。

今日も我が家の吟遊詩人は、

Perfumeのソウルを心に宿し、

ゆっくりと自分のクエストを進めている。

勇者マーキーでした( *´艸`)♡


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