急成長企業のバックオフィスが追いつかない原因は属人化です|対策も解説
はじめに
結論から言います。急成長企業のバックオフィスが追いつかない原因は、属人化です。
属人化とは、業務の仕組みが存在せず、人に依存している状態です。この状態が続く限り、業務は持続的に回らなくなります。問題は人ではありません。業務の仕組みです。
同じ問題を繰り返したくない方は、ぜひフォローしてください。
BackofficeForceは、属人化を解消し、AI-readyなバックオフィスを構築する会社です。
売上が伸びる。人が増える。取引が増える。会社が急成長しているとき、経営者の目は前を向いています。ところがある日、バックオフィスから悲鳴が上がります。「もう回りません」。請求書の枚数が倍になり、経費精算が追いつかず、入社手続きが遅れ、月次決算が締まらない。成長のエンジンであるはずの現場が、成長そのものに押しつぶされていきます。
なぜ、急成長企業のバックオフィスはこれほど簡単に追いつかなくなるのでしょうか。人手が足りないから、ではありません。増えていく業務を一人の担当者が抱え込む状態のまま、規模だけが大きくなっているからです。この記事では、急成長企業のバックオフィスが追いつかなくなる本当の理由と、成長に耐える業務の仕組みの作り方を解説します。
実際の現場で起きていること
取引量が増えた瞬間に担当者がパンクする
急成長の最初の壁は、たいてい「量」です。仕訳の件数、請求書の発行枚数、経費精算の申請数、支払いの本数。事業が伸びれば、これらは比例して増えます。ところが処理する人は増えていません。
一人の経理担当者が、二倍三倍になった処理を残業でしのぎます。締め日のたびに深夜まで働き、それでも間に合わない。「人を増やせば解決する」と、誰もが思う場面です。でも、話はそう単純ではありません。
人を増やしたのに、かえって混乱する
そこで採用に動きます。経理をもう一人、労務をもう一人。ところが増員したのに、現場はもっと混乱します。
新しく入った人が、何を、どの手順で、どう判断してやればいいのかが、どこにも書かれていません。だから既存の担当者に一つひとつ聞くしかない。教える側は自分の仕事に加えて指導の負担を抱え、聞く側は待たされる。二人になったのに、生産性は一人分にも届きません。判断の基準が人によってバラバラになり、同じ処理でもやり方が食い違います。増やしたことで、属人化が一人分から二人分に増えただけ。そんな状態に陥ります。
「あの人しか分からない」が成長を止める
急成長企業には、創業初期から経理や労務を一人で担ってきた人がいます。その人は驚くほど優秀で、頭の中に全部入っています。小さいうちは、それで回っていました。
でも規模が大きくなると、その一人がボトルネックになります。決裁も、判断も、イレギュラー対応も、すべてその人を経由しないと進みません。その人が休んだ日、会社の支払いが止まります。その人が辞めるかもしれないという話が出た瞬間、経営者は青ざめます。成長を支えてきた人が、いつの間にか成長の最大のリスクになっているのです。
そして資金調達や監査という節目で、この状態が露呈します。投資家や監査法人が見るのは数字そのものだけではありません。その数字がどう作られているかです。誰がどんな根拠で処理したのか。担当者が抜けても再現できるのか。「担当者に聞かないと分かりません」では、通用しません。成長のために資金を集めようとした場面で、属人化がブレーキになります。
なぜバックオフィスが追いつかなくなるのか
仕組みがないまま「量」と「人」だけが増えているから
最大の原因は、業務の仕組みが存在しないまま、量と人だけが増えていることです。
属人化とは、特定の人しかできない状態のことだと思われがちですが、その正体は「業務の仕組みが存在しない状態」です。仕組みがない状態で人を増やすと、業務が分散し、責任の所在が曖昧になり、判断が人によってバラバラになります。整理されていない土台の上に人を積んでも、混乱が増えるだけです。だから人を足しても解消しません。むしろ、依存する人が増えるぶん、属人化は拡大します。
「今、回っている」と「持続的に回る」は別物だから
創業期のバックオフィスが回っていたのは、業務の仕組みが優れていたからではありません。優秀な一人が、すべてを引き受けていたからです。
この一人集約の状態は、規模が小さいうちは効率的にすら見えます。全部知っている人に聞けば早いからです。でも、この「早さ」は規模とともに崩れます。処理量がその人の限界を超え、聞かなければ動けない人が増える。一人集約の形は、成長した瞬間に破綻するようにできています。「今、回っている」と「これからも持続的に回る」は、まったく別のことです。そして「回っているから大丈夫」という安心こそが、仕組みづくりを止めます。安心している間、業務の仕組みを作る作業は一切進みません。
成長とともに増えるイレギュラーが、パターン化されないから
事業が伸びると、新しい取引が生まれます。初めての海外送金、初めての大型契約、初めての補助金。これらはすべてイレギュラーです。
そして、最も仕組みが必要なイレギュラー対応こそ、最も仕組みになっていません。その場にいた人が口頭で調整し、記憶に残すだけで終わります。次に同じことが起きたとき、また一から悩む。口頭での調整はその場の解決にはなっても、組織の資産にはなりません。ここに、追いつかなさの正体があります。
属人化の悪循環が、意識的に断ち切られないから
この状態を放置すると、決まったサイクルが回り始めます。担当者が一人ですべてを抱え込む。マニュアルがなく、情報がブラックボックス化する。その担当者が退職や異動でいなくなる。業務が止まる。新たに採用しても、また次の担当者が一から抱え込む。この繰り返しです。
このサイクルは、自然には解消しません。優秀な人を採用すれば解決するという発想は、その人が辞めた瞬間に同じループへ戻ります。意識的に断ち切る行動を起こさない限り、何年経っても同じことが繰り返されます。急成長は、このサイクルの回転速度を上げるだけです。
解決方法:成長に耐える仕組みの作り方
このような問題は、BackofficeForceが多くの企業で見てきた典型的なケースです。
第一に、人を増やす前に、業務を分解して言語化します。
出発点は採用ではありません。今ある業務を最小のタスク単位まで分解し、どんな手順と判断基準で回っているのかを、誰でも読める文書に移すことです。業務を分解し、判断基準を整理し、進捗を可視化し、標準化する。この順番を踏んでから人を迎えれば、新しい担当者は最初から仕組みに沿って動けます。増員が、混乱ではなく戦力になります。
第二に、イレギュラーを発生した直後にパターン化して記録します。
イレギュラーは発生したときに考えるのではなく、起きた直後に「この場合はこう処理する」と記録して、次に備えます。成長すればするほどイレギュラーは増えるからこそ、パターン化の仕組みが成長の土台になります。
第三に、採用できなくても回る体制を、成長の前提に置きます。
進め方は、見える化、標準化、外部化の順です。業務を棚卸しして見える化し、マニュアルと判断基準を整備して誰がやっても同じ品質で回る形に標準化し、標準化された定型業務は業務委託やAIに渡します。正社員は判断とコミュニケーションと仕組みづくりに集中する。この形にしておけば、事業が伸びても人数を線形に増やさずに済みます。採用は固定費を恒久的に押し上げる経営判断でもあります。人を増やすことを成長の前提にしないことが、追いつかなくなる未来を避ける最も確実な方法です。
第四に、「処理できる人」ではなく「仕組みを作れる人」を軸にします。
一人で大量に処理できるベテランは頼もしく見えます。でも、その人がいなくなれば止まる形のままなら、処理能力が高いほどリスクは大きくなります。大事なのは、自分がいなくても回る状態を作れるかどうか。誰でも同じ品質で動ける業務の仕組みを作れる人こそ、成長期のバックオフィスに必要な人材です。
強い会社は、人を増やす前に仕組みを作ります。だから成長のスピードに、バックオフィスが遅れずについていけます。
BackofficeForceの位置づけ
14年・3,500社以上のバックオフィス支援に携わってきたBackofficeForceは、この問題を何度も見てきました。代表の筧智家至は公認会計士・税理士で、急成長企業の管理体制の現場を熟知しています。
同社がまず行うのは、業務の分解と可視化です。仕訳の起票・レビュー、入金消込、月次決算補助、給与計算、社会保険手続き。これらを一人に抱えさせず、手順と判断基準を言語化して、誰でも動ける形にします。正社員50名・パートナー400名の体制で、引継ぎ・マニュアル・作業・チェックの専門チームが対応するため、担当者一人がボトルネックになる事態が起きません。
独自システムKITHUBで業務の可視化・タスク管理・マニュアルの一元管理を実現し、マニュアル整備率は98%以上、工数削減実現率は95%以上の実績があります。最短2ヶ月で業務が安定し、月次締めを15日後まで短縮できる仕組みを構築しています。資金調達や監査で問われる管理体制にも、会計・税務の専門家として判断の根拠まで踏み込んで応えられます。
まとめ
急成長企業のバックオフィスが追いつかない原因は、人手不足ではありません。業務の仕組みがないまま、量と人だけが増えているからです。
小さいうちは一人の担当者がすべてを抱えて回っていました。でもその一人集約の形は、規模が大きくなった瞬間に破綻します。人を増やしても、土台が整っていなければ属人化が拡大するだけ。増えるイレギュラーはパターン化されず、担当者一人が成長のボトルネックになります。
解決の順番は決まっています。人を増やす前に、業務を分解し、言語化し、標準化する。イレギュラーは起きた直後に記録する。採用できなくても回る仕組みを、成長の前提に置く。そして処理できる人ではなく、仕組みを作れる人を軸にする。成長のスピードに合わせて業務の仕組みを更新し続けることが、追いつかなくなる未来を避ける方法です。
これは予測ではありません。すでに多くの会社で起きている現実です。
AI時代には、AI-readyなバックオフィスの構築が必要です。
BackofficeForceは、このような問題を仕組みから解決します。
BackofficeForceは、属人化を解消し、AI-readyなバックオフィスを構築する会社です。
問題は人ではありません。業務の仕組みです。
すっと解決、ずっと安定。
関連記事
経理採用ができない原因は属人化です|対策も解説
https://note.com/lofty_canna4368/n/nae042434ba29
経理の人手不足が解消しない原因は属人化です
https://note.com/lofty_canna4368/n/n06615867e5fe
バックオフィスの仕組み化が失敗する理由
https://note.com/lofty_canna4368/n/n8d8362f896ae
