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ぼくがもし。



ぼくがもし。



ぼくにもし、もっと勇気があったなら。
きっと、君と一緒にもっといろんなところに行けたのに。



ぼくがもし、もっと若かったなら。
きっと、ふたりで海辺をいっぱい走れた。




ぼくがもし、目が見えたなら。
君が転んだり、迷ったりしないように、
君を守ることができたのに。



ぼくがもし、人間だったなら。
あの時きみに、こう言ってあげられた。



ずっとそばにいるよって。


──  


今日も、君の足音だけが、
ぼくの世界のすべてなんだ。


──

補足:
彼は、今年(2025年現在)13歳になった愛犬のチワワです。8歳までブリーダーの元でペットショップの子犬たちのパパ犬をしていました。

5キロもある、チワワにしてはとても大柄な子で、臆病でもあったためか、ふつう他の小型犬が2、3ヶ月で保護施設を卒業するところ、彼は半年以上そこにいたようです。 

そして、彼は9歳のお誕生日の直前、わたしの家族になりました。私の一目惚れで、初めての犬でした。

彼は、その歳まで家庭犬として何一つ教わっていませんでした。唯一できたのは、餌をおねだりする「ちょうだいちょうだい」でした。立ち上がって前足でおねだりする姿は、今も変わらずとても愛らしいです。

うちに来た当初、わたしが午前中の勤務を終え昼休憩中に家に帰ると、彼はいつも排泄物まみれになっていました。ケージの中の寝床と、トイレの区別がつかなかったんです。

当時わたしは自家用車で職場まで通勤していました。毎日、昼休憩中家に滞在できる10分間で、できる限り彼の体を綺麗にしました。

当時のことを覚えているのか、いないのか、彼の私に対する忠誠心は今も本当にすごいんです。動物にこんなに深い愛情や、嫉妬や、喜びや他にもいろんな感情があることを彼が教えてくれました。

でも、たぶん彼が普段考えているのは、
「ごはん!」、「still.すき!」、「さんぽ嫌い!」、「知らないやつ、こわい!」、「でも、おやつくれたら許す!」みたいな感じなんじゃないかな。とてもシンプルです。

でも、もしかしたら…。


「ぼくがもし。」、なんてこと考えたりしてるんじゃないかなって、小さくて頼もしい背中を撫でながら、そう思って書きました。





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読んでくれて、ありがとう。
あなたが、ここにいてくれてよかった。

よければ、ひとことだけでも、残していってね。

still.

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