スピッツ歌詞考察(第109回)みそか
【基本情報】
みそか
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ&亀田誠治
4分37秒
<リリース日>
2005年1月12日(11thオリジナルアルバム「スーベニア」)
<収録アルバム>
スーベニア(2005年1月12日リリース 11thオリジナルアルバム)
〈タイアップ〉
日本コカ・コーラ「アクエリアス」CMソング(2006年3月4日~)
【MUSIC VIDEO】
【歌詞】
歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。
【考察①】
輝け 不思議なプライド胸に
凍てつく 無情な風の中で
無情にも凍てつくように冷たい世の中でも、変なプライドだけは持ち続けて輝いてやれ。
周りに合わせない方が良い感じ
誰かが探しに来る前に
周りを気にしたり、合わせにいく必要はない。
誰かにバレる前にやってやろう。
君をさらっていこうかな 例え許されないことでも
“君”を道連れにしようかな。
許されないことかもしれないけど。
越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す
悩んで 悩んで はじまるよ 必ずここから
困難を越えて、越えて、越えて行って、やっと活き活きできる。
何事も必ず悩んで、悩んで、悩んだ末に始まりが訪れる。
約束 ひとつを抱きしめて
テレパシー 野ざらしあきらめず
たったひとつの約束を信じて、頭の中で考えていることがバレても決してあきらめない。
尖った山のむこうから 朝日が昇ればすぐに
大きな目標のむこうから、新しい光が見えてきたらすぐに・・・
混ざって 混ざって でかすぎる 世界を塗りつぶせ
浮いて 浮いて 浮きまくる 覚悟はできるか
自ら飛び込んで、大きすぎるこの世界を自分の色で塗りつぶしてしまえ。
目立って、目立って、目立ちまくってやれ。
その覚悟はできているか。
越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す
悩んで 悩んで はじまるよ 必ずここから
混ざって 混ざって でかすぎる 世界をぬりつぶせ
浮いて 浮いて 浮きまくる 覚悟はできるか
困難を越えて、越えて、越えて行って、やっと活き活きできる。
何事も必ず悩んで、悩んで、悩んだ末に始まりが訪れる。
自ら飛び込んで、大きすぎるこの世界を自分の色で塗りつぶしてしまえ。
目立って、目立って、目立ちまくってやれ。
その覚悟はできているか。
年の最終日である12月31日は「大晦日」(おおみそか)、その前日の12月30日は「小晦日」(こみそか)と言いますが、晦日(みそか)とは暦の30日(三十日)のことで、転じて月の末日をあらわします。
そして歌詞の内容からして、ひとつの区切りを境に(そのまま解釈するなら「月が変わったら」)新しい目標に向かっていこう、気持ちを入れ替えよう、新しく生まれ変わろうという誓いの歌であると考察します。
人生における様々なシチュエーションに当てはまる歌詞になっていると思いますが、さらっていこうとしている“君”が誰なのかによって解釈が変わってきます。
①彼女
「例え許されないことでも」と続くため、主人公は“君”との交際を周囲から認められていない状態です。
しかし次の朝日が昇ると新しい月(年)に変わることだし、そんな苦難や困難を乗り越えて現状を塗り替えてやれと決意を固めています。
②片思いの相手
主人公は“君”と交際したいと願っていますが、その気持ちをまだ“君”に伝えていません。
そんな状態で強引に“君”をさらっていこうなんて、当然許されません。
しかし次の朝日が昇ると新しい月(年)に変わることだし、思い切って告白して現状を打破しようと決意しています。
③心中相手
テーマが「死」になってしまいますが、「みそか」=「人生最後の日」という解釈です。
“君”を道連れにするなんて許されないことだとわかっていますが、それが本当に輝くための最善の方法であり、世界を変える唯一の方法であるならば、周りの言うことなど気にせず乗り越えていくと決意している様子です。
④ファン
この場合、主人公はスピッツになります。
というわけで、この曲がスピッツ自身のことを歌っているという考察をしていきましょう。
【考察②】
輝け 不思議なプライド胸に
人とは違う考えや感性を持っていて、周りからは不思議なヤツだと思われても、誇りを持っていこうという意味でしょう。
これは「オバケのロックバンド」の歌詞に登場する「不思議のルール」と通ずるものがあるのではないでしょうか。
凍てつく 無情な風の中で
自分たちが世間に見向きもされない状態、つまり、まったく売れていないということをあらわしています。
周りに合わせない方が良い感じ
これはまさに「スピッツはスピッツの独自路線で突き進む」と言っているように聞こえます。
全然売れなくても決して焦らず、周りのペースに乱されることなく、地に足をつけて自分たちのペースで進んだ方が良い感じで音楽に取り組めるということでしょう。
誰かが探しに来る前に
話題になって売れちゃう前に、つまり、ブレイク前夜の様子をイメージしているのではないでしょうか。
君をさらっていこうかな 例え許されないことでも
いま目の前でスピッツの音楽を聴いてくれているお客さんを虜にしてやろうかなということです。
それがたとえ叶わないことだったとしても。
越えて 越えて 越えて行く 命が駆け出す
必ずその壁を越えてやろう。
命が駆け出すようにワクワクしている。
悩んで 悩んで はじまるよ 必ずここから
いろいろ悩んで、試行錯誤することで必ず道は拓ける。
約束 ひとつを抱きしめて
信念を持って、ブレることなく。
テレパシー 野ざらしあきらめず
頭の中を見透かされてもあきらめずに。
尖った山のむこうから 朝日が昇ればすぐに
「尖った山」で真っ先に思い浮かぶのは「富士山」ではないでしょうか。
初夢に見たら縁起が良いもののたとえで「一富士、二鷹、三茄子」と言いますが、この曲のタイトルが「みそか」なので、尖った山のむこうから見える朝日が「初日の出」を連想させます。
(イメージ的には1999年1月1日発売の「99ep」のジャケット)

混ざって 混ざって でかすぎる 世界を塗りつぶせ
でかすぎる目標を掲げて、歴史を塗り変えてやれ。
浮いて 浮いて 浮きまくる 覚悟はできるか
浮いた存在でもいい。
むしろ、浮いた存在であれ。
浮きまくれ。
その覚悟はできているか。
草野氏はとある雑誌のインタビューで、インディーズ時代に何組かと対バンをする時、スピッツは浮いた存在だったと仰ってます。
そして、浮いていることは悪いことでも恐れることでもないと考えていたそうです。
この道一本で生きて行く覚悟ができているのなら、どんどん浮いた存在になってやれ。
そんな思いが詰まっているように感じます。
どのシチュエーションが一番しっくりときましたか?
というわけで、「生」がテーマの曲でした。
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