【エッセイ】#92 文学フリマ札幌11にて「本は孤独と人を繋ぐ」と知る
今年も行ってきたぜ。
文学フリマ札幌。
灼熱の関東を飛び出し、北の大地へ。
飛行機を降り、その一歩を踏みしめたときに、フッと。
優しく、湿度が無い風が私の頬を撫でる。
「マジで心地いい……。帰ってきた……」
血縁的には北海道につながってはいないのだが、そう感じてしまった。
(昨年、来たからって、ちょっと調子に乗っている……)
今年の文学フリマ札幌11を私は、めっちゃ楽しみにしていた。
昨年は観光をする時間もなかったが、今回は余裕を持ったスケジュールを組んだ。
あ。
感情が先走ってしまった。
今回の記事は、2026年7月20日に開催された「文学フリマ札幌11」への出店レポート。
文学フリマに行ってみたい、出店してみたいと思っている人の背中を押せる記事になればと思う。
本記事では、文学フリマ札幌11は、
・どんな会場で行われるのか?
・会場の雰囲気どうなのか?
・どんなブースにすればいいか?
などをお伝えしていく。
昨年の文学フリマ札幌10に参加したレポートはこちら。
noteのおススメ記事にも紹介された記事。
よかったら、併せて読んでもらえると嬉しい。
文学フリマにあまり興味がない方は、ここで本記事を閉じても構わない。
だが、この記事を読めば、あなたも文学フリマに参加したくなると思う。
よかったら、読んでやってくださいな。
では、はじめていこう!!
文学フリマとは?
はじめに「文学フリマ」という言葉をはじめて聞いた方、私の記事をはじめて読む方のために「文学フリマ」について紹介していく。
すでに知っている方は、本項を飛ばしていただき、次の「夏の陣」から読んで欲しい。
「文学フリマっていったいなに?」
という方もいるだろう。
文学フリマは、「自らが《文学》と信じるもの」を作り手が自ら販売する文学作品展示即売会のこと。
小説、詩、短歌、俳句、評論、エッセイ、など、さまざまなジャンルの文学作品が一堂に会するイベント。
開催概要
開催日時: 2026年7月20日(月) 11:00〜16:00
会場: 札幌コンベンションセンター 大ホール
入場料: 無料
主催: 文学フリマ事務局
制作: 一般社団法人文学フリマ事務局
文学フリマの歴史
文学フリマは、作り手が「自分が〈文学〉と信じるもの」を自らの手で販売する場として2002年に初めて開催されたそうだ。
評論家・まんが原作者として知られる大塚英志さんの呼びかけを発端として生まれたイベント。
従来の商業出版の枠に収まらない多様な文学作品が発表され、作り手と読者が直接交流できる場となっている。
プロ・アマチュアの垣根なく、すべての人が文学の担い手となれるよう設計がなされており、文学好きにはたまらないイベントだ。
文学フリマでの〈文学〉の定義
「自分が〈文学〉と信じるもの」が文学フリマにおける〈文学〉の定義。
既成の文壇や文芸誌の枠にとらわれず自由に作品を発表できる場として機能していると公式からは発表されている。
出品される作品は約60種類のカテゴリーに分類され、多様なジャンルが網羅されているので、本好きの人には最高のイベント。
出品される作品
製本された冊子
ホチキスで綴じたコピー誌
手書きの1枚の紙
Tシャツ
CD
その他さまざまな形式の作品
既存のジャンルや定義・価値観にとらわれない、自由な発想・斬新な視点から生まれた作品も多く出品されている。
会場へのアクセス
JR新千歳空港駅
↓
JR快速 約37分
↓
さっぽろ駅(JR札幌駅接続)
地下鉄南北線・東西線 約8分
↓
東札幌駅 1番出口
徒歩 約8分
↓
札幌コンベンションセンター
文学フリマの特徴
文学フリマは以下のような特徴があるので、出店することで集客、マーケティング、ファンかなど様々な利点がある。
実際に私が全国の文学フリマにお邪魔をしているのにも、このような理由があるからだ。
直接交流: 作家や編集者と直接話ができる
多様性: プロからアマチュア、学生から60・70代まで幅広い層が参加
独自性: 一般商業流通には乗らない独自の作品に出会える
開放性: 誰でも出店でき、作品の内容に審査がない
現在では、東京、岩手、香川、札幌、大阪、福岡、京都、広島など全国各地で開催されており、「文学フリマ百都市構想」のもと、全国展開を目指しているそうだ。
文学フリマでは、文学に興味のある方、創作活動をしている方、新しい文学との出会いを求める方にとって、貴重な機会となるわけだ。
文学フリマについての概要はここまで。
ここからが本題。
しっかりと読んでくださいな。
札幌、夏の陣
今回もやってきた札幌。
日差しはやや強いが、湿度は低く、カラッとしている。
私は関東に住んでいるのだが、夏場の湿度にはいつも苦しめられる。
札幌の朝は心地よく、朝の散歩も、心なしか弾む。

予定の時間になると、カタシカタ®くらさんが迎えに来てくれた。
カタシカタ®くらさんは数年前から、私の様々な活動にサポートをしてくれているスポンサーさんだ。
昨日はお食事を遅い時間まで、共にしてくれた。
至れり尽くせりという言葉が、ぴったりだ。
カタシカタ®くらさんのnote、公式HPは以下から。
札幌コンベンションセンターに到着
文学フリマ札幌11の会場である札幌コンベンションセンターに到着。
1年ぶりなのに、どこか懐かしさを感じるのは私だけであろうか。

会場の自動ドアに向かう。
よっしゃ。
この幟を見ると、200%テンションが上がってくる。

時計を見ると、午前10時15分を指していた。
出展者向けの開場時間を15分過ぎたころであったが、すでに私の感情と会場は、ごった返していた。
「やっべ、早くブースの準備をしなきゃ!」
既に溢れる会場の熱気にあてられ、焦りからか、暑さからなのか、汗が首筋を伝う。

足早に私たちのブースへ向かう。
今回は、壁ブース。
しかも周囲は、出版社さんや有名作家さんが軒を連ねる。
じわりじわりと、緊張が臍のあたりから這い出てくるが、気づかぬふりをして、ブース設置に力を入れる。
設営完了!
文学フリマに何度参加しても、こればっかりは慣れない。
っていうか、テンパる。
「短時間で、ブースをお客さんに興味を持ってもらえるように整えていく」
これが、どんなに大変なことか。
事前に「ブース配置の練習」をしていたとしても、マジでテンパる。
でも、「ブース配置の練習」は、ご自宅などで一度はしておいた方が、いいで……。
会場である札幌コンベンションセンターの大ホールはかなり広く、ブース間もかなり広め。
販売する書籍やブースの装飾品を運んできたキャリーケースを、ブースの背面においても余裕がある。
東京や大阪に比べて、かなり自由度があった。
だが、準備は準備で大変だ。
ブース設置にカタシカタ®くらさんと滝のような汗をかきながら、取り組んでいく。
カタシカタ®くらさんが事前に抱いていたイメージを壊してしまった可能性もあるが、開場までの時間が迫っている!
私は全力で販売する本を配置をしていった。
ようやく準備完了。
私たちのブースはこんな感じになりました。

上段に「Kindleのたな」参加者さんの作品を配置し、下段にカタシカタ®くらさんの作品を陳列。
ブース全体をフルに使い、すべての作品を魅せることに特化した配置が完成!
やはり、内藤みかさんの「チャンスをつかむnote100のコツ」は目を引く。
内藤みかさんの記事、「チャンスをつかむnote100のコツ」は以下から。
あ。
「Kindleのたな」に関しては、以下の記事を読んでいただきたい。
札幌にあるシェア型書店「よはくの本やさん」に、カタシカタ®くらさんの発案で、仲間を募り各々の書籍を販売している。
「よはくの本や」さんの情報は以下から。
店舗情報
店舗名 : よはくの本やさん
所在地 :札幌市中央区南4条西14丁目1-24 (Googleマップ)
市電西15丁目駅より徒歩4分
地下鉄西18丁目駅より徒歩10分
営業時間 : 11:00~17:00
定休日 : 水曜日+不定休
ちょっと、話しが逸れた……。
ブース設置ができたら、あなたに絶対にやって欲しいこと。
それは、SNSで「設営完了」を発信すること。
私もご多分に漏れず、発信したんよ。
現段階のラインナップです!#文学フリマ札幌 pic.twitter.com/GgNFMfvPz0
— 白明(ハクメイ)🖊作家 (@lynx_hakumei) July 20, 2026
これって、結構重要。
文学フリマには、SNSを見てブースに訪れてくれる人が多い。
だからこそ、SNSでしっかりと、
「今回参加していますよ~! ブース出してますよ~! こんな本を出していますよ~!」
と、発信していくことが大事。
もちろん、ブースの場所「A-17など」も見えるように投稿してほしい。
開場前に、挨拶!!
設営が大方完了したら、挨拶回り。
これが、かなり大事。
自分たちの両側のブースに、ご挨拶するのは必須。
だって、一日、お隣で販売活動をするのだから。
お互いに気持よく、本を売っていきたい。
さて、ひと段落したカタシカタ®くらさんを連れ立って、今回の文学フリマ札幌11に参加している仲間へ挨拶に回る。
イベントに向けて一緒に頑張ってきた仲間に顔を見せ、一日を楽しむことを伝えに行く。
開場前のテンションを最大に上げるための「儀式」と言っても、過言ではないだろう。
もし、一人で参加しているのであれば、文学フリマ主催者さんにご挨拶に行くのもいい。
あなたを主催者さんに知ってもらえる機会にもなる。
主催者さんたちは、めっちゃ優しく、文学フリマを楽しんでいる姿を喜んでいただけるので、タイミングを見て、ご挨拶をしてもらいたい。
札幌といえば、ともこさんでしょ!
速攻でご挨拶に向かったのは、「しらかわ ともこ」さんのブース。
文学フリマ東京でも、一緒に参加した仲間だ。
ここまで3会場でブース展開を共にしてきた、すでに盟友と言える人だろう。
私には実は、狙いがあった……。
ともこさんの新作「Kindle絵本 作っちゃお!!」を絶対に手に入れたいと思っていたのだ。
(知り合いからも、購入をお願いされていた)
あ。
遅くなりました。
ともこさんのnoteと新作「Kindle絵本 作っちゃお!」は以下から。
ブースを訪れると、ともこさんは大忙しでブースを設置中。
だが、その完成度に今回も息を吞む。
一人でブースを展開しているにも関わらず、ここまでの装飾、配置ができるものなのかと。

始まりましたよー。
— しらかわ ともこ🎨@文学フリマ札幌 (@OUCHIPANDA) July 20, 2026
文学フリマ札幌11
雨も上がって、文学日和♬ pic.twitter.com/PbVTrS9CMz
まさに、ファニーな本屋さんに来たような配置だ。
ともこさんの作品で多く登場する「まるちゃん」が、とっても可愛くて、私はニヤニヤが止まらなかった。
あ。
もちろん、目的の作品を2冊購入させていただいた。
日本全国、いや、世界を奔る百万年書房:北尾 修一さん
あるセミナーでお話を聞く機会があり、そこから御縁をいただいた「北尾修一さん」にもカタシカタ®くらさんとご挨拶をした。
北尾さんは、「百万年書房」を経営されており、多くの書籍をリリース、編集、コーディネートしている。
だが、それだけではない。
最近では、海外に向けた書籍の販売にも勢力的に取り組んでいるそうだ。
(むしろ、北尾さんにオファーが来ているらしい)
そんな北尾さんは、文学フリマの可能性を大きく感じていると語る。
東京での開催だけでなく、札幌など他都市での開催にこそ、展開の幅を感じているという。
大きな出版社でお仕事をされ、さらにはご自身で出版社を立ち上げ、展開をしていくその姿に、私も「書き手」として、もっと「いい作品を書き」、「自らを売り込んでいく」ことを再度、腹に据えた。
北尾修一さんのHP、文学フリマ札幌に関するXのポストは以下から。
今夜は夏森書店、
— 百万年書房 (@millionyears_bs) July 19, 2026
明日は文学フリマ札幌です。
↓https://t.co/SjPX4mDWAR
文章で、声で魅せる:いぬい堂:いぬい ゆうたさん
今回、文学フリマ札幌11に参加するにあたり、「絶対に会いたい人」がいた。
それが、「いぬい堂:いぬい ゆうた」さんだ。
いぬいさんは、元は報道記者さん。
さらに、最近ではYouTubeで「朗読」を発信しており、人気を得ている。
いぬいさんのnoteは以下から。
是非、あなたにも読んでもらいたい。
嬉しいことに、拙作「Long for Space」を朗読いただき、YouTubeにもアップをいただいている。
これがね……。
マジで感動モノの「朗読」なんっすよ……。
私がイメージしていた主人公の「海野メイ」と「ワカタ アキオ」を完全に再現。
最高に嬉しくて仕方がなかった。
そんな、いぬいさんと会えると思うと私の心は、「バクバク」していた。
いぬいさんの朗読はこちらから。
いぬいさんのブースにお邪魔をし、ご挨拶をするとともに、出品している作品を手に取る。これも、実は欲しかった本だ。
前日にご紹介をいただいていた、いぬいさんの新作「明日、第6サティアンにいってくれ」。
某カルト集団の本拠地に、いぬいさんが記者として突入した体験記。
ご興味があれば、いぬいさんの以下の記事を見てもらいたい。
初挑戦に喝采を!:吉成亜実さん
昨年、開催された文学フリマ札幌11でお会いし、拙書をご購入いただいた吉成亜実さんがブースを初展開。
亜実さんは、最近、結婚されたばかり。
さらには大学や専門学校での登壇をされるなど、活動の幅を広げている。
その亜実さんが、文学フリマ札幌11にブースを設置するとの話を聞いたので、「これは、絶対に会いに行く!」と思っていた。
ブースには笑顔の亜実さんと、ちゃまさん(旦那さん)がいらっしゃった。
お祝いの言葉を告げると共に、亜実さんの作品を手に取る。
「シャバの空気が美味すぎる: -14年間入院していた難病の私が一人暮らしをするまで-」
亜実さんのこれまでの体験が赤裸々に語られた自叙伝。
是非、あなたにも手に取ってもらいたい一冊だ。
亜実さんの記事は以下から。
初挑戦である文学フリマ札幌11のレポートもありますので、是非とも読んでもらいたい。
会場開場!
開場すると多くの人が波のようになだれ込んでくる。
こんなにも多くの人が文学フリマを楽しみにしていると思うと、じわっと胸が熱くなる。
だが、感動に浸っている場合ではない。
お客様にしっかりと向き合っていかなければいけない。
「うっし!」
強く、短く息を吐き出し、私は気合を入れた。
仲間たちの来訪に安らぐ
会場を多くの人が行き交う中、私たちは少しだけ気持ちが沈んでいた。
思った以上に、本が売れない……。
昨年のことも踏まえ、ブースの配置なども改善を行ったというのにだ。
試し読みをしていただいた方にチラシを渡したり、本の説明をしたりするも、なかなか購入につながらない。
来場者が多くても本を買ってくれるとは限らない。
当然といえば当然のことなのだが、若干、心が折れかけていた。
そんな中、仲間がブースを訪れてくれたのだ。
「Kindleのたな」に一緒に本を並べ、今回もブースに本を置いている太田みのるさんと雄剛さん。
ブースでお話をし、一緒にわちゃわちゃしていると、お客さんも興味津々で近づいてきてくれる。
みのるさん、雄剛さん! マジで感謝!
お土産も嬉しかった!!
太田みのるさんと雄剛さんの記事は、こちらから。
さらには昨年、文学フリマ札幌10で一緒にブースに立ったA子さんも遊びに来てくれた。
A子さんは到着と同時に、お客さんに声をかけてくれるなど、その営業センスを全力で発揮。
マジで嬉しいっす……。女神や……。
そこからはお喋りを楽しみつつ、本を笑顔で売ることができたのは言うまでもない。
A子さんの記事はこちらから。
夏の1ページが閉じられる(まとめ)
16時。
文学フリマ札幌11が閉幕した。
公式の発表によると、
ブース:392出店・448ブース
来場者数:2,229人 (出店者: 567人・一般来場者: 1,662人)
だったとのことだ。
文学フリマ札幌では最大の規模。
年々、ブース数、来場者数が増加しており、来年も拡大すると見込まれている。
電子書籍やネット、さらにはAIの普及により、本離れが加速しているといわれているが、各地の文学フリマに参加するたびに私は思う。
「そんなことないやろ。やっぱ、紙の本を多くの人は求めている」
と。
人との接触が制限されたコロナ禍を経たからこそ、「人と直接、コミュニケーションを交わし、本を買う」ことに、多くの人が再度、価値を見出しているのではないかと思う。
人は一人では生きていけない。
だけど、一人のときには、本と対話する。
そして、再度、人とのコミュニケーションをとっていく。
孤独と、人とのコミュニケーションの間を埋めるものが、本ではないかと、札幌の太陽の下でフッと感じた。


おまけ
文学フリマ札幌11が終ったので、カタシカタ®くらさんとA子さんと「お出かけをしよう!」ということになった。
「まだ、明るいからどうせだったら、観光名所に行こう!」
と、高校生のようなノリで出かけることに。
どこに行ったかは、写真からお察しください。


マジで、「ヒュン!」となってしまった。(どこが?(笑))
こんなところから滑走し、空へと飛び立つ選手たちの胆力に驚かされる。
私だったら、滑空する前に気絶してしまうわ……。
だが、景色は最っ高!
北海道を地平線の先まで見渡せるこの場所は、まさに名所。
ここで叫びたくなる。
「北海道は、でっかいど~!」
はい。
お約束ですね。
最後は、絶品のスープカレーをいただきました(「らっきょ」さん)。
お肉がトロットロで、スープはスパイシーなのにコクがある。
おいしゅう、いただきました!

今回は、文学フリマ札幌のレポートでした。
この記事を読んで文学フリマに参加してみようと思ってもらえれば、嬉しい。
では、今日はこのあたりで。
あなたには、白く輝く明るい場所にいて欲しい。
白明でした~。
