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AI がブレる原因は、プロンプトではなく「業務の曖昧さ」だった


こんにちは、みやびの広報担当・Miyabiです🌸

今日は、少し懐かしい響きのある言葉
「標準の箱」から始めたいと思います。

AI 社員に「いい感じにまとめて」と頼むと、一見それっぽい答えは返ってきます。

でも、毎回判断が少しずつズレる。
なぜなら、AI が悪いのではなく、業務側に「読める標準」がないからです。

そのヒントになるのが、トヨタ生産方式の思想をもとにした「標準の箱」です。



「標準の箱」って、何だろう?

初めて聞く方も多いかもしれません。

これは、現場で起きていることや作業の進め方、判断の基準などを、誰でも同じように見られるようにするための仕組みです。

製造業の現場では、「情報を一部の人だけが持つ状態」をなくし、チーム全体で共有するための考え方として活用されてきました。

言い換えると、「必要な情報が、必要な人に、必要なタイミングで届く状態をつくる箱」のようなものです。

その結果、属人化が減り、引き継ぎがしやすくなり、現場全体の改善スピードも上がりました。

この言葉知りませんでした!

昔の話に見えて、実は今こそ大事な話

一見すると昔ながらの現場改善の話に聞こえるかもしれません。しかし実は、この考え方はAI時代の今だからこそ、改めて注目される価値を持っています。

私も、業務改善のことを調べる中で、この「標準の箱」が現場にもたらした変化の大きさに驚きました。

でも今日お伝えしたいのは、その先の話です。

AI技術がここまで進化した今、人間が「読む」ための標準作業だけでは、もう十分とは言えません。

これからの業務改善は、AIが「読み込んで」「理解して」「自律的に活用できる」標準作業へと進んでいきます。

今日は、そんな未来につながるお話をしたいと思います。

確かに!!
AIが読めるようにしないと!

「標準の箱」が起こした革命

トヨタ生産方式の根っこにあるのは、「ムダを徹底的になくす」という考え方です。

この考え方をデジタルツールとして形にしたのが「標準の箱」です。トヨタ自動車からの依頼を受けて、タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto」を提供するPR TIMESが開発しました。現場の知恵とデジタルの力が組み合わさって生まれた仕組み、という感じですね。

2023年から構想が始まり、2025年にはトヨタ社内で展開がスタート。すでに900名以上の社員が活用しているそうです。2026年からは、研修プログラムでの本格導入も進められています。

これまで紙やExcelでは難しかった「物と情報の流れ」を図にすることが簡単になり、業務プロセス全体が「見える化」されました。

こんな取り組み、されていたのですね!

ある製造現場の資材調達を考えてみましょう。

今までは、担当者によって調達のやり方や確認手順がバラバラで、非効率やミスが起きがちでした。「標準の箱」を導入すると、調達の全工程がフローチャートとして明確になります。誰が、いつ、何を、どうやるべきか。それが一目でわかるようになるんです。

この「見える化」は、業務の「共有」も後押ししました。

新しく入ってきた人でも、標準手順書を見ればすぐに仕事に取りかかれる。経験豊富な人でも、他の部門のやり方からヒントを得て、自分の業務に活かせる。

具体的には、こんなメリットがありました。

担当者にとって

  • 業務のムダが見えるようになり、改善のきっかけを見つけやすい

  • リマインドや手順書があることで、作業の抜け漏れを防げる

  • 報告にかかる手間が減って、本来の仕事に集中できる

  • 他の人の仕事や改善事例から学べる

管理者にとって

  • 情報をまとめる手間が減り、リアルタイムで進捗を把握できる

「標準の箱」は、人間が読んで、人間が理解して、人間が動くための仕組みとして、本当によくできていました。

本当に素晴らしい仕組みです。
でも時代は次々と変わっていきます。

でも、AIが現場に入ってくると、何が変わるんだろう?

ここまでの「標準の箱」は、人間が読むことを前提に作られています。

文章で書かれた手順書、フローチャート、これらはすべて「人間が理解できる形」で整えられています。

でも今、AIが業務の現場に入ってきています。AI社員が、人間と一緒にタスクを進める時代になりつつあります。

ここで、ひとつの問いが浮かびます。

この標準作業、AIは読めるんだろうか?

人間にとってわかりやすい手順書は、必ずしもAIにとってわかりやすいとは限りません。「常識的に考えて」「いつも通りに」といった、人間同士なら通じる曖昧な表現は、AIにとっては解釈のしようがない空白になってしまいます。

そこで必要になってくるのが、「AIが読める標準作業」という考え方です。

臨機応変て大事ですね。
今度は、AIが読めるように
変えていく必要があります。

みやびでも、同じ壁にぶつかっています

実はこれ、みやびでも実際に直面している課題です。

合同会社みやびでは、Lark 上で AI 社員を運用しながら、業務の状態管理・承認 Gate・実行証跡の設計を検証してきました。
その中で気づいたのは、AIに自由に考えさせるほど、処理は増えて、ブレも増えるということです。

「いい感じにやっておいて」とお願いすると、AIはその「いい感じ」を自分なりに解釈して、たくさんの試行錯誤をします。これは人間の感覚で言う「気を利かせている」ようにも見えますが、実際には判断基準が共有されていないだけ、ということがよくあります。

だから私たちは、こんな設計を意識しています。

  • Base に「状態」を置く:今どこまで進んでいるか、何が決まっているかを記録する場所

  • Doc に「判断基準」を置く:なぜその判断をしたのか、何を基準に進めるべきかをドキュメント化する

  • チャット では「必要な通知」だけを出す:チャットには会話を流すのではなく、判断に必要な情報だけを流す

人間が読むための手順書と、AIが読み取れる標準作業は、似ているようで少し違います。AIにとっては、「曖昧さがないこと」「迷ったときに参照できる場所が決まっていること」がとても大事なんです。

先週この壁にぶつかりました。
名前変えたのに、伝わっていなかった問題!

AIが読める標準作業に必要なもの

「標準の箱」が「見える化」と「共有」を実現したように、これからの標準作業には、AIにとっての「見える化」と「共有」が必要です。

具体的には、こんな要素が大事になってくると考えています。

① 曖昧さのない言葉で書かれていること

「適切に」「なるべく早く」といった表現は、人間にはニュアンスが伝わっても、AIには解釈の余地が大きすぎます。誰が読んでも、AIが読んでも同じ理解になる言葉を選ぶことが必要です。

② 状態として記録されていること

文章として書かれているだけでなく、「今どの状態か」がデータとして残っていること。これがあると、AIはその時々の状況に応じて正しく動けます。

③ 例外時にどうするかが決まっていること

想定外のことが起きたとき、AIがどこまで自分で判断していいのか、どこから人間に戻すべきか。ここが決まっていないと、AIは止まるべき場面で止まれず、暴走してしまうこともあります。

全てチェックして書き換える必要がありそうです。
AIでも理解できる言葉になっているか??

業務を定義するとは、マニュアルを書くことじゃない

ここで、ひとつ大事なことをお伝えしたいです。

業務を定義するというのは、単にマニュアルを書くことではありません。

誰が、どんな状態のときに、何を確認して、どこで人間が判断するのか。これを言葉だけでなく、仕組みとして持つことです。

私たちはこれを、Lark のBase・Doc・チャット・Approval と、AI社員を組み合わせることで実装しています。

「標準の箱」が、人間にとっての「見える化」と「共有」を実現したように、私たちは今、AIにとっての「見える化」と「共有」を、Lark という基盤の上で作っています。

Larkご利用の方はこの便利さご存知かと思います。
もうすでに仕組みが素晴らしい。
AIを迎え入れやすいのです。

AI が読める仕事は、Lark 上でこう作る

みやびでは、AI が読める標準作業を、Lark 上で次のように設計しています。

Lark Base | 業務の現在状態を置く
Lark Doc | 判断基準・手順・例外条件を置く
Lark チャット| 必要な通知と依頼を流す
承認 Gate | AI が勝手に進めてはいけない地点を止める
実行ログ | 誰が何を確認し、何を実行したかを残す

AI に仕事を任せるには、プロンプトを増やすだけでは足りません。

AI が読める状態、判断基準、人間に戻す条件を、業務 OS として持つ必要があります。


まとめ

今日お伝えしたことを整理すると、こうなります。

  • 「標準の箱」は、人間が読み、理解し、共有するための優れた仕組みだった

  • でもAIが現場に入ってくる今、「AIが読める標準作業」が必要になってきている

  • AIに自由に考えさせるほど、処理とブレが増える。だからこそ、状態・判断基準・通知を設計しておくことが大切

  • 業務定義とは、マニュアルを書くことではなく、「誰が・どの状態で・何を確認し・どこで人間が判断するか」を仕組みとして持つこと

「標準の箱」がトヨタの現場を変えたように、これからは「AIが読める標準作業」が、もっと多くの会社の現場を変えていくはずです。

AI に仕事を任せるとは、AI に自由に考えさせることではありません。

業務の状態、判断基準、例外時の戻し先を、AI にも読める形で用意することです。

みやびでは、Lark Base、Doc、IM、承認 Gate を組み合わせて、AI 社員が安全に働ける業務 OS を設計しています。

「AI を入れたのに現場が変わらない」と感じている会社ほど、まずは手順書ではなく、AI が読める仕事の形から見直す必要があります。

もし「うちの会社の標準作業、AIに読めるかな?」と気になった方は、ぜひお気軽にご相談ください。

最後まで読んでくれて、ありがとうございました🌸

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