仕事を2か月で辞めた私が、タイミーで知った「世界は思ったより広かった」ということ。
「2か月で会社を辞めた。」
その事実だけで、自分は社会不適合者なんじゃないかと思っていた。
もう働ける場所なんてないかもしれない。
次の職場でもまた同じことになったらどうしよう。
そんな不安ばかりが頭の中をぐるぐる回っていた。
そんな私を救ったのが、タイミーだった。
以前にも書いたように、私は会社を2か月で辞めた。
その後、職業訓練校へ通うことになるのだが(これはまた別の記事で書きたい)、学校が始まるまでの数か月間、私はタイミーで単発バイトをしていた。
タイミーは「大人のキッザニア」と聞いていた
きっかけは、「タイミーは大人のキッザニアらしいよ」という何気ない一言だった。
2か月で辞めた会社は、毎日があまりにも退屈で、新しい刺激に飢えていたからだ。
でも、それ以上に確かめたいことがあった。
「前の会社がおかしかっただけなのか。」
「それとも、私がおかしいのか。」
応募ボタンを押すだけなのに怖かった。
また嫌な職場だったらどうしよう。
またすぐ辞めたくなったらどうしよう。
そんなことばかり考えていた。
あと、単純な現実として——無職でも年金と社会保険料は容赦なく引かれる。 呼吸しているだけでお金が減っていく恐怖。稼がねば死ぬ。
でも何事も、初めては怖い。
応募ボタンを押すだけなのに、なかなか指が動かない。
そんな私が、えいっと最初に飛び込んだのがイベントスタッフだった。
結果として、一番リピートした仕事になった。
イベントスタッフは、客層がすべてだった
イベントスタッフの一番好きだったところ。
それは、
「不機嫌な人がほとんどいない」
ということだった。
みんな「楽しみに来た人」だからだ。
会場に入る前から嬉しそうな顔をしている。
その空気を浴びているだけで、こちらまで楽しく働けた。
とはいえ、イベントによって天国にも地獄にもなる。
一番平和だったのは、誰もが知る某格闘漫画のポップアップショップ。
本当~~~~~~~~~~~~~~~に穏やかだった。
世界平和って、案外こういう場所にあるのかもしれない。
疲弊したイベント
一方で大変だったのは、何十人もメンバーがいるボーイズアイドルグループ。
「〇〇くんのアクスタありますか!」
「△△くんまだありますか!」
「□□くんください!」
質問の嵐である。
似たような名前。
似たような髪型。
似たような顔。
品出しの難易度が異常に高い。
小松菜奈とあいみょんの区別がつかない父を笑っていた過去の自分に、飛び蹴りを食らわせたい。
タイミーの当たりとハズレ
仕事内容はその日によって違う。
チケットのもぎり。
グッズ補充。
フォトスポットでの撮影補助。
再入場エリアの見張り。
入場列の整理。
いろいろ経験した。
大手企業のイベントはマニュアルがしっかり整備されていて、近くに社員さんもいるので安心感がある。
逆に、マニュアルがないイベントはおすすめしない。
情報を一つ間違えるだけで、お客さんが混乱し、SNSで炎上することもある。
今の時代、一度広まった情報を訂正する方が何倍も大変だ。
そして、これはあくまで私個人の体験なのだけれど。
私が「もう行かない」と思った職場は、偶然どちらも女性だけの職場だった。
どちらもお菓子・デザート系のお店。
タイミースタッフへの態度が明らかに違ったり、外国人スタッフに面倒な仕事を押し付けていたり。
「ここまでタイミーあるあるを一店舗で回収できるんだ……」
と逆に感心したくらいだった。
ちなみにタイミーはレビューが読める。
「異様に冷たい人がいる」
「二度と入りません」
こんなコメントが3件くらい並んでいたら、私は警戒した方がいいと思う。
ちなみに私は、満足率98%のお店でもハズレを引いた。
満足率98%より、「二度と入りません」を信じろ。
これが私の教訓である。
結局、仕事は人間関係だった
タイミーで働いて、一番実感したことがある。
仕事は、結局人間関係だ。
イベントスタッフ以外にも、
アウトドアショップ。
雑貨屋さん。
スポーツバー。
お蕎麦屋さん。
いろんな場所で働いた。
ホームランが出た瞬間、「やったー!」とハイタッチを求めてくれたスポーツバーのお姉さん。
東方神起が大好きで、その話を延々としてくれた雑貨屋さんのマダム。
思い返すと、仕事そのものより、人との思い出の方が鮮明に残っている。
タイミーの時給なんて、正直どこも似たり寄ったりだ。
だから私は、時給ではなく「またこの人たちと働きたい」と思える場所を選ぶようになった。
給料が少し高くても空気が重い職場には、二度と行かなかった。
シンプルだけれど、それだけだった。
世界は、思っていたより広かった
もしあの数か月、家に閉じこもっていたら。
私はずっと「2か月で会社を辞めた自分」を責め続けていたと思う。
でも、思い切って外へ出て、いろんな場所で、いろんな人と働いてみた。
そこで出会った人たちや景色が、少しずつ「社会は一つじゃない」と教えてくれた。
イベント会場。
雑貨屋。
スポーツバー。
お蕎麦屋さん。
どこも「会社」とはまるで違う空気が流れていて、そのたびに「こんな働き方もあるんだ」と世界が少しずつ広がっていった。
あの数か月で私が得たものは、お金よりもずっと大きかった。
世界は、思っていたより広かった。
あの頃の私は、会社を辞めたから絶望していたんじゃない。
会社しか世界がないと思い込んでいただけだった。
そう気づかせてくれた数か月は、今でも私の人生を少しだけ彩ってくれた、大切な時間だった。
もふおみ
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