障子の張り替えがくれた、思いがけない気持ち
何年も前から、わが家の障子ははがれていた。
はがれてしまったところを、
その都度、セロハンテープで応急処置。
はがれては、セロハンテープ、
またはがれては、セロハンテープを続けていた。
外からはみっともない障子が丸出しの状態。
ずっと気になっていたけど、
重い腰があがらず、後回しにしていた。
でも、やっと先日
障子張り替えセットを買うことができた。
さっそく、
夫婦ふたりで障子張り替え作業をすることになった。
それが思いのほか、いい時間だった。
普段から、家事や大掃除など、
家のことを分担しながらやることはあったけれど
障子張替え作業は、今までのそれとは違うものだった。
「障子をきれいに貼る」というゴールに向かって、
ふたりで協力し合いながら、ひとつひとつの工程を進めて、作業をしていく、という共同作業感がよかったのかもしれない。
張り替える障子は、全部で4枚。
障子の張り替えなんて、
滅多にやる機会のない慣れない作業だ。
工程の説明書きを見ながらやってみるけれど、
それでもなかなか難しい。
1枚目は、少しシワがついてしまった。
でも、わたしはそのシワに、
悪戦苦闘して貼った感が出ていて、
それもまた味があっていいなと、
ちょっと愛着が湧いた。
夫はとても悔しがっていたけれど。
「次は、今の反省を活かして、こうやってみよう」
「説明通りよりも、オリジナルの方法の方がうまく貼れたね」
そんなふうに作戦会議をしたり、
わたしが不器用すぎて作業が遅いことを笑い合ったりしながら作業は進んでいく。
作業BGMとして、懐メロを流す。
同世代のわたしたちは、
懐かしさにテンションがあがる曲が同じなところが、
また、いい。
作業のモチベーションもあがっていく。
おしゃべりしながら、音楽を聴きながら、
無事に4枚の障子を張り替えることができた。
なんということでしょう。
ずっと、はがれたままにされ、くたびれていた障子が
全て綺麗に張り替えられている。
その光景を見ながら、わたしは
今までであまり感じたことのない気持ちに溢れた。
ふたりで同じゴールに向かう時間を過ごせた、幸せ。
ゴールの感動を共有できた、達成感。
綺麗でまっさらな障子が並ぶ、清々しさ。
その全部が詰まっていて、
夫婦の絆が深まった気がした。
夫も「なんか、絆が深まったね」と、
ぽつりと言った。
同じことを思っていたのが、なんだかうれしかった。
「障子の張り替えなんて、めんどくさい」
そう思って、ずっと後回しにしていた。
まさかこんな気持ちを味わえるなんて、
思ってもいなかった。
綺麗に並んだ障子を見ながら、
もう一度、夫と顔を見合わせる。
なんだか、ちょっとだけ、誇らしかった。
また何か、
ふたりで一緒にできることを見つけたいな。
そんな気持ちが、心の中にそっと残った。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
▼夫について
▼感じ方の違う夫婦

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お読みいただきありがとうございます🕯
そのあたたかさが、また次のことばを灯す力、わたしの書く力になります。
これからも一緒に素敵なあかりを灯せたらうれしいです。