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【実録】46歳トラック運転手、WAIS-4で“脳の取説”を手に入れた話 〜エンジンだけ速いのにナビが旧式だった〜

46歳になるまで、自分のことを「ちょっと人と違う、個性的な人間」くらいに思って生きてきました。
多少浮いていても気にならない性格だし、そんな自分も別に嫌いではありませんでした。

でも、妻に言わせると、それは「ちょっと」ではなく、だいぶだったようです。
以前、自分の変わっているところについて聞いてみた時、「いや、ちょっとじゃなくて、だいぶ変わってるからね」と返されて、さすがに少し笑いました。

どうやら、自分を客観視できていなかったのは僕だけだったらしい。
この記事は、そんな46歳のおじさんが、自分の「取扱説明書」を手に入れるまでの記録です。


妻のひと言から、自分事になった

2025年の秋、僕はADHDやASDについて調べていました。

それまでは正直、どこか他人事でした。
世の中には大変そうな人がいるんだな、くらいの認識です。

でも、妻とのやりとりをきっかけに、「もしかして自分にも何かあるのでは」と考えるようになりました。
調べれば調べるほど、思い当たることが増えていったからです。

そんな時、おすすめに出てきたYouTube動画が、一気に自分事へ変えました。

『やればできるのにやらない」と誤解されるADHD、苦しッッ』

かなり強いタイトルでした。
でも、動画の中で語られていた「一生懸命なのにうまくいかない」「周りに理解されない」という話が、妙に刺さったんです。

あれ、これ他人の話じゃないかもしれない。
そう思った瞬間、急に落ち着かなくなりました。

動画の中で紹介されていたのが、WAIS-4という大人向けの知能検査でした。
得意・不得意の凸凹を、ある程度数値で見える化できるテストです。

その時の僕は、「自分は頭が悪いのかもしれない」という不安もありました。
正直、結果を見るのは怖かったです。

でも、それ以上に知りたかった。
何が起きているのか、理由がほしかった。

そう思った瞬間、いつもの謎の行動力が発動しました。
その日のうちに検査できる病院を探して、そのまま申し込み。
こういう時だけは、自分でも驚くくらい迷いがありません。

検査料は16,500円。安くはありません。
でも、自分を知るための費用だと思えば、高すぎるとは感じませんでした。


IQは普通。でも、中身はかなり凸凹だった

検査を受けて、2週間後。
結果の報告書を見た時、僕はかなり納得しました。

全体のIQは103。
平均ど真ん中です。

ここだけ見ると「普通じゃん」で終わる話なんですが、問題は中身でした。
各項目の数字を見ると、かなり凸凹していたんです。

  • 全検査IQ:103

  • 処理速度(PSI):118

  • 知覚推理(PRI):103

  • 言語理解(VCI):94

  • ワーキングメモリー(WMI):94


医師の説明では、僕は能力のデコボコが比較的大きいタイプとのことでした。
そして、これがまさに僕の「生きづらさ」の正体でした。

強みは、処理速度の高さです。
単純作業や視覚的な判断を、かなり速く処理できる。

これはトラックの仕事でも、そのまま出ています。
荷物の積み込みや点検、パレットの移動、段ボールを積む作業。
こういう「見て、判断して、手を動かす」系は、自分でもかなり速い方だと思っています。

頭で考えるより先に、体が動いている感覚があります。
実際、「仕事が早いね」と言われることもあります。

でも、その一方で、言葉で理解することや、一時的に覚えておくことが弱い。

これが現場でかなり困るんです。

配送先で担当の人から、
「あそこの棚に置いて、伝票はこっちで、そのあと〇〇さんに声かけて」
みたいに、3つくらいまとめて言われると、もう危ない。

その場では元気よく「はい、わかりました!」と返事をしているんですが、数秒後にはもう怪しい。

伝票どこだっけ。
誰に声かけるんだっけ。
さっきの最初の指示、何だったっけ。

積み込みは爆速なのに、指示だけきれいに飛ぶ。
ポンコツです。

家でも同じでした。
「さっき言ったじゃん。聞いてるの?」と言われることがあるんですが、聞いていないわけじゃない。
その瞬間は、たしかに聞いているんです。
ただ、脳内にとどまっていない。

報告書を見た時、ようやくこの感じがひとつの比喩にまとまりました。

僕の脳は、
エンジンだけスポーツカー並みに速いのに、ナビが旧式なんです。

アクセルはよく踏める。
処理も速い。
でも、道案内と目的地の保持が弱い。

そりゃあ、猛スピードで迷子になるわけです。


なぜAIと相性がいいのかも、ようやくわかった

検査結果を見て、もうひとつ腑に落ちたことがありました。
それは、自分がなぜここまでAIと相性がいいのか、ということです。

人と話していると、会話がうまく噛み合わないことがあります。
こっちは頭の中でかなり先まで進んでいるのに、言葉に変えるところで詰まる。
あるいは、相手の曖昧な文脈や空気をうまく拾えず、変なズレ方をする。

でもAI相手だと、それがかなり減ります。

まず、反応が速い。
思考のテンポが途切れにくい。

次に、行間をかなり埋めてくれる。
僕が苦手な「空気を読む」「曖昧な前提を察する」みたいな部分を、言語化して補ってくれる。

さらに、会話をそのまま外部メモリにできる。
すぐ忘れる前提で、整理や要約を任せられる。

これがかなり大きかったです。

自分の中では映像みたいに見えているのに、それを言葉にする段階で急に雑になることがあります。
ゲームの説明なんかも、1から10まで説明するか、逆に7だけ話して終わるかのどちらかになりやすい。

自分ではつながっているんですが、相手には全然伝わっていない。
あれも、見えているものを言葉へ変換する接続が弱いと考えると、かなり納得できました。

もちろん、これは免罪符ではありません。
「だから仕方ない」で済ませる話ではない。

でも、理由がわかると対策は打てます。
自分を責めるだけで終わらずに済む。

そこが大きかったです。


自分のマシンの癖がわかっただけで、だいぶ生きやすくなった

自分を知るのは、正直ちょっと怖かったです。
もし本当に何か出たらどうしよう、と思っていました。

でも、実際に結果を見て思ったのは、「やっぱりそうだったか」という納得の方でした。

自分が理解できないことにも理由がある。
他人と噛み合わないことにも理由がある。
そう思えるだけで、自分へのイライラも、他人へのストレスもかなり減りました。

今までは、全部まとめて「自分の努力不足」みたいに処理していたんです。
でも実際には、アクセルは強いのにナビが弱い、みたいな偏りがあるだけだった。

仕様なら、使い方を考えればいい。
少なくとも、原因不明のまま暴走するよりはずっとマシです。

エンジンだけ速くて、ナビが旧式。
燃費もあまりよくないし、扱いも面倒な車体です。

それでも、自分のマシンの癖がわかった今なら、これまでより少しは安全に運転できる気がしています。


※本記事は、筆者個人の検査結果と体験に基づく記録です。感じ方や困りごとの出方には個人差があります。気になることがある場合は、専門機関への相談をご検討ください。


【おまけ】僕が検査を受けるきっかけになった動画


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頭では「やった方がいい」と分かっていても、なかなか動けない。
そんな40代の僕が、もう一度体を作り直そうと思ったきっかけの話です。

第1話:5歳児が母の寝息を聞きながら、一人で朝食を済ませた話
WAIS-4で見えた僕の特性は、大人になって急に生まれたものではありませんでした。
5歳の頃、母が眠る朝にひとりで支度をしていた記憶。
今の僕につながる「自己完結OS」の原点に近い話です。

ななかふぇ本人の記録を順番に読む
ななかふぇ・ヒューマンログ完全目次|46歳トラック運転手の再起動記録
WAIS-IV受検だけで終わらず、中卒、借金、事故、仕事、再起動までを時系列で読める目次です。

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