【手放し】とは?『手放しのすすめ―明け渡しの道―』を要約しながら、実践方法を解説
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~3分で、「手放し」のすすめがわかる~
感情を、ただ感じて、通過させるだけ。
「手放し」とは何なのでしょうか?
「執着を手放そう」「感情を手放そう」と言われても、実際には何をすればいいのか、よくわからないですよね。
諦めること?
我慢すること?
忘れること?
実は、そのどれでもありません。
アメリカの精神科医、デヴィッド・R・ホーキンズ博士は、著書『「手放し」のすすめ―明け渡しの道―』の中で・・
「手放し」とは、感情を抑圧することでも、発散することでもなく、ただ感じて通り過ぎるのを許すことだと説いています。
この記事では、本書を要約しながら、「手放し」とは何か、そして今日から実践できる方法まで、わかりやすく解説します。

こんにちは。名無き仙人です。
1.『手放し』とは?
「手放し」とは、明け渡し(Surrender)のこと
ホーキンズ博士のいう「手放し」とは、英語では Surrender(明け渡し) です。
ただし、「降参する」「諦める」という意味ではありません。
感情に抵抗することをやめ、その感情が自然に通り過ぎるのを許すことです。
例えば怒り。
普通は、「怒ってはいけない」と思って抑え込んだり、逆に怒鳴ったりします。
しかし、ホーキンズ博士は、どちらも勧めません。
怒りを、ただ感じる。
そして、その怒りが自然に消えていくのを見守る。
これが「手放し」です。
我慢とは違う
我慢とは、感情を押し込めることです。
一方、手放しは、感情を押し込めません。
怒りなら、怒りを感じる。
悲しみなら、悲しみを感じる。
感じることを許します。
諦めることとも違う
諦めることは、「もういいや」と投げ出すことです。
手放しは違います。
感情そのものを否定せず、ただ存在を認めます。
感情を消すことでもない
手放しは、感情を消そうとする技術でもありません。
むしろ、「消そう」とすること自体が抵抗になります。
だから、変えようとせず、追い払おうとせず、ただ感じます。
<ただ、感じて通過させるとは?(怒りを例に)>

例えば、職場で理不尽なことを言われて、怒りが込み上げてきたとします。
その瞬間、胸のあたりが熱くなります。
心臓がドキドキし始めます。
肩に力が入り、顔も熱くなってきます。
ここで、多くの人は・・
「なんであんなことを言うんだ!」
「絶対あいつが悪い!」
「言い返してやる!」
そう、怒りについて考え始めます。
あるいは逆に・・
「怒っちゃダメだ」
「大人なんだから我慢しよう」
と、怒りを押さえ込もうとします。
しかし、ホーキンズ博士が勧めるのは、そのどちらでもありません。
思考を止めて、ただ身体の感覚を感じます。
「胸が熱いな。」
「心臓が速く打っているな。」
「お腹のあたりがギュッとなっているな。」
それ以上、何もしません。
「あいつが悪い」とも考えません。
「怒ってはいけない」とも考えません。
ただ、身体の中で起きている怒りのエネルギーを、そのまま感じます。
30秒ほどすると、少し熱さが弱まってきます。
1分後には、肩の力が少し抜けてきます。
呼吸も少しずつ落ち着いてきます。
まだ怒りはあります。
でも、最初ほどの激しさではありません。
さらに感じ続けていると、怒りは少しずつ形を変え・・
「ああ、傷ついていたんだな。」
「悲しかったんだな。」
そんな感覚が現れることもあります。
やがて、嵐が過ぎ去るように、怒りは自然と静かになっていきます。
何か特別なことをしたわけではありません。
無理に消そうとしたわけでもありません。
ただ、評価せず、抵抗せず、感じ続けただけ。
これが、ホーキンズ博士のいう「手放し」のイメージです。
そう、このように・・
「ネガティブ感情はダメ!」と否定して、感じないように抑圧するのではなく、ただ感じて、通過させる。
それが、手放しなんですね。
2.なぜ苦しみは続くのか?
ここが本書の最も重要な部分です。
ホーキンズ博士によれば、苦しみを長引かせる原因は、感情そのものではなく、感情への抵抗です。
私たちは感情を抑圧してしまう
子供の頃から・・
「怒ってはいけない」
「泣いてはいけない」
「怖がってはいけない」
と言われて育ちます。

すると、ネガティブ感情は悪いものだと思い込みます。
その結果、感情を感じないようになります。
例えば、職場で、理不尽にイラっとしたり、ストレスが溜まる。
「あのハゲ、会社やめないかな」と、上司に対して思ったりもする。
でも、「怒っちゃダメ」「そんなこと考えちゃダメ」と、抑圧する。
「まともな社会人でいなきゃ」と、自分の感情を、抑え込む。
しかし、抑圧された感情は消えていません。
心の奥に残り続けます。
発散しても根本解決にはならない
反対に、怒鳴る。物に当たる。八つ当たりする。
こうした発散も、一時的には楽になりますが、感情そのものが消えるわけではありません。
感じたくないから依存する
ホーキンズ博士は、人は感じたくない感情から逃げるために・・
お酒、タバコ、買い物、SNS、ゲーム、過食・・
などに依存する場合があると説明しています。
つまり、依存の対象が欲しいのではなく、感じたくない感情から逃げたいのです。
そして、逃げきれないほどに抑圧しすぎると、最後は、うつ病になったりします。
だから、うつ傾向の人ほど「私は大丈夫」と答えたりする。
自分の感情を抑圧しすぎていて、「もう限界」という感情にも、気づけないわけですね。
<私の経験談「人は感情を抑圧しながら生きている」>

私自身、会社員時代は、感情を抑圧しながら生きていました。
教師や会社員として働いていた頃は・・
「冷静でいること」
「真面目でいること」
「感情的にならないこと」
が求められていました。
だから、司に理不尽なことを言われても、
「あいつ、ムカつく!」という怒りは感じないようにしていました。
仕事を押し付けられても・・
「本当は、この仕事やりたくないな……」という気持ちも見ないようにしていました。
表面的には、冷静で、真面目で、感情的にならない会社員でした。
しかし今思えば、それは感情をコントロールしていたのではなく、感情を抑圧していただけだったのです。
「怒ってはいけない。」
「嫌だと思ってはいけない。」
「社会人なんだから我慢しなければ。」
そんな価値観の中で、無意識に感情を押し込めていました。
感情を感じないように、感情を、切断していた。
もちろん、その時は自分が感情を抑圧していることにも気づいていませんでした。
ただ、「ちゃんとした社会人」を演じることに必死だったんです。
実際、日本では・・
「空気を読む」
「和を乱さない」
「我慢は美徳」
「感情を表に出さない方が大人」
といった価値観が、昔から大切にされてきました。
もちろん、こうした文化のおかげで秩序や協調性が保たれている面もあります。
しかし、その一方で・・
怒りや悲しみ、不安といった感情を、「感じる前に押し込める」習慣が身についてしまう人も少なくありません。
以下の記事のとおりです。
ホーキンズ博士は、まさにそこを指摘しています。
感情そのものが問題なのではなく・・
感情を「あってはいけないもの」として抑圧し続けることが、心の苦しみを長引かせる原因になる、と。
だからこそ博士は、抑え込むのでも、ぶつけるのでもなく、ただ感じて、自然に通り過ぎるのを許す――
それが「手放し」なのだと説いているのです。
第四の方法が「手放し」
そこで博士が勧めるのが、第四の方法。
それが、手放し(明け渡し)です。
抑圧しない。発散しない。逃げない。
ただ、感じる。
そして、通り過ぎるのを待つ。
3.『「手放し」のすすめ―明け渡しの道―』要約
本書は、「どうすれば感情を手放せるのか」を実践的に説明した一冊です。
前半では、手放しとは何か。
感情の仕組み。
中盤では【恐怖、怒り、悲しみ、欲望、プライド】など、様々な感情について解説されています。
後半では【愛、平和、人生全体への応用】へと話が広がっていきます。
本書の結論
本書を一言でまとめるなら、「感情ではなく、抵抗が苦しみを生む」ということです。
だから、感情を敵にしない。
評価しない。
変えようとしない。
ただ感じる。
それだけで、感情は自然に通り過ぎていく。
それがホーキンズ博士の伝えたいことです。
4.手放しの実践方法
では、実際にどうすればいいのでしょうか?
ホーキンズ博士の方法は、とてもシンプルです。
STEP1 感情に気づく。
「怒っている」「不安だ」
それを認識します。
STEP2 良い悪いを判断しない。
「こんな感情はダメ」と思わない。
STEP3 変えようとしない。
消そうともしない。
ポジティブにも変えようとしない。
STEP4 ただ感じる。
身体にある感覚を、そのまま感じます。
STEP5 自然に通り過ぎるのを待つ。
何もしません。
感情が、自然に静まるまで待ちます。
5.【心理学】メタ認知から見る「手放し」
さて、ここからは、ホーキンズ博士の説明ではなく、心理学(メタ認知)の視点からの私の考察です。
メタ認知とは「気づく力」

心理学では、メタ認知とは、自分を客観的に観察する力のことです。
思考や感情を、観察・モニタリングする脳機能が、メタ認知。
感情コントロールのための脳機能が、メタ認知なわけですね。
例えば・・
「今、自分は怒っている。」
「今、不安になっている。」
「今、嫉妬している。」
そう気づく力です。
気づいた感情を否定しない
ここで大切なのは、気づいた感情を、良い悪いで判断しないことです。
「怒ってはいけない」
「不安になる自分はダメ」
そう評価する必要はありません。
ただ、「あ、今、怒っているな。」と気づくだけ。
それで十分です。
気づくだけでいい
メタ認知は、感情を消す技術ではありません。
ポジティブ思考になる技術でもありません。
ただ、「あ、今、私、焦っているな」と、気づく。
ただ、「あ、今、私、イライラしてるな」と、気づく。
それだけです。
しかし、人は自分の状態に気づくだけでも、感情に振り回されにくくなります。
私が考える「手放し」とメタ認知の関係
ホーキンズ博士は、感情を評価せず、抑圧せず、ただ感じることを勧めています。
一方、心理学でいうメタ認知では、まず、「今、自分は怒っている。」と気づきます。
実は、感情の扱い方って、複数のやり方があり・・
「手放し」でもいいし、「メタ認知」でも、いいんですね。
人によって、向き・不向きがあるし・・
同じ人でも、その時々で、どちらかを使っていい。
例えば、「あ、今、私、イライラしてるな」と、気づくメタ認知の方法でなくても・・
今回は、ただ、怒りを感じて通過させて、終了!っと、それでもいい。
その時々で、両方を使い分けてもいいわけですね。
まあただ、私の場合は、ほとんどのケースにて、メタ認知で処理することになっています。
6.『パワーか、フォースか』『〈わたし〉』との違い
ホーキンズ博士の著書は、3冊を順番に読むと理解が深まります。

『パワーか、フォースか』では、人間の意識レベルという理論が語られます。
『手放しのすすめ』では、その意識を高めるための実践法が紹介されます。
そして、『〈わたし〉』では、さらにその先にある、真我や悟りについて探究されます。
つまり、『手放しのすすめ』は、理論と悟りをつなぐ、実践編とも言える一冊です。
7.こんな人におすすめ
この本は・・
不安が強い人
怒りを抑えられない人
人間関係で疲れやすい人
執着を手放したい人
感情に振り回されてしまう人
ホーキンズ博士の思想を実践したい人
に特におすすめです。
まとめ
私たちは、ネガティブ感情そのものに苦しんでいるのではありません。
「こんな感情はダメだ」
「早く消さなければ」
そう抵抗することで、苦しみを長引かせています。
ホーキンズ博士のいう「手放し」とは、感情を消すことではなく・・
評価せず、抑圧せず、ただ感じ、自然に通り過ぎるのを許すこと。

そして私は、その実践を助ける力の一つが、心理学でいうメタ認知・・
つまり「今、自分はこう感じている」と気づく力だと考えています。
もし今、あなたが何か苦しい感情を抱えているなら。
無理に消そうとするのではなく、まずは一度・・
「あ、今、自分はこう感じているんだな」
と静かに気づくことから始めてみてください。
その小さな気づきが、「手放し」への第一歩になるかもしれません。
なお、メタ認知については、以下の記事が詳しいです。
また、【パワーかフォースか】完全解説した記事は、以下となります。
さて、この記事は、名無き仙人(ななきせんにん)のnoteの記事でした。
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最後まで、ありがとうございました。感謝しています。
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