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成瀬レクチャーシリーズ「認識・思考・言語」(3)Water=「名詞」ではない!

(↑のつづき)

英語のレンズを通してみる世界と日本語の世界を通してみる世界とは一般に考えられているよりもはるかに大きな違いがありす。

一例を挙げますと、

「名詞」という文法概念でさえも日本語と英語とではその本質が違います。


たとえば、「waterの品詞は何ですか」とたずねられたとしましょう。

ほとんどの人は「それは名詞です」と答えるに違いありません。けれども、

waterイコール「名詞」なのではないのです。

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日本語では「水(みず)」は、あくまでも「名詞」です。

「水(みず)る」「水(みず)った」などと「動詞」になることは決してありません。

しかし英語のwaterは名詞であるだけではなく動詞(水をかける、水を飲む)としても用いることができるのです。

すなわち

英語の「品詞」とは、それぞれの語が持っている「機能・用法」のことであり、語の「かたち」のことではない

のです。

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たとえば、Plants need water. (植物には水が必要だ)のwaterは「名詞」としての機能を持っていますが、We water plants. (私たちは植物に水をあげる)のwaterは「動詞」としての機能を持っています。

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このように英語の語が持っている機能の種類は語によってそれぞれに違います。

theやatのように、ひとつの機能しか持たない語もありますが、語の多くは複数の機能を持っています。

たとえば、chairには名詞としての機能以外に動詞としての機能があります。

walkには動詞としての機能と名詞としての機能があります。

manやdeskといった名詞としての機能しか持たないように見える語にも、そのほかに動詞としての機能があります。

roundには、形容詞としての機能のほかに動詞としての機能も、副詞としての機も、名詞としての機能、前置詞しての機能もあります。

すなわちroundという語はほぼすべての機能をカバーしているのです。

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英語ネイティブのための英文法ではなく「日本語ネイティブのための英文法」こそが重要

語の「機能」と「かたち」が完全一致している日本語を母語としている私たちにとって、roundが形容詞であり、動詞であり、副詞であり、名詞あり、前置詞であるという事実はまさに驚くべきことではないでしょうか。

しかし英語を母語にしている人間にとってはこの事実はあまりに当たり前のことであって、とくに驚くべきことではありません。

ですから従来の英米生まれの英文法には、このことについて特に詳しくは述べられていません

そしてこれまでの日本の英語文法教育は、そうした「英米ネイティブのための英文法」をそのままのかたちで採用してきため、日本語ネイティブにとっては必要不可欠な説明部分がすっぽりと抜け落ちているのです。

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従来の英文法には、日本語ネイティブが日本語ネイティブとして英語を使うための英文法という観点がありませんでした。

そのため「英文法などいくら勉強しても英語を使えるようにはならないではないか」といった、ある意味では的外れな批判を受けることにもなったのです。

「心と言葉のグローバル英文法」はこうした状況の解消を目指すものです。

従来からの英文法を全否定するのではなく、その成果を踏まえたうえで、日本語ネイティブがグローバル英語を第二言語として使いこなすための新たな知識を提供することが「心と言葉のグローバル英文法」が目指してる目標です。

(つづきは↓)

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