石川大観光!ライブ参加兼観光の石川ツアー開幕す!!【志賀町・後編】
旧富来町で世界一長いベンチを見た私たちは、次なる目的地である関野鼻へと向かった。
そこにあるのは能登金剛を構成する断崖絶壁の絶景である関野鼻、ヤセの断崖、そして義経の舟隠しだった。
そんな絶景について一箇所づつ書き出していこう。
関野鼻
旧富来町の中心部からさらに北へ進むと、景勝地である能登金剛の北端へ到達する。
前回の記事で触れたが、能登金剛の北端は関野鼻と呼ばれる海に突き出した陸地部分だ。
この周辺には関野鼻を含めて名前がつけられた景勝地が3カ所ある。
いずれも海沿いの断崖絶壁という優れた景観なのだが、関野鼻だけは駐車場とそこへ続く道が封鎖されているために訪れることが出来なかった。

(地図中だとヘキサの横のあたり)
かつては関野鼻には関野鼻パークハウスというドライブインが設置されていたそうだが、平成19年の能登半島地震で被害を受けて営業を停止したのだという。
平成30年には建物も取り壊されてコインパーキングのみが残っていたそうだ。
地図中だと「P」と書かれた場所に建物の跡地らしきものが見えるが、おそらくそれが関野鼻パークハウスだったのだろう。
ネットの記録によると3年ほど前までは関野鼻への立ち入りは出来たようだが、先述のとおり現在は立ち入り禁止になっている。
弁天社や遊歩道などもあり、観光資源としての価値は高かっただけに非常に惜しい。
ヤセの断崖

国道249号から関野鼻方面の県道へ入ると、それまで二車線が確保されていた道路から中央線が消えた。
おおよそ関野鼻の手前くらいから1.5車線の道路が続いている。
そんな狭い道路をしばらく走っていると、左手にヤセの断崖の駐車場が見えてくる。


関野鼻とは反対側の道路はこのようになっている。
中央線が復活する兆しはなさそうだが、観光目的で訪れるならここまでで良いだろう。
ヤセの断崖の駐車場に車をとめておけば、ヤセの断崖だけでなく少し離れた弁慶の船隠しにも行くことが出来る。


駐車場には車が2台とまっていた。
この付近には売店や飲食店はおろか自動販売機すらないので、観光地としては寂しい限りだ。


道路を挟んで駐車場の反対側にヤセの断崖への入り口がある。
遊歩道や柵などが綺麗に整備されていた。

ミミズクのような鳥のオブジェと標語が書かれた看板のようなものが設置されていた。
「ささえ合う 温かい手が すぐ側に」
小中学校の道徳の教科書にでも出てきそうな川柳だ。
この時はなぜこんなものが置かれているのか全く分からなかったが、帰宅してからヤセの断崖について調べたところ理由が判明した。
ここはかつて投身自殺の名所だったのだ。
東尋坊や三段壁がそうであるように、自殺の名所には自殺を思いとどまらせるような張り紙や電話ボックスが置いてある。
先ほどの道徳的な川柳は自殺防止を企図して設置されたものだったのだろう。
しかし、この時の私はここが自殺の名所だとは思いもしなかった。
その理由は、ヤセの断崖の現状を見ると分かってもらえると思う。

ここがヤセの断崖だ。
ご覧のとおり地面は綺麗に整地され、転落防止の柵も綺麗に整備されている。
率直な感想を述べれば、綺麗な景色ではあるが期待していたほどの絶景ではなかった。
高さ35メートルの断崖の先端に立つと身もやせる思いをする、という話がヤセの断崖という名前の由来の一説だそうだが、肝心の先端には行けず観光地化された景勝地の域を出ない。


しかし、帰宅してから調べてみると、ショボいという感想を抱いてしまったのも仕方ないと思える事実が判明した。
実はヤセの断崖も関野鼻と同様に平成19年の能登半島地震の被害を受けており、一番のウリだった先端10メートル余りが崩落していたのだ。
元々先端は細長くなってもっと海に突き出ていたらしく、関野鼻パークハウスと併せて大変人気のある観光スポットだったようだ。
ネットで探すと過去の写真がいくつも出てくるので、興味がある人は検索してみて欲しい。




義経の舟隠し

ヤセの断崖から西方向へ向かう遊歩道がのびている。
この遊歩道を進んだ先にあるのが、景勝地の一つである義経の船隠しだ。

180メートルなので大した距離ではないが、周りに何もない場所で歩く180メートルは長く感じた。



義経の船隠しに到着した。
かつて源義経が船を隠すために用いたという伝説が残る岩場で、岩と岩の間にある大きな裂け目のことを指している。
画像でも分かると思うが、こんな荒波が押し寄せる裂け目に中世の木造船を隠せたのだろうか。


もう少し近づいて見てみたかったので、写真右側にある陸地まで行ってみることにした。

足場は良くはないが、一応観光客が足を踏み入れられる程度には道が出来ている。
遮蔽物もなく日本海を一望することが出来て気持ちがいい。

先端まではあと少しだが、先へ行くほど狭くなってきて少しづつ恐怖心も出てきた。
両脇を断崖絶壁に挟まれている実感がじわじわと湧いてくるのだ。
何か落とそうものなら回収は不可能だろう。
落としたものがスマホ程度ならまだマシで、下手したら命を落としかねない。
滑落を警戒して足元にはかなり注意して歩を進めた。

若干の恐怖心を感じながらも先端にたどり着き、何枚か写真を撮ることに成功した。

近くで撮影すると船を隠したとされる裂け目はやや見づらい。
一方で岩場の険しさを間近で実感することも出来た。
ここまで注意して歩いてきた甲斐があったというものだ。

船隠しよりも外側の海も撮影してみた。
青というよりは水色の海面と白波、そして険しい岩場がとても美しい。




令和6年の震災どころか平成19年の震災の爪痕がいまだに残っていたということに驚きを隠せなかったものの、足を運んで良かったと思う。
関野鼻とヤセの断崖は想像していたほどではなかったが、それゆえに観光客も非常に少なく穴場になっているのではないだろうか。
義経の舟隠しは迫力もあり、ちょっとスリルも味わうことが出来る。
国道249号からの距離はさほど離れていないので、少し立ち寄るにはちょうどいい場所だと言っていいだろう。
次の記事は長かった志賀町を抜けて輪島市のことについて書いていこう。

