設備が壊れた。修理できるのか、交換しかないのか。
賃貸管理をしていると、こういう連絡が来ることがあります。
「エアコンにエラーコードが出て動かなくなりました」
「給湯器のリモコンが表示されなくなりました」
こういった設備トラブルは突然やってきます。
そしてオーナーにとって一番気になるのは「修理で済むのか、交換になるのか」ですよね。
この判断が、実は簡単ではありません。
メーカーには部品の保管期間があります
エアコンや給湯器などの設備には、メーカーが修理に必要な部品を保管しておく期間があります。これを「部品保管期間」といいます。
例えば給湯器の場合、製造が中止されてから6〜11年程度がメーカーによる部品保管期間の目安です。エアコンや電気温水器なども同様に、製造中止後おおむね10年程度が目安とされています。
この期間を過ぎてしまうと、部品の在庫がなくなり修理ができなくなります。その場合は設備ごとの交換しか選択肢がありません。
エラーコードが出たら、まずメーカー点検
エラーコードが出ても、なぜそのエラーが出ているかは点検してみないとわかりません。
部品交換で直るケースもあれば、修理不可で交換になるケースもあります。
実際にあった事例として、設置から13年経った天井カセットエアコンでエラーコードがでてしまったケースがあります。
ダメ元でメーカー点検を行ったところ、部品が残っており交換せずに済んだケースがあります。製造中止から期間が経過していても直るケースは稀にあります。
天井カセットエアコンは非常に高価な設備です。
部品があれば修理のほうが支出が大幅に安くなります。
一方で、メーカー点検を行った結果、部品がなく修理不可だったというケースも現にあります。この場合は交換しか選択肢はありません。
メーカー点検費用は修理できなくても発生します
ここで知っておいてほしいのが、メーカー点検費用の話です。
点検の結果、修理不可だったとしても、点検費用はかかります。メーカーによって異なりますが、6,000円〜12,000円程度が目安です。
つまり、点検費用を払ったうえで「修理できません、交換になります」という結果になることもあります。これは避けられないコストとして理解しておいてください。
それでも、点検もせずに交換を決断するよりも、まず点検してみることをおすすめします。修理で済めば交換費用と比べて大幅に安くなる可能性があるからです。
修理に伴う悩ましいケース
実際にあった事例をもうひとつ紹介します。
設置から15年経った電気給湯器で、浴室リモコンの液晶が故障して何も表示されなくなりました。ただしお湯は問題なく出ており、キッチンのリモコンも正常でした。
リモコンだけ直せないかをメーカーに確認したところ、残念ながら修理不可。リモコン単体の修理であれば5万円程度で済んだかもしれませんが、給湯器本体ごと交換することになり、約40万円という結果になりました。
これはオーナーにとって大きな出費です。
この様に、使用はできるものの修繕が必要となり、そして修繕ができるずに交換が必要になるというケースもあります。
これは貸主として使用収益を提供している以上、設備の修繕義務は避けて通れません。
管理会社の役割
こういったトラブルは、借主からすれば「早く直してほしい」という当然の要望があります。一方オーナーとしては「できれば費用を抑えたい」という気持ちもあります。
さらに突然にこういったトラブルは起こりうるものであり、不思議なもので1つのトラブル報告をきっかけにいくつかの設備不具合報告が連続して寄せられるというケースは少なくありません。
借主としては「ついでにこれも言っておこう」という心理からだと思いますが、貸主としては、たまったものではありません。
なんでもかんでも借主のリクエストに応じる必要はありませんし、逆にすべてを断ることもできません。
管理会社の仕事は、その間に立って客観的かつ公平に、契約書等に沿いながらオーナーの意向を組みつつ借主と調整することです。貸主も借主も人と人です。感情的にならず、事実と契約に基づいて整理することが大切です。
そして可能であれば、各管理会社で用意されている設備保証等を活用することをお勧めします。
まとめ
設備トラブルが発生したときのポイントをまとめます。
エラーコードが出たらまずメーカー点検を検討する。
部品保管期間は製造中止後おおむね10年が目安。
期間を過ぎると修理不可になる可能性がある。
点検費用は修理できなくても6,000〜12,000円程度かかる場合がある。
修理で済むか交換になるかは点検してみないとわからない。
【大事】管理会社に設備保証のプランがないか確認する。
判断に迷ったときは管理会社に相談してください。
管理会社を選ぶときに確認すべきポイントは、こちらにまとめています。
