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【第572回】 Marketing Cloud Next : Engagement の送信ドメインを共有する

Summer '26 の新機能リリース 以降、Marketing Cloud Next と Marketing Cloud Engagement+ を利用している組織では、Engagement 側で使用している「メール送信ドメイン」や「SMS コード」を Marketing Cloud Next に共有できるようになりました

設定 > Marketing Cloud > Marketing Cloud Engagement > Connect Data  で設定を開始できます。

この設定画面では、以下の 2 つのセクションが用意されています。

  • Email Readiness for Marketing Cloud Next

  • SMS Readiness for Marketing Cloud Next

この仕組みにより、Marketing Cloud Next の利用を開始する際に、既存の Marketing Cloud Engagement の送信設定を引き継ぐことができます。


メール送信ドメインを共有する

Email Readiness for Marketing Cloud Next の「Manage」をクリックすると、Marketing Cloud Engagement で使用しているドメインを Marketing Cloud Next に共有できます。

共有対象となるのは、以下のドメインのみです。

  • SAP Domain

  • Private Domain

これらのドメインに関連付けられた「差出人アドレス」を自動的にインポートする(推奨)」のチェックボックスを有効にすると、対象ドメインに関連付けられている From Address も自動的に取り込まれます。

これにより同じ送信ドメインを利用しながら、Marketing Cloud Engagement と Marketing Cloud Next の両方からメールを送信できるようになります。

注意事項

  • この「Share」は Marketing Cloud Engagement と Marketing Cloud Next の設定を 継続的に同期する機能ではありません

  • つまり、共有後は、それぞれの環境でドメインや From Address を管理することになるため、片方で変更した設定が、もう片方へ自動的に反映されるわけではありません


自己ホスト型ドメインは別途 DNS 設定が必要

Marketing Cloud Engagement の送信ドメインでは、DNS 管理を Salesforce に委譲する「委譲ドメイン」と、自社側で DNS を管理する「自己ホスト型ドメイン(Self-hosted Domain)」があります。

Marketing Cloud Engagement から共有するドメインが Salesforce に委譲されたドメイン の場合、Marketing Cloud Next への共有後、そのまま Active となり、送信に利用できます。

一方、自己ホスト型ドメイン の場合は、Marketing Cloud Next に共有すると Draft 状態になります。

  • Marketing Cloud Next の Manual DNS Record Information に表示される追加の CNAME レコードを、自社の DNS に設定する必要があります。設定後にドメインを有効化し、Status が Active になれば Marketing Cloud Next から送信できます。

  • Marketing Cloud Next 用として、新しい DKIM キーや bounce-um などの追加レコードが作成されますが、既存の Marketing Cloud Engagement 用 DNS レコードは変更しません

  • また、既存の DMARC ポリシーは Marketing Cloud Next に引き継がれるため、この共有処理のために新しい DMARC レコードを追加する必要はありません。

つまり、

  • Salesforce 委譲ドメイン:共有 → Active

  • 自己ホスト型ドメイン:共有 → Draft → 追加 DNS 設定 → Active

という違いがあります。


既存ドメインでもウォーミングには注意

Marketing Cloud Engagement で既に使用している SAP Domain や Private Domain を Marketing Cloud Next に共有しても、これまでの送信環境がそのまま引き継がれるわけではありません

Marketing Cloud Next では Marketing Cloud Engagement とは異なる送信 IP が使用されるため、Salesforce は既存ドメイン(サブドメイン)であっても、Marketing Cloud Next からの送信開始時には段階的に送信量を増やすことを推奨しています。

つまり、

  • 既存ドメインを共有できる = 初日から MCE と同じ量を送信してよい

という意味ではありませんので注意が必要です。

Salesforce が提示するドメインウォーミングの 30 日プランは こちら


SMS コードも共有できる

同じ設定画面には、SMS Readiness for Marketing Cloud Next も用意されています。

こちらは「米国」および「カナダ」の SMS Short Code / Long Code だけが Marketing Cloud Next に共有できます。

ただし、SMS の場合はコードを共有するだけで、すべての設定が引き継がれるわけではありません。

以下の設定は Marketing Cloud Next 側で再作成する必要があります。

  • Blockout Window

  • Opt-in Keyword

  • Opt-out Keyword

  • Help Keyword

  • Keyword に関連付けられた Response Message

また、SMS コードを共有した後は、Consent の設定を Marketing Cloud Next 側で行う必要があります。


いかがでしたでしょうか。

今回の機能を利用すると、Marketing Cloud Engagement で既に使用しているメール送信ドメインや SMS コードを、Marketing Cloud Next でも利用できるので、初期設定がかなり簡素化できますね。

ただし、ドメイン共有は継続的な同期ではなく、共有後はそれぞれの環境で設定を管理する必要があります。SMS についてもコード自体は共有できますが、Keyword や Blockout Window など一部の設定は引き継がれないため注意してください。

今回は以上です。


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