肩こりの原因は肩じゃなかった ― デスクワーカーのための1分セルフチェック
■ 肩こりの原因は「肩」ではなく「胸」だった
デスクワークをしていると、夕方になるにつれて肩や首の後ろがどんどん重くなっていく感覚、ありませんか。
マッサージに行っても、その場はラクになるのに数日でまた元通り。湿布を貼っても根本的には変わらない。実はこれ、「肩こりの原因を"肩"だけに探しているから」起きていることが多いんです。
理学療法士として体を診ていると、肩こりを訴える方のほとんどに共通する「本当の犯人」があります。それは肩ではなく、肩甲骨の少し下にある「胸まわりの筋肉」の硬さです。
■ 肩こりが起きる仕組み:巻き肩と肩甲骨の関係
パソコン作業中、私たちの体は無意識に「腕を前に出して、画面をのぞき込む」姿勢を何時間もキープしています。この姿勢を続けると、胸の前側の筋肉(大胸筋・小胸筋)がじわじわと縮んで硬くなります。
胸の筋肉が縮んだまま固まると、肩甲骨が前に引っ張られて、常に「巻き肩」の状態になります。すると本来、肩甲骨を支えるはずの背中側の筋肉(僧帽筋の上のほう)が、常に引き伸ばされながら踏ん張り続けることになる。
つまり肩こりの正体は、「背中の筋肉が疲れている」のではなく、「胸の筋肉に引っ張られて、背中の筋肉が休めない」状態なんです。背中だけ揉んでもラクにならないのは、このためです。
■ 肩こりのセルフチェック方法(1分でできる)
その場で確認できる簡単な方法です。
壁の横に立ち、肩の高さで腕を横に伸ばして手のひらを壁につける
そのまま体を壁と反対方向にゆっくりひねる
胸の前〜脇の下あたりに「突っ張り感」を感じるか確認する
左右で突っ張り感に差がある、または強く突っ張って苦しい場合は、その側の胸まわりが硬くなっているサインです。
■ 肩こり解消ストレッチ:胸を開くやり方
対策はシンプルです。「胸を縮める姿勢」を1日の中でリセットする時間を作ること。
先ほどのチェックの姿勢のまま、20〜30秒キープ×左右2〜3セット
タイミングは、休憩のたびや、寝る前がおすすめ(習慣化しやすい)
呼吸は止めずに、息を吐きながら伸ばすとより緩みやすい
即効性はありますが、根本的に改善するには「姿勢の癖」自体を変えていく必要があります。これは1日では終わらない話なので、次回以降で詳しく扱っていきます。
※本記事は一般的なセルフケア情報の共有を目的としており、症状の診断や治療を目的としたものではありません。強い痛みやしびれがある場合は、医療機関を受診してください。
■ 次回の記事
胸のストレッチで肩こりの原因を整えたら、次は下半身の姿勢も整えてみましょう。
https://note.com/ptshinyana0906/n/na6cd7d6810a4
■ 続編のお知らせ
この記事で紹介したセルフチェックとストレッチを、2週間のプログラムにまとめました。胸の前側へのセルフマッサージ、お腹の圧で体幹を支えるIAP呼吸、記録用のチェックリスト(PDF)つきです。
肩こり・猫背が「1週間で変わらない」人のための根本改善プログラム(800円)
