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一台のiPhoneケースから始まった、私の「表現者」としての旅路


「あ、これだ」と思えるものに出会えないなら、自分で作ってしまえばいい。

そんな些細な、けれど真っ直ぐな衝動が、私の人生を大きく変えることになるとは、当時の私はまだ知りませんでした。

今日は、私がクリエイターとして生きる選択をするようになった「原点」のお話をさせてください。


「好き」と「現実」の狭間で

振り返れば、幼い頃から「書くこと」と「描くこと」は私の一部でした。

幼少期は、友達と夢中で猫のマリーちゃんや、
『ぴちぴちピッチ』を模写して遊んだ記憶があります🐈(同世代の方、いますでしょうか?笑)

高校では、書道パフォーマンスに憧れて書道部へ。
小学生から書道を習っていたのと、ちょうどダンスに興味を持ち始めた時期だったので、
「一石二鳥だ!」と迷わず入部を決めました。

最終学年では部長としてデザインや構成に全力を注ぎ、最後の展覧会では最優秀賞をあと一歩で逃すほど、真剣に打ち込みました。

美術の時間も、「誰ともかぶらない独創的なデザイン」にこだわった結果、なんと奇跡的にコンクールに入選したことも。

その頃から、心のどこかで「自分はもしかしたら、これが得意分野なのかもしれない」と自覚し始めていた気がします。

また、物心ついた頃からカラフルなものに目がなく、雑貨やアクセサリーが大好き!

でも、やっぱりここでも「人と持ち物がかぶること」だけは、どうしても嫌でした。


「英語」か「アート」か

高校3年生になり、進路を決めるとき、私は立ち止まりました。

自分が得意なのはアートやデザインの分野かもしれない。
適職診断をやっても、必ず「クリエイティブ系」という結果が出る。.....

でも当時はまだ、個人のスキルよりも「まずは大学へ行くべき」という風潮が強かった時代。
英語も同じくらい好きだったし、何より喋れるようになりたい!学校の先生への憧れもある……。

シンプルに大学へ行った方がその後の選択肢が広がる気がして、私はアートの道ではなく、大学進学を選びました。

入学後は、壮絶な大学受験を経験した反動か、いわゆる「燃え尽き症候群」のような状態に。
勉学というよりはダンスサークルに明け暮れ、アーティスト活動とは無縁の「普通の大学生」として過ごしていました。

▼ 壮絶な受験体験記



机の奥から引っ張り出した、古い絵の具

転機が訪れたのは、大学4年生のとき。

新しく買い替えたiPhoneのためにケースを探していましたが、どれだけお店を回っても、ネットを叩いても、ピンとくるものが見つかりませんでした。
ましてや、誰ともかぶりたくない。

そのとき、ふと思ったんです。

「あ、自分で作ればいいんだ」

机の引き出しの奥に眠っていた、昔使っていた絵の具。
それを引っ張り出し、透明なケースを前にして、ただ思いのままに筆を重ねました。

デザインなんて深く考えず、その時の感覚だけで色を置いていく。

今でも、胸を躍らせながら筆を進めたあの感触を覚えています。

世界にたった一つだけの、自分のiPhoneケース。完成したものを何の気なしに「DIYしてみた」とインスタに載せた瞬間、通知が止まらなくなりました。


「え、可愛い!」
「欲しい!」
「どうしたら買えるの?」



それは、今まで味わったことのない感覚でした。
自分が0から生み出したものに、誰かが価値を見出してくれる。
「この上ない幸せ」って、こういうことを言うんだ。

私はその感覚に、一瞬で取り憑かれてしまったのです。


カナダの風が、私の「色」を変えた

その投稿後、受注生産という形で活動をスタート。
地元の友達や後輩たちが喜んで手にとってくれる日々は、本当に充実していました。

けれど、以前から決めていたカナダへの渡航が近づき、日本でのオーダーは一旦ストップすることに。

カナダに着いてからの数ヶ月は、筆を持つのを忘れるほど必死な毎日。
正直、制作にエネルギーを注ぐ余裕なんてありませんでした。

生活が4ヶ月目を迎えた頃。
ホームステイを終えて、友人とのルームシェアが始まりました。
そのルームメイトに活動の話をすると、「誕生日に作ってほしい!」とリクエストをもらったんです。

久しぶりに握った筆。

驚いたのは、自分の中から出てくる「色」が変わっていたこと。
そして、ずっと続けてきた「書道の感覚」が、不思議と筆先に宿ったことでした。

▲ 日本の風景の中で描いていた、当時の作風。
▲ カナダの光を浴びて、今に繋がる作風。


明らかに何かが違う。

カナダに来て、私の第二のクリエイター人生が、新しい色彩と筆跡と共に始まった瞬間でした。

そのケースをインスタに載せると、かつて日本で起きたことと同じように、カナダでも口コミで私の作品が広がっていきました。



一筆の衝動から、終わらないアートの旅へ。

こうして一台のiPhoneケースから始まった、私の夢追い物語。

あの時味わった「自分の表現が誰かに届く幸福感」は、今も私の原動力です。

帰国後は、チョークアートやキャンバスアート、アクリルボードで作るウェルカムボードやニューボーンボード……と、形を変えながら、私は私のアートを表現し続けてきました。

ですが、人生、これだけで食べていけるほど簡単ではありません。

現に、私はまだ夢を追っている途中です。

活動を始めて8年ほどになりますが、今に至るまで、紆余曲折も挫折もたくさんありました。


次回は、20代後半。
「アート一本で食べていく」と決意した私が、いかにして現実にぶつかり、孤独や葛藤の中でもがきながら自分の人生をクリエイトしてきたか。

過去の作品集と共に、その「こだわり」を綴っていこうと思います。



最後までお読みいただきありがとうございました🫶

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