1on1、何から始めればいい?
マネージャーになっていきなり、
「1on1をやってください」と言われても、
「何を話せばいいの?」
「沈黙したらどうしよう?」
と戸惑うのは、当然のことだと思います。
私自身も、マネージャーになったばかりの頃、
開口一番「なんでも話してください」と言ったものの、
相手が沈黙してしまったという、とても苦い経験があります。
もし今、初めて1on1に向き合っているなら、
最初からうまくできないのは当たり前!
でも、「わからないから、とりあえず自己流でやる」のではなく、まずは1on1とは何のために行うものなのかを知るところから始めてみませんか。
今回の記事を書くきっかけになった、
1on1が理解されていない違和感についての記事はコチラ▼
1on1は話し手のための時間
1on1は、上司が部下を指導するための時間ではありません。
基本的に、上司が聞き手、部下が話し手になります。
もちろん、仕事の相談をしたり、必要に応じてアドバイスをしたりすることもあるでしょう。
でもまず大切なのは、話し手である部下のための時間だということ。
仕事のこと、悩み、これからやりたいこと、を話す中で、
自分の考えや気持ちが整理されたり、
新しい気づきが生まれたりすることもあります。
そんな対話の積み重ねが、結果として働きやすさや仕事への前向きな気持ちにつながり、組織にも返ってくる。
でも、その順番を間違えないことが大切だと思うのです。
まず本人のために。
その積み重ねが、結果として組織のためにもなる。
上司が話しすぎない
「何か役に立つことを言わなきゃ」
「相談されたら、解決してあげなきゃ」
よかれと思って、上司ばかり話していること、ありませんか。
でも、意見や評価、アドバイスが多すぎると、
部下にとって「指導される時間」になってしまうかもしれません。
だから、
まずは相手の話を聴く。
上司として何かを返す前に、相手が何を考え、何を感じているのかを知る。
それだけでも、1on1の時間は少し変わってくるのではないでしょうか。
「解決しなくちゃ」を手放す
私自身、誰かの話を聴いていると、つい「じゃあ、どうしたらいいか?」「どうやって行動につなげようか?」と解決策を考えたくなります。
でも、1on1のたびに何かを解決しなくてもいいんですよね。
ただ話を聴くだけの時間があってもいい。
そのうえで、「今日は私にどう関わってほしい?」と聞いてみるのもアリ。
ただ聴いてほしいのか。
一緒に整理したいのか。
意見やアドバイスがほしいのか。
求めている関わり方は、人によっても、そのときによっても違います。
上司が「こうすればいい」と決めつけるのではなく、
話し手本人に確かめる。
そんな関わり方もあるのではないでしょうか。
「話せる」信頼関係をつくる
以前の私は「なんでも話していいよ」と言っても部下がなにも話してくれず、苦しい沈黙が流れてしまったことがありました。
今振り返ると、そもそも話し手である部下が安心して話せる関係をつくれていなかったのだと思います。
関係性が十分にできていない相手に「なんでも話していいよ」と言われても、何をどこまで話していいのかわからないものですよね。
それどころか、話したくないとさえ思うかもしれない。
まずは、安心して話せる関係をつくること。
こうした安心して話ができる信頼関係を築くことを
キャリアコンサルティングなどでは「ラポール形成」と呼びます。
ラポールとはフランス語の「rapport(架け橋)」に由来します。
そして、そのために大切なことのひとつが「傾聴」です。
傾聴は生まれつきの才能ではありません。
学び、実践しながら身につける「スキル」だと思っています。
知識、実践、振り返り
初めて1on1をするなら、最初からうまくできなくて当然です。
うまい質問ができなくてもいい。
沈黙してしまう日があってもいい。
本やセミナーで、知識として学ぶことも有効だと思いますが、
それだけでできるようになるわけではありません。
ロールプレイで練習してみる。
実際にやってみる。
そして振り返る。
そうやって少しずつ繰り返しながら、
自分なりの関わり方を身につけていくのだと思います。
初めからできないことを責める必要はありません。
でも、「私は苦手だから」とそこで止まらずに。
知る。やってみる。振り返る。またやってみる。
マネージャー任せでいいのか?
ここまで、1on1に初めて向き合うマネージャーに向けて書いてきました。
最初からうまくできなくていい。
でも、知識として学び、練習し、経験を積んでいくことは大切。
ただ、ここでひとつ疑問が残ります。
それをマネージャー個人の努力だけに任せていいのでしょうか?
会社から「1on1をやってください」と言われた。
でも、目的はよくわからない。
やり方も教わっていない。
学ぶ機会もない。
そんな状態で「あとは頑張って。よろしく!」では、
あまりにも個人任せではないでしょうか。
私が感じた憤りにも似た違和感の正体もこのあたりにありそう・・・
※その違和感について書いた記事はコチラ▼
では、1on1を導入する会社側は、何を準備しておくべきなのか。
次回は、会社側の立場から考えてみたいと思います。
【追記】1on1シリーズ3まで公開しました。
本記事に続く、会社側の立場から考えた記事も公開しています。
